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31. 真剣師

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女は立ち上がり、腰に巻いてあるガンベルトを外した。続いてデニムホットパンツのボタンを外す。それからホットパンツを下へずらすと、彼女の白いショーツと腰回りの肌が露出する。

ギャラリーたちがどよめく。僕はその様子を静かに見守っている。

続いて、被っているキャスケット帽を取った。すると彼女の明るい緑色の髪がサラサラと揺れる。彼女の髪は薄暗い景色の中でも明るく輝いていた。

(あの子の髪……。すごく綺麗だ……)

そして女はシャツの裾を掴んで上にたくし上げた。ブラジャーが見えそうになるくらいまで捲り上げた。彼女の引き締まった白いお腹が姿を現す。ギャラリーたちの興奮が一気に高まる。中には歓声を上げる者まで居た。僕はその様子をただ呆然と眺めている。

そこで彼女は少しだけ躊躇したように動きを止めたが、静かに俯くと、意を決したようにゆっくりとシャツを上へと引き上げていった。白いブラジャーを着けた彼女の上半身が露になる。

「おおー!」

ギャラリーたちが口々に感嘆の声を上げた。ギャラリーの中には女性もいるが、皆、彼女の美しい肢体に目を奪われているようだ。下着姿になった女の身体は細身ながら均整が取れており、白く透き通るような白磁色の素肌は瑞々しく、まるで芸術品のようであった。女性から見ても魅力的であるのだろう。

しかし、女の顔つきには険があり、悔しそうに唇を噛み締めて拳を握りしめていた。その表情は何かを堪えるようなものだった。すると、男は笑いながら、彼女の頬を軽く撫でる。

「どうだ、見られながら脱ぐ気分は?悪くねぇだろう?」

「くっ……」

女は悔しそうな顔のまま、男を睨みつけた。男はそんな彼女を嘲笑うかのように鼻を鳴らす。

「ふんっ、悔しいか? だが、これが現実ってもんだぜ……」

「この、変態が……」

「ふふっ……、そうだよ……」

男は不敵な笑みを浮かべると、女は悔しそうに顔を歪める。

「いい表情だ……。さあ、続きをするぞ……、次は……、ブラジャーを外すんだ」

「……」

「聞こえなかったのか!?」

「くそっ……、分かってるわよ……」

女は忌々しげに吐き捨てるように言った。背中に手を回してホックを外し、肩紐を外してブラジャーを取ると、それを足元に投げ捨てた。すると、彼女の豊満な乳房がぷるんと揺れて姿を現した。その光景に周囲がざわつく。

「おぉ……」
「すげぇ……」
「いい乳だ……」

ギャラリーは皆、目を丸くしている。中には食い入るように見つめている者も居る。彼女の乳房はそれほどまでに美しかったのだ。彼女は自分の胸に視線が集まるのを感じ、頬を赤らめて顔を背けた。その様子を見て男が満足気に微笑む。

「へへっ……、なかなかそそるじゃねえか……」

「くっ……」

「ほら……、次は……、下も脱ぐんだ……」

「……分かったわよ……」

女は観念したように言うと、腰に手を当ててショーツに手を掛けた。
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