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6※、イリヤくんは後悔する
しおりを挟むイリヤはソファの上に四つん這いにされ、何故か男に尻を向けている状態にされた。
肌蹴ていたブレザーとワイシャツはいつの間にか脱がされていて、イリヤは靴下だけ履いている状態だった。むしろ靴下も脱ぎたい。
恥ずかしくてこれ以上ないほど顔を真っ赤にしていた。いや、もはや火が吹き出ていそうなレベルだった。
「なんで、こんな格好……や、だぁ……!」
目に涙を溜めながら後ろを振り返って抗議をしても、男はク、と嗤うだけでまともに受け取っては貰えない。
むしろ腰を押さえつけられていて上手く抵抗できない。
男が何か入れ物から透明なジェルのような物を取り出すと、自分の指にからませていた。
一体何をするのかと思うと、男はその指をイリヤの尻の間のあらぬ所に押し付けてきた。
「ひぁ! な! ななな!」
男はイリヤの反応には無視を決め込み、イリヤの肛門部をなぞるようにクルクルと撫ぜる。
ジェルを刷り込むようにしていたと思えば、つぷ、と指が入り込んでくる感覚がイリヤを襲った。
「ひっ……!」
恐怖で喉が引きつけを起こしたような音を出す。
そんなところ、出すところで入れるところでは決してない。
くにくにと拡げるように皺の隅までジェルを刷り込ませているようだった。痛くはないが、あまりの違和感にイリヤの勃ち上がっていたモノはすっかり勢いを無くしていた。
どれだけの時間、そうされていたのだろうか。
どうしてそもそもイリヤは大人しく肛門を触らせているのか分からなくなってきた。
けれど拡張は進み、既に指は何本か埋まるほど入り込んできていた様だった。
イリヤはまたしても手遅れ感を感じつつも違和感を感じる尻穴が壊れませんように、と祈った。
「……そろそろイイか」
ボソッと男が呟くと、突然指をグリっと動かし、1点を集中して擦り上げ始めた。
「!あっ!!! な、な! やっ、あ!」
さっきまで違和感しか感じなかった尻穴の中で、男の指が当たった部分から突然電気が流れた。
「……お前どこも開発されてねぇのに感じすぎだろ」
「あっ、や、あ! ああっ」
男はイリヤを責めあげる指を止めずに言う。
イリヤは今まで感じたことの無い快感に飲み込まれていくようだった。男がクイっと指を当てる度、ビリビリと全身に電流が巡っていく。
「あっ、あ!やぁ……!」
「は、イヤイヤ言ってる割に腰が揺れてんな」
ソファはかなりの大きさで、掴む所が無くて快感を上手く逃がせない。逃がせない快感を、男にどうにかしてもらうしかなかった。
イリヤは自分が如何にイヤらしい格好で、イヤらしい仕草をしているか想像してしまった。
「やぁ……! も、やめてぇ……!」
「やめるわけねぇだろ。ほら、もっと啼け」
「ひゃん!」
ペシ、と小さく尻を叩かれれば、快感がまたしても走りキュと尻穴をしぼめる。
男の手が何をしても、もうイリヤには全て快感に変わってしまった。
「あっ、だめ、あ……また、なんかキちゃう……!」
中のいい所を責め立てられ、イリヤは限界を感じ、体の芯から何かがゾワゾワと這い上がってくるのを感じた。
射精の時とは、また違う感覚なのに、似ている。
男はそしてまた、すんでの所で指の動きを止めて抜いてしまった。
「いやぁ! なんでっ、やだぁ!」
二度もイきそこねたイリヤはもうどうにかなってしまいそうだった。
男の手は確かにイリヤに快感を与えるのに、ギリギリで引き返されてしまう。まるでペットに待てをしているようだった。
しかし、待てと言われて待てるなら、こんなにボロボロ泣くほど苦しくないはずだ。
イリヤはまたしてもダイヤモンドのような涙を流して男をキッと睨んだ。
男にはイリヤの睨みなど、心地よい風が吹いたかのように気にしていないようだった。むしろやっぱり意地の悪そうな笑みでこちらを見ていた。
「お前、身体で返すって意味分かったのかよ」
「んやぁ! なん、で今!」
今聞かなくたって。 イリヤは焦らされすぎてそれどころじゃない。
「今からお前に俺のコレをぶち込む」
コレ、と言われ、イリヤは男が持っている男の象徴をチラ、と見た。
「ひゅ……!」
信じられなかった。 明らかにデカい。
自分のモノが、まるで子供のモノのように感じた。驚きすぎて喉が上手く呼吸をできない音を出す。
こんなの、絶対入らない。
イリヤは尻穴が切れて血だらけになる未来しか見えなくて怯えた。カリの部分もデカいし、そもそも長い。そして直径もおかしい。
あんまり人と比べたことがないイリヤだって分かる。
男のものは、明らかに異質だと。
「は、恐怖で尻が萎んでるぞ」
穴がキュ、となったのが見えたのか嗤っている。
いや、イリヤは全く笑えない。
しかし男はスラックスにその剛直を仕舞う素振りは見せない。むしろぺちぺちとイリヤの尻に当ててくる。
「や、やめ……」
「ここでやめられる奴がいたら、神様だな」
「ゴッドと呼びます……!」
「あ? バカか。 ふざけてんのか」
ふざけてなんかない。イリヤは大真面目だ。さっきまでの快楽はどこかポーンと飛んでいってしまった。
信じられない、本当に挿入るつもりなのか。
無理だ。絶対に無理だ。
イリヤは恐怖で四つん這いになりながら顔を真っ青にしていた。
「お前の処女がなくなる瞬間だ。刻みつけろ、よっ」
「あああああ!!」
ズリュン!と思い切り勢いよく入り込んだ剛直に身体の中を貫かれていった。
イリヤの目の前にチカチカと輝く星が見える。
男の手で丁寧に時間をかけて慣らされたイリヤの尻穴は切れることなく、男のデカすぎるモノを飲み込んでいた。
突然の挿入に、喉が引きつけを起こして呼吸が上手くできない。
男はイリヤが呼吸できるまで待っているようにも、イリヤの尻穴が男のモノに慣れるのを待っているようにも見えた。
恐らくどちらもだろう。
イリヤはもう上手く腕の力が入らなくて、尻だけ高くあげた状態になってしまった。
「……動くぞ」
「は、や……まっ……てぇ!」
イリヤは思い出す。カレンに、『万が一にもイリヤが男とすることがあったら、これだけは覚えときなさい』と言われた事を。
そんなことは万が一にも起こらないだろうとタカをくくっていた自分に右ストレートを送りたい。
男はイリヤの静止を聞かず、パンッと乾いた音を立てて腰を動かし始めた。
「あああ! いやあ!!」
「イイ所潰すほど当ててやるよ」
ズルリと引き抜かれて脊髄にゾワゾワと快感が駆け巡り、
「ああああ!」
パンッとまた乾いた音を立てながらズリュンと中に男のモノがイリヤのイイ所を抉るように当ててくる。
「やだぁ! こわいぃ! あ!ああ!」
何度も何度も繰り返しイリヤのイヤらしい場所に男のモノが抜き差しされ、イリヤの脳みそは、イリヤの中と同じでぐちゃぐちゃに荒らされている様だった。
男はク、と余裕そうに嗤いながら、イリヤを苛み続けた。
カレンはこう言った。
『身体を許す前に、必ずしっかりゆっくり慎重に見極めなさい』
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