23 / 53
第1章
23.揺さぶられる感情
しおりを挟む
「ルティーナ様、もうそろそろ砦に到着いたします」
馬車に揺られて1日以上、時折休息を挟みつつ夜は天幕で休んでいたとはいえ、こうした経験が初めてのルティーナにとってレオンの言葉はとても嬉しいものだった。
甘く見ていたわけではないが、馬車に乗っているだけでも悪路を走るというものがここまで疲れるものとは思わなかったのだ。
ルティーナは、今までこれをこなしてきた姉を改めて尊敬するのであった。
「ふぅ、やっとかぁ……長い道のりだったなぁ」
「ルティーナ様、これしきのことで参っていては先が思いやられてしまいますよ?」
「う……スミス……」
馬車の中には、今回ルティーナの身の回りの世話をする侍女のエミリと、それ以外の世話役……というかお目付け役としてスミスが同行していた。
2人ともルティーナにとっては勝手知ったる仲ではあるが、エミリはいいとしても、スミスは非常に細かく小言が多かった。特に、素が活発な性格をしているルティーナにとっては、まさに天敵ともいえる相手だ。
「そんなこと言ってもさぁ……こんだけずっと座ってガタガタ揺れてたらおしりだって痛いし、景色は退屈だし、ツマンナイし……」
ここまで我ながらよく大人しく我慢したほうだとルティーナは思った。遊び出来てるわけではないので放り出すわけにもいかず、そもそも放り出せる状況でもないのでなんとか我慢していたのだ。それがスミスの小言によって、ルティーナの中にあった不満が口をついて出てきたのだった。
「……これは教育が必要かもしれませんね。お屋敷に戻られたら、旦那様にルティーナ様の訓練を申し出なければ」
「なな、なんでそうなるの!? ボクはそんなこと望んでないんだからね!」
「ルティーナ様が望む望まないではなく、お目付け役として必要であれば旦那様のお耳に入れなければいけないこともあるのですよ」
「やっぱお目付け役だったんだ……」
「それに、ルティーナ様の言葉遣いも淑女として直さなければいけませんよ? 少しよくなったと思いましたら、最近また乱れてきたように感じますし。それにですね――」
「スミスさん、その辺でよろしいかと……」
延々と、いつまで続くかと思われたスミスの小言だったが、その隣に座るエミリが助け舟を出した。
スミスは、同僚の言葉に少しバツが悪そうにコホンと咳をしてごまかした。
「ルティーナ様も、きっとおわかりになってますよ。ね、ルティーナ様?」
「……ユウマは別にこのままでいいって言ってくれたもん」
「ルティーナ様……」
スミスにあーだこーだと小言を言われ、ルティーナはすっかり拗ねてしまった。
エミリはそんな彼女の姿を見て、どうしたものかと頬に手を添えた。
「ユウマ、今頃なにしてるのかなぁ……」
ルティーナは、初めて素の自分をさらけ出せた、家の者とは違う異世界の男に思いを馳せるのであった。
◆◇◆
「――ん?」
隊列の先頭にいたレオンは、何かが引っ掛かり疑問の声が漏れた。
この隊は、領内を移動するだけなので100人程度の少人数で編成されており、隊長であるレオン自ら先頭を走って動かしていた。
既にクレデール砦は目の見える範囲であり、ここからならそれほど時間がかかることなく到着するはずだ。
だが、何度も砦を訪れているレオンは、僅かな異変に気付いた。
「あれは……全隊止まれ――ッ!!」
その端正な美しい見た目からは想像がつかない、怒声にも似た大きな声が隊全体に響き渡り、行軍は停止する。突然のことにも慌てることなく崩れることのない隊列は、兵士の練度の高さが窺えた。
「隊長、これは……」
レオンの隣にいる副隊長のシモンは、クレデール砦の門が開くのを見て、額から冷や汗を垂らした。
「ああ、間違いない――」
瞳をゆっくり閉じたレオンは、
「――グラバル兵だ」
数瞬の間に覚悟を決め、門から出てくる敵兵を目に焼き付けるのだった。
◆◇◆
「ど、どうしたの? 急に止まっちゃったけど……あと少しなんじゃないの?」
ルティーナを乗せた馬車はガクンと急に止まり、その揺れで座席から転げ落ちそうになってしまったが、対面に座るスミスが彼女を支えてくれた。
「わかりません。ですが、何かよくないことが起きたように思われます。ルティーナ様、すぐに確認して――」
「――失礼! ルティーナ様、ご報告があります!」
スミスが馬車から降りようとすると、すぐ横にシモンが現れた。その顔は僅かに焦りを感じる真剣な表情をしており、彼の普段を知るルティーナは、スミスが言っていた『よくないこと』が当たったのだと理解した。
「シモン……いったい何があったの?」
「クレデール砦がグラバル王国軍に奪われました。門から多数の騎兵が出てきたことを確認しました。まもなく接敵いたします。一刻の猶予もありません。兵力で劣ることは確実ですので、ルティーナ様は私の後ろに、馬車は囮に使って撤退します」
「え? え?」
「さぁ早く!」
ルティーナはシモンの言っている意味を半分も飲み込むことができなかった。
シモンの表情と声色から切羽詰まった状況ということは理解できたが、
「お、囮ってなに? だって、ここにはスミスもエミリもいるん――」
「2人にはルティーナ様を逃がすための陽動として、囮になってもらいます。ちょうどよくメイドがいるので、ルティーナ様に扮して惑わしてもらえば――」
「ちょうどよくなんてないっ!!」
シモンの言葉に、ルティーナはこれまで出したことのないような大声が自然と出た。
自分の身代わりのために囮とする彼女たちを、ちょうどいいなんて言葉で表されたことが許せなかったのだった。
「ふっ……ふっ……」
「……申し訳ありません。軽率な言葉でした」
肩を震わせて息を切らすルティーナを見て、シモンは小さく頭を下げて謝罪する。
先ほどまでは退屈だと思うほど平和でいつもと変わらない様子で会話をしていた。
その日常が急に崩れ去り、突然の報せにルティーナは激しく感情が揺さぶられ、
「あ、あれ?」
瞳から零れた涙が頬を伝って下に落ちた。
「ルティーナ様、どうか落ち着いてください。シモン様の仰る通り、今すぐに逃げなければなりません。それは何としてでもです。どうか、私共に構わずお逃げください」
「きっと大丈夫です、ルティーナ様。またすぐに再会できますから安心してください。なんたってここにはレオン様がいらっしゃるんですから」
「スミス……エミリ……」
2人は囮にされることへの恐怖心が、まるでないかのような表情をしていた。
だが、それがルティーナの感情を余計に揺さぶる。
「やだ……やだよぉ……!」
もはや理屈ではなく、感情で支配されてしまったルティーナは駄々をこねるが、
「――失礼!」
シモンは強引にルティーナを抱えて馬車から自分の愛馬の上に乗せた。
「いやっ、スミス! エミリ――!」
ルティーナを乗せたシモンは、振り返らずに一気に駆け出す。
後ろからは、兵士達の士気を高める雄叫びが聞こえてくるのだった。
馬車に揺られて1日以上、時折休息を挟みつつ夜は天幕で休んでいたとはいえ、こうした経験が初めてのルティーナにとってレオンの言葉はとても嬉しいものだった。
甘く見ていたわけではないが、馬車に乗っているだけでも悪路を走るというものがここまで疲れるものとは思わなかったのだ。
ルティーナは、今までこれをこなしてきた姉を改めて尊敬するのであった。
「ふぅ、やっとかぁ……長い道のりだったなぁ」
「ルティーナ様、これしきのことで参っていては先が思いやられてしまいますよ?」
「う……スミス……」
馬車の中には、今回ルティーナの身の回りの世話をする侍女のエミリと、それ以外の世話役……というかお目付け役としてスミスが同行していた。
2人ともルティーナにとっては勝手知ったる仲ではあるが、エミリはいいとしても、スミスは非常に細かく小言が多かった。特に、素が活発な性格をしているルティーナにとっては、まさに天敵ともいえる相手だ。
「そんなこと言ってもさぁ……こんだけずっと座ってガタガタ揺れてたらおしりだって痛いし、景色は退屈だし、ツマンナイし……」
ここまで我ながらよく大人しく我慢したほうだとルティーナは思った。遊び出来てるわけではないので放り出すわけにもいかず、そもそも放り出せる状況でもないのでなんとか我慢していたのだ。それがスミスの小言によって、ルティーナの中にあった不満が口をついて出てきたのだった。
「……これは教育が必要かもしれませんね。お屋敷に戻られたら、旦那様にルティーナ様の訓練を申し出なければ」
「なな、なんでそうなるの!? ボクはそんなこと望んでないんだからね!」
「ルティーナ様が望む望まないではなく、お目付け役として必要であれば旦那様のお耳に入れなければいけないこともあるのですよ」
「やっぱお目付け役だったんだ……」
「それに、ルティーナ様の言葉遣いも淑女として直さなければいけませんよ? 少しよくなったと思いましたら、最近また乱れてきたように感じますし。それにですね――」
「スミスさん、その辺でよろしいかと……」
延々と、いつまで続くかと思われたスミスの小言だったが、その隣に座るエミリが助け舟を出した。
スミスは、同僚の言葉に少しバツが悪そうにコホンと咳をしてごまかした。
「ルティーナ様も、きっとおわかりになってますよ。ね、ルティーナ様?」
「……ユウマは別にこのままでいいって言ってくれたもん」
「ルティーナ様……」
スミスにあーだこーだと小言を言われ、ルティーナはすっかり拗ねてしまった。
エミリはそんな彼女の姿を見て、どうしたものかと頬に手を添えた。
「ユウマ、今頃なにしてるのかなぁ……」
ルティーナは、初めて素の自分をさらけ出せた、家の者とは違う異世界の男に思いを馳せるのであった。
◆◇◆
「――ん?」
隊列の先頭にいたレオンは、何かが引っ掛かり疑問の声が漏れた。
この隊は、領内を移動するだけなので100人程度の少人数で編成されており、隊長であるレオン自ら先頭を走って動かしていた。
既にクレデール砦は目の見える範囲であり、ここからならそれほど時間がかかることなく到着するはずだ。
だが、何度も砦を訪れているレオンは、僅かな異変に気付いた。
「あれは……全隊止まれ――ッ!!」
その端正な美しい見た目からは想像がつかない、怒声にも似た大きな声が隊全体に響き渡り、行軍は停止する。突然のことにも慌てることなく崩れることのない隊列は、兵士の練度の高さが窺えた。
「隊長、これは……」
レオンの隣にいる副隊長のシモンは、クレデール砦の門が開くのを見て、額から冷や汗を垂らした。
「ああ、間違いない――」
瞳をゆっくり閉じたレオンは、
「――グラバル兵だ」
数瞬の間に覚悟を決め、門から出てくる敵兵を目に焼き付けるのだった。
◆◇◆
「ど、どうしたの? 急に止まっちゃったけど……あと少しなんじゃないの?」
ルティーナを乗せた馬車はガクンと急に止まり、その揺れで座席から転げ落ちそうになってしまったが、対面に座るスミスが彼女を支えてくれた。
「わかりません。ですが、何かよくないことが起きたように思われます。ルティーナ様、すぐに確認して――」
「――失礼! ルティーナ様、ご報告があります!」
スミスが馬車から降りようとすると、すぐ横にシモンが現れた。その顔は僅かに焦りを感じる真剣な表情をしており、彼の普段を知るルティーナは、スミスが言っていた『よくないこと』が当たったのだと理解した。
「シモン……いったい何があったの?」
「クレデール砦がグラバル王国軍に奪われました。門から多数の騎兵が出てきたことを確認しました。まもなく接敵いたします。一刻の猶予もありません。兵力で劣ることは確実ですので、ルティーナ様は私の後ろに、馬車は囮に使って撤退します」
「え? え?」
「さぁ早く!」
ルティーナはシモンの言っている意味を半分も飲み込むことができなかった。
シモンの表情と声色から切羽詰まった状況ということは理解できたが、
「お、囮ってなに? だって、ここにはスミスもエミリもいるん――」
「2人にはルティーナ様を逃がすための陽動として、囮になってもらいます。ちょうどよくメイドがいるので、ルティーナ様に扮して惑わしてもらえば――」
「ちょうどよくなんてないっ!!」
シモンの言葉に、ルティーナはこれまで出したことのないような大声が自然と出た。
自分の身代わりのために囮とする彼女たちを、ちょうどいいなんて言葉で表されたことが許せなかったのだった。
「ふっ……ふっ……」
「……申し訳ありません。軽率な言葉でした」
肩を震わせて息を切らすルティーナを見て、シモンは小さく頭を下げて謝罪する。
先ほどまでは退屈だと思うほど平和でいつもと変わらない様子で会話をしていた。
その日常が急に崩れ去り、突然の報せにルティーナは激しく感情が揺さぶられ、
「あ、あれ?」
瞳から零れた涙が頬を伝って下に落ちた。
「ルティーナ様、どうか落ち着いてください。シモン様の仰る通り、今すぐに逃げなければなりません。それは何としてでもです。どうか、私共に構わずお逃げください」
「きっと大丈夫です、ルティーナ様。またすぐに再会できますから安心してください。なんたってここにはレオン様がいらっしゃるんですから」
「スミス……エミリ……」
2人は囮にされることへの恐怖心が、まるでないかのような表情をしていた。
だが、それがルティーナの感情を余計に揺さぶる。
「やだ……やだよぉ……!」
もはや理屈ではなく、感情で支配されてしまったルティーナは駄々をこねるが、
「――失礼!」
シモンは強引にルティーナを抱えて馬車から自分の愛馬の上に乗せた。
「いやっ、スミス! エミリ――!」
ルティーナを乗せたシモンは、振り返らずに一気に駆け出す。
後ろからは、兵士達の士気を高める雄叫びが聞こえてくるのだった。
10
お気に入りに追加
466
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
乙女ゲームの世界は大変です。
あみにあ
恋愛
ある日、高熱で倒れた私が床に臥せていると、ぼんやりとする意識の中、冷たい声が耳に届いた。
「お前なんて……死ねばいいのに……」
その言葉に私は鈍器で殴られたような強い衝撃を受けたかと思うと、意識がゆっくりと遠のいていった。
次に目覚めた時、私は全てを思い出していた。
どうやら私は、乙女ゲームの世界に悪役として転生してしまったらしい。
しかし舞台となる乙女ゲームについては思い出せるが、なぜか攻略対象者については思い出せない。
転生した彼女が、悪役にならない様に手探りながら奮闘していきます。
様々な思いが交錯する恋愛模様をお楽しみください。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
※毎日更新(サクサク進みます。GW中は一日3話更新)
農業機器無双! ~農業機器は世界を救う!~
あきさけ
ファンタジー
異世界の地に大型農作機械降臨!
世界樹の枝がある森を舞台に、農業機械を生み出すスキルを授かった少年『バオア』とその仲間が繰り広げるスローライフ誕生!
十歳になると誰もが神の祝福『スキル』を授かる世界。
その世界で『農業機器』というスキルを授かった少年バオア。
彼は地方貴族の三男だったがこれをきっかけに家から追放され、『闇の樹海』と呼ばれる森へ置き去りにされてしまう。
しかし、そこにいたのはケットシー族の賢者ホーフーン。
彼との出会いで『農業機器』のスキルに目覚めたバオアは、人の世界で『闇の樹海』と呼ばれていた地で農業無双を開始する!
芝刈り機と耕運機から始まる農業ファンタジー、ここに開幕!
たどり着くは巨大トラクターで畑を耕し、ドローンで農薬をまき、大型コンバインで麦を刈り、水耕栽培で野菜を栽培する大農園だ!
米 この作品はカクヨム様でも連載しております。その他のサイトでは掲載しておりません。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
転生貴族の異世界無双生活
guju
ファンタジー
神の手違いで死んでしまったと、突如知らされる主人公。
彼は、神から貰った力で生きていくものの、そうそう幸せは続かない。
その世界でできる色々な出来事が、主人公をどう変えて行くのか!
ハーレム弱めです。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる