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第1章
11.違和感
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クレイオール邸の中は、想像していたよりきらびやかなものではなかった。
綺麗な石床や装飾品など、客をもてなす最低限の格好はつけているが、贅を尽くしているようなものではない。
貴族といえばもっと金ピカなイメージがあっただけに意外ではあったが、クレイオール領主はそういうのを好まないのかもしれない。
勇馬が案内された客室もそのような感じだった。
「あー……なんか疲れたな。そういえばこっち来てから何も食べてないし、悪人とはいえ人まで撃ってるし。……ご飯いつかな」
1人きりとなった部屋で、勇馬は伸びをする。
この部屋で少し待つようにスミスに言われたのだ。
お腹はペコペコ精神はヘトヘトな勇馬は、だらけた姿勢で格式の高そうな椅子に座っていると、部屋の扉がノックされた。
「どうぞー」
「失礼いたします」
勇馬が返事をするとスミスが入ってきた。
「ユウマ様、お風呂の用意が整いましたのでご案内いたします」
「ありがとうございます」
スミスに付いて風呂場まで行くと、そこにはメイド数人と剃刀を持った男が立っていた。
「あの……もしかしてお世話をしてくれたりする方達ですかね?」
「左様でございます。お召し物を脱がし、お身体を洗わせていただき、剃毛もいたします。全てこの者達にお任せください」
慇懃に腰を折るスミスだが、勇馬は「ごめんなさい、それは大丈夫です……」と断りを入れた。
「かしこまりました。替えの服をご用意しておりますので、そちらにお着替えください。では失礼します」
そう言って、スミスとメイド達は出ていった。
「お風呂はゆっくり入ってこそだからな」
さすがに、裸になって身体を洗われ、体の毛まで剃られるのは受け入れ難かった。
スミス達には悪いと思いつつも、勇馬は疲れた体を癒やすため、風呂場のドアを開けるのだった。
◆◇◆
時は少し遡り、勇馬が風呂場に案内されている頃、屋敷の一室には3人の姿があった。
この家の主――キール・クレイオールが椅子に座っており、その傍には彼の従者の男、そして2人と対面する形でフィーレがいた。
「……もう一度言ってくれるか?」
「はい。視察からの帰り道の森で、太陽神様の使徒様に出会いました。名前はユウマ様です」
フィーレは真剣な顔でキールへ報告する。
キールは難しい表情をしたまま、「ふむ……」とだけ言って黙ってしまう。
「お嬢様、お父上を困らせるような事を言ってはダメですよ」
「ヴァトラ……」
従者の男――ヴァトラは、キールが黙ってしまったのは娘が突然意味不明な事を言い出したからだと思ったのだ。
フィーレはヴァトラの少し残念そうな顔を見て怯みそうになるが、すぐに真剣な表情でキールを見つめる。
「私は嘘を言ったつもりはありません。確かにご本人に確認してはおりませんが、クレイオール家に伝わる話と特徴が一致しています」
「ふむ……。何にせよ、命の恩人であることには変わりはないのだろう? 会わねばわからぬこともあろう。事実であれば、これほど喜ばしい事もないしな。フィーレよ、ご苦労だったな。まずは恩人を招いて夕食としよう」
「かしこまりました」
キールはフィーレの言う事を信じたい気持ちもあったが、神の使徒などというとんでもない事を、確証なく鵜呑みにする訳にもいかない。
ヴァトラはキールが冗談だと思っていないことに若干驚きつつも、一先ずこの場はお開きとなった。
◆◇◆
温かい風呂は、疲労の溜まった勇馬の身体を優しくほぐしてくれた。
服は着替えが用意されており、サイズもぴったりだった。着ていた服がなかったのでメイドに確認すると、洗濯をしてくれるらしい。
勇馬が十分に風呂を堪能し、部屋に戻ってしばらくすると夕食の準備が出来たと食堂へ案内された。
まるで映画で見るような長いテーブルがあり、一番奥に男が座り傍には銀髪の男が立っていた。
側面にはフィーレがおり、その対面には同じくらいの歳の女の子が座っていて勇馬の姿を見るとにこりと微笑む。
勇馬は男と反対の席に座り、それを確認すると男が口を開いた。
「娘を救っていただき、そして盗賊をも倒し、民を救い出していただき感謝いたします、ユウマ殿。私は伯爵のキール・クレイオール、この地を治めております領主です」
「改めて自己紹介させていただきます。長女のフィーレと申します。今後とも、よろしくお願いいたします」
「次女のルティーナと申します。姉の危ない所をお助けいただき、ありがとうございます」
「お初にお目にかかります、坂本勇馬と申します。この度はお招きいただき、ありがとうございます」
キールは40代位のフィーレと同じ金髪で、柔らかな笑みで挨拶をした。
領主ともなると、もっと威圧的な感じかなとイメージしていた勇馬は少し安堵した。
ルティーナも金髪だがフィーレより短いショートカットで、空色の瞳が印象的だ。
座っている人の中にキールの妻は見当たらず、屋敷までの道中にフィーレがする身の上話の中で母親は既に亡くなっていると聞いていた。
彼女がまだ幼い頃に病に倒れてしまったらしく、それからはキールは後妻も取らずいるそうだ。
挨拶が終わると料理が次々と運ばれ、テーブルに並べられる。大小様々な皿に、見たこともないような豪勢な料理の数々だ。
「お口に合えばよいのですが……どうぞお召し上がりください。手の届かないものは侍女にお申し付けください。」
「ありがとうございます。しかし凄い豪華な料理ですね。驚きました」
「普段はここまでではないのですが、今日はユウマ殿に喜んでいただけるよう、料理人に力を奮ってもらいました」
キールがにこやかな笑顔で歓迎してくれる。
手元の銀のコップにはワインが注がれ、目の前の肉料理を小皿に移した。
「いただきます」と勇馬は口に運ぶと、
「――! 美味しい!」
口の中が肉の旨味で満たされた。鶏肉のような風味で、ジューシー感がたまらない料理だ。
勇馬はあまりの美味しさに、すぐに2口目と肉を頬張った。
「お口に合うようで何よりです。ワインも特に旨いもの取り揃えておりますので、たくさん飲んでください」
キールは勇馬の様子を見て満足そうに頷いた。
勇馬が『太陽神の使徒』であるとフィーレに聞かされ、満足してもらえるように様々な種類の料理と酒を用意させた。
それが功を奏したのか、料理も酒も気に入ったようだった。
そこからは気を利かせてくれたのか話を振られることもなく、勇馬は黙々と食事に集中して舌鼓を打った。
勇馬がある程度食べてワインを飲んで一息付いたタイミングで、再びキールが口を開いた。
「ところで、ユウマ殿はなんでも記憶をなくしてしまったとお聞きしましたが」
「あ、はいそうです。どうしてあの森にいたのかもよくわかってなくて……」
「ふむ。どこの国から来られたかは覚えておりますかな?」
「ええ、日本という国です。えと、多分ここからはきっと遠い国なのかな、と」
勇馬が歯切れ悪く答えた聞いたことのない国の名前に、ルティーナと銀髪の男がぴくりと反応した。
「ニホン、ですか……なるほど」
キールが顎に手を当てて考える姿を見て、「何がなるほどだろう」と勇馬は内心少し焦った。
もしかしたら何かまずい事を言ってしまったのかもしれない、と。
「あの……」
考え込んでしまったキールに、勇馬がおずおずと声を掛けた。
「お父様」
「あ、申し訳ありません、少々考え事を……。ユウマ殿、この後少しよろしいでしょうか?」
「え?」
「少々見ていただきたいものがございます」
フィーレの呼ぶ声にキールはハッとした顔を浮かべるが、すぐに勇馬に向き直り真剣な顔で言った。
「はあ、わかりました」
「ありがとうございます」
勇馬が、「何だかよくわからないがとりあえず見てみよう」と思って了承すると、キールはほっとした顔をして頭を下げた。
――なんだろう、この違和感……。
会話をする中で、勇馬は若干の違和感を覚えていた。しかし、それが何なのかはよくわからなかった。
その後は当たり障りない会話をしつつ、腹を十分に満たしたところで食事の時間が終わった。
綺麗な石床や装飾品など、客をもてなす最低限の格好はつけているが、贅を尽くしているようなものではない。
貴族といえばもっと金ピカなイメージがあっただけに意外ではあったが、クレイオール領主はそういうのを好まないのかもしれない。
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「あー……なんか疲れたな。そういえばこっち来てから何も食べてないし、悪人とはいえ人まで撃ってるし。……ご飯いつかな」
1人きりとなった部屋で、勇馬は伸びをする。
この部屋で少し待つようにスミスに言われたのだ。
お腹はペコペコ精神はヘトヘトな勇馬は、だらけた姿勢で格式の高そうな椅子に座っていると、部屋の扉がノックされた。
「どうぞー」
「失礼いたします」
勇馬が返事をするとスミスが入ってきた。
「ユウマ様、お風呂の用意が整いましたのでご案内いたします」
「ありがとうございます」
スミスに付いて風呂場まで行くと、そこにはメイド数人と剃刀を持った男が立っていた。
「あの……もしかしてお世話をしてくれたりする方達ですかね?」
「左様でございます。お召し物を脱がし、お身体を洗わせていただき、剃毛もいたします。全てこの者達にお任せください」
慇懃に腰を折るスミスだが、勇馬は「ごめんなさい、それは大丈夫です……」と断りを入れた。
「かしこまりました。替えの服をご用意しておりますので、そちらにお着替えください。では失礼します」
そう言って、スミスとメイド達は出ていった。
「お風呂はゆっくり入ってこそだからな」
さすがに、裸になって身体を洗われ、体の毛まで剃られるのは受け入れ難かった。
スミス達には悪いと思いつつも、勇馬は疲れた体を癒やすため、風呂場のドアを開けるのだった。
◆◇◆
時は少し遡り、勇馬が風呂場に案内されている頃、屋敷の一室には3人の姿があった。
この家の主――キール・クレイオールが椅子に座っており、その傍には彼の従者の男、そして2人と対面する形でフィーレがいた。
「……もう一度言ってくれるか?」
「はい。視察からの帰り道の森で、太陽神様の使徒様に出会いました。名前はユウマ様です」
フィーレは真剣な顔でキールへ報告する。
キールは難しい表情をしたまま、「ふむ……」とだけ言って黙ってしまう。
「お嬢様、お父上を困らせるような事を言ってはダメですよ」
「ヴァトラ……」
従者の男――ヴァトラは、キールが黙ってしまったのは娘が突然意味不明な事を言い出したからだと思ったのだ。
フィーレはヴァトラの少し残念そうな顔を見て怯みそうになるが、すぐに真剣な表情でキールを見つめる。
「私は嘘を言ったつもりはありません。確かにご本人に確認してはおりませんが、クレイオール家に伝わる話と特徴が一致しています」
「ふむ……。何にせよ、命の恩人であることには変わりはないのだろう? 会わねばわからぬこともあろう。事実であれば、これほど喜ばしい事もないしな。フィーレよ、ご苦労だったな。まずは恩人を招いて夕食としよう」
「かしこまりました」
キールはフィーレの言う事を信じたい気持ちもあったが、神の使徒などというとんでもない事を、確証なく鵜呑みにする訳にもいかない。
ヴァトラはキールが冗談だと思っていないことに若干驚きつつも、一先ずこの場はお開きとなった。
◆◇◆
温かい風呂は、疲労の溜まった勇馬の身体を優しくほぐしてくれた。
服は着替えが用意されており、サイズもぴったりだった。着ていた服がなかったのでメイドに確認すると、洗濯をしてくれるらしい。
勇馬が十分に風呂を堪能し、部屋に戻ってしばらくすると夕食の準備が出来たと食堂へ案内された。
まるで映画で見るような長いテーブルがあり、一番奥に男が座り傍には銀髪の男が立っていた。
側面にはフィーレがおり、その対面には同じくらいの歳の女の子が座っていて勇馬の姿を見るとにこりと微笑む。
勇馬は男と反対の席に座り、それを確認すると男が口を開いた。
「娘を救っていただき、そして盗賊をも倒し、民を救い出していただき感謝いたします、ユウマ殿。私は伯爵のキール・クレイオール、この地を治めております領主です」
「改めて自己紹介させていただきます。長女のフィーレと申します。今後とも、よろしくお願いいたします」
「次女のルティーナと申します。姉の危ない所をお助けいただき、ありがとうございます」
「お初にお目にかかります、坂本勇馬と申します。この度はお招きいただき、ありがとうございます」
キールは40代位のフィーレと同じ金髪で、柔らかな笑みで挨拶をした。
領主ともなると、もっと威圧的な感じかなとイメージしていた勇馬は少し安堵した。
ルティーナも金髪だがフィーレより短いショートカットで、空色の瞳が印象的だ。
座っている人の中にキールの妻は見当たらず、屋敷までの道中にフィーレがする身の上話の中で母親は既に亡くなっていると聞いていた。
彼女がまだ幼い頃に病に倒れてしまったらしく、それからはキールは後妻も取らずいるそうだ。
挨拶が終わると料理が次々と運ばれ、テーブルに並べられる。大小様々な皿に、見たこともないような豪勢な料理の数々だ。
「お口に合えばよいのですが……どうぞお召し上がりください。手の届かないものは侍女にお申し付けください。」
「ありがとうございます。しかし凄い豪華な料理ですね。驚きました」
「普段はここまでではないのですが、今日はユウマ殿に喜んでいただけるよう、料理人に力を奮ってもらいました」
キールがにこやかな笑顔で歓迎してくれる。
手元の銀のコップにはワインが注がれ、目の前の肉料理を小皿に移した。
「いただきます」と勇馬は口に運ぶと、
「――! 美味しい!」
口の中が肉の旨味で満たされた。鶏肉のような風味で、ジューシー感がたまらない料理だ。
勇馬はあまりの美味しさに、すぐに2口目と肉を頬張った。
「お口に合うようで何よりです。ワインも特に旨いもの取り揃えておりますので、たくさん飲んでください」
キールは勇馬の様子を見て満足そうに頷いた。
勇馬が『太陽神の使徒』であるとフィーレに聞かされ、満足してもらえるように様々な種類の料理と酒を用意させた。
それが功を奏したのか、料理も酒も気に入ったようだった。
そこからは気を利かせてくれたのか話を振られることもなく、勇馬は黙々と食事に集中して舌鼓を打った。
勇馬がある程度食べてワインを飲んで一息付いたタイミングで、再びキールが口を開いた。
「ところで、ユウマ殿はなんでも記憶をなくしてしまったとお聞きしましたが」
「あ、はいそうです。どうしてあの森にいたのかもよくわかってなくて……」
「ふむ。どこの国から来られたかは覚えておりますかな?」
「ええ、日本という国です。えと、多分ここからはきっと遠い国なのかな、と」
勇馬が歯切れ悪く答えた聞いたことのない国の名前に、ルティーナと銀髪の男がぴくりと反応した。
「ニホン、ですか……なるほど」
キールが顎に手を当てて考える姿を見て、「何がなるほどだろう」と勇馬は内心少し焦った。
もしかしたら何かまずい事を言ってしまったのかもしれない、と。
「あの……」
考え込んでしまったキールに、勇馬がおずおずと声を掛けた。
「お父様」
「あ、申し訳ありません、少々考え事を……。ユウマ殿、この後少しよろしいでしょうか?」
「え?」
「少々見ていただきたいものがございます」
フィーレの呼ぶ声にキールはハッとした顔を浮かべるが、すぐに勇馬に向き直り真剣な顔で言った。
「はあ、わかりました」
「ありがとうございます」
勇馬が、「何だかよくわからないがとりあえず見てみよう」と思って了承すると、キールはほっとした顔をして頭を下げた。
――なんだろう、この違和感……。
会話をする中で、勇馬は若干の違和感を覚えていた。しかし、それが何なのかはよくわからなかった。
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