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side story -レイとルーク-
レイの恋煩い④※
しおりを挟む俺はこの時をずっと待っていた。
ゆっくりゆっくり時間をかけていった。我儘を言おうが、愚痴を言おうが、何かして欲しければ何でもした。これは我儘であればあるほど、効果が絶大なのだ。小さなお願いをちょっとずつ叶える。それは、官能を呼び出すものでは無い。とにかく優しく優しくして、俺だけが自分のことを理解してくれる。自分もその分返さなくては、と思い込ませる。孤立させたりはしないから時間はかかるが、堕ちる時は一瞬だ。
自分のコレは、恐らく軽く常軌を逸しているのだろうと思われる。その証拠に、ノアに少し話した時に「うへぇ…」とドン引きされた。
さて、時は来たり。
ピンクがかったプラチナゴールドの髪をした美しい蝶が、今、堕ちる。
「…ルーク……」
ノックが聞こえて返事をした。レイがそろりと子爵家の俺に宛てがわれた部屋のドアを開けていた。恐る恐る顔を見せる。
逃げていったこと、手紙の返事をしなかったこと、帰ってこなかったこと、全てを気にしているのだろう。何せ、俺は手紙にそれら全てに対し少しづつ罪悪感を感じさせるように書いていたからだ。
自然と笑いが込み上げてくる。
あのレイが、天真爛漫で我儘で猪突猛進なあのレイが。俺を意識して、俺の顔色を伺っている。楽しい。楽しくて仕方がない。この瞬間のために時間をかけてきた。
「レイ」
俺はレイが逃げないように、自分から部屋に入ってくるのを待つことにした。ここで俺から動くのは愚策だ。
レイはまた更に研究を重ね、レイがノアの所へ転移できるようになっていた。この間は馬車を使って逃げたが、転移を使えることを忘れるくらいテンパっていたのだと思う。という訳で、レイは逃げようとすれば一瞬で逃げられてしまう。
「レイ」
もう一度微笑みながら呼ぶ。俺からは歩いていかない。
「……るー、く……」
レイが扉から手を離して、そろ…と部屋の中に入る。男性にしては小柄で華奢な肢体をおずおずとさせながら、俺の目の前まで歩いてくる。
「手紙、読んだ?」
俺がそう言うと、レイは頬を赤らめながら、こくり、と頷く。
「花も受け取った?」
もう一度、頷く。レイは恥ずかしくて仕方ないとばかりに顔を俯かせていた。
「顔、見せて?」
「っ」
レイは羞恥心で顔を上げない。俺の顔を見るのも、自分の顔を見られるのも恥ずかしいのだと思う。けれど、もう5日間まともに顔を合わせていない。
レイの頬に手を添える。あくまで俺は触れるだけで、力づくで顔を上げたりしない。
「レイ、お願い」
「~~~~っ」
耳元で囁くように言うと、レイの頬は更に紅潮した。そしてゆっくり、ゆっくりと顔を上げた。俺は何もしてない。ただ、お願いしただけだ。レイの従順な姿に思わず舌なめずりしそうになるのを抑えた。完璧な仕上がりだと確信した。
レイは目を瞑って見ないようにしたりはしない。お願いは、顔を見せることだ。だから全部見せてくれている。羞恥心で目に涙は溜めているが、逸らしたりはしない。俺に、全部見せるためだ。
「…レイ、可愛い」
「んっ……!」
もう一度耳元で囁く。レイの身体がピクリと反応した。頬を触っていた左手の親指で、柔らかく可愛らしい唇を優しくなぞるように触れる。
「ここ、キスしていい?」
「……っ、……ぅ、ん」
言質を貰い、ゆっくり顔を近づける。唇が重なって、柔らかい優しいキスをした。
今度は深く繋がるように角度を変えて重ねる。舌を出して閉じた唇をこじ開ける。レイの可愛らしい舌を貪るように蹂躙する。
「んっ、ん……んぅ……ん」
俺はゆっくり上顎を舐め上げた。レイは我慢できず、俺の服を強く握った。レイの身体が舐めたと同時にふるりと震えた。
「んっ! ……ん……っんっん!」
上顎が掠れる度に反応を返してくる。俺は唇を離す。情欲に濡れた瞳がこちらを見上げていた。
「レイ、俺の唾液渡すから、口に入れたままにして」
「んっぅ……ん!ん……んぅ」
俺は口に貯めた唾液を、もう一度口を重ねて無理矢理流し込んだ。レイは驚いているようだったが、抵抗なく俺の唾液を自分の唾液と一緒に飲み込まずに貯める。
「んぅ……」
「口開けてごらん……ああ、凄いな。だらしない顔してる。ほら」
「んぁ……あ、あぅ、う」
レイの口をこじ開けて、中に貯めていた唾液を指でかき混ぜるように蹂躙する。口いっぱいに入っていた唾液がはしたなくダラダラと流れていく様は、いやらしく妖艶だった。
俺は手をレイの股の間に進めた。ズボンの上からでも分かるほど、レイのそこは立ち上がっており、キスだけでイけそうなくらい張り詰めていた。
「あっ、そこはだめ!さわっちゃ……!」
「だめ?」
「んっ、やぁ」
「痛くないよ、気持ちよくなるだけだ」
そっと囁くと、レイの熱くなっているソコがぴくりと反応する。
「本当にだめ?」
「…………め、……ない」
「レイ?」
「……だめじゃ、ない……」
俺は背中からゾクゾクと沸き立つものを感じた。急がず冷静に、レイの下を半分脱がせた。するとプルンと出てきた色の綺麗な屹立を見て更に興奮してくるのが分かった。
「キスだけでこうなった?」
「……っ」
「やらしいな」
「っん! あ…っ」
レイの陰茎を手で包むと、レイの身体がビクビクと軽く痙攣しているようだった。俺はそのままゆっくりと上下に擦り始めた。段差のある部分をほんの少し強くするだけでレイの反応は顕著になった。
「あっ、あっ……ん!や、っも……!」
「ああ、イっていいよ」
早い方だが、それだけレイが興奮しているのが分かる。レイは必死に俺の服を掴んで耐えようとするが、結局は気持ちよさに負けて、立ったまま足をガクガクさせて達した。
レイから出た白濁がレイと俺の服を汚している。羞恥心からかレイの目には大粒の水たまりが出来ていた。
「あっ……! っ……はぁ、や、だぁ……こんなっ」
「早くて?いいんだよ。気持ちよかったんだろ?」
「うぅ……っ」
俺は手についた精液を舐めながら寝台に腰掛けた。レイの手を引いて自分の前に立たせる。
「レイ、俺も気持ちよくしてくれる?」
「……うん」
「座って」
床に膝をつかせ、俺の足の間に身体を入れさせる。俺はスボンのチャックを下ろし、レイの顔の前に一物を出した。半分ほど立ち上がったそれを見て、レイは驚いていた。
「ぇ……これ、まだおっきくなるの……」
「あーなるなる。レイ、舌出して舐めて」
「……ん。……んぅ、ん」
レイは一瞬だけ逡巡したが、逆らわず陰茎を両手で掴んだ。レイの小さめの舌が俺の裏筋をぴちゃぴちゃと舐め始めた。
それだけではイクには到底届かないが、レイが舐めている事実だけで沸き立つように一物が腫れ上がった。
「ん、んっ……はっ……おっきぃ……」
「レイ。もうちょっと頑張れる?」
「ん……」
「口開けて、歯当てないように入れて」
レイはおずおずと言われた通りに亀頭をパクっと口に含む。唾液を含んどくと言った性技もなにもないが、レイの好きにさせた。
レイは最初こそどうすればいいか分からなそうだったが、何となく吸ったり舌を動かしたり、顔を前後させたりし始めた。
「っ、そう。あー……きもちい」
「……っん、んぅ、ぅ」
レイは嬉しくなったのか、動きが少し早くなる。俺はまぁ、それだけでは達せないので、手伝うことにした。
「レイ。もうちょっと奥、入れるから」
「?……んぅ、……っぐう゛!ゔ!ん゛!ん゛ん゛っ!」
レイの喉奥まで入るように思い切り入れて動かした。喉奥を犯すように勝手に頭を前後させる。レイは苦しそうに呻き、涙を流していたが俺は止めなかった。
「っは、あー……レイ。最高」
「んぐ!ん゛!ん゛んんん゛!!」
「……はぁ。イく、レイ、飲んで」
「ん゛ん゛~~っ!」
ドクドクと精液が陰茎から出ていくのを感じる。レイの1番奥まで突っ込んで出したから、いくらかはそのまま飲み込んでいそうだった。
レイの口から出し切った一物を取り出すと、堪らずレイはむせこみ始めた。飲みきれなかった精液が口端から垂れていた。
「がっ、はっ!ゲホっ!ゴホッ!」
「レイ、ありがとう。可愛かった」
「ケホッ、……ゴホッ、は、あ……お、終わり……?」
口を拭いながら、泣いているレイに、俺は屈んで涙を吸うように頬にキスをした。
「まさか。ここからだよ」
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