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30. ブラジャーの着け方

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「……ねえ、全裸で何をやってるの?……流石にちょっと引くんだけど……」

「いや、これは違くて!!……ただ見てただけなんだ!別に変なことを考えていたわけじゃない!」

「……まあ、キョウタの変態行為にはもう慣れてるから……別に何も言わなくてもいいけどさ……私も服が無いから全裸だし……」

「……」

「でも、いくらなんでもシルバーの下着を漁るのはダメだよ……人として」

「うぅ……そうだよな……。悪かったよ……」

「それにしてもキョウタって意外とムッツリさんなんだね……」

「……はい」

僕はシルバーの下着を元の場所に戻した。そしてレナと一緒にベッドに腰掛ける。彼女は僕の隣に座っているのだが、どうしても意識してしまう。肩と肩が触れ合うほどに距離が近いのだ。彼女の呼吸の音やシャンプーの香りが漂ってきて、落ち着かない気持ちになってしまう。

「暇だね……」

彼女は静かに呟いた。

「ああ、暇だな……」

僕は同意して相槌を打つ。

「でも退屈ではないよ……。キョウタと一緒だから」

「そっか」

「うん!」

レナは僕の方を向くと、ニコっと笑みを浮かべた。彼女はベッドに腰かけたまま足をパタパタと動かしている。その姿が可愛らしく思えた。

「あのさ……、キョウタとシルバーってどういう関係なの?」

突然レナは質問を投げかけてきた。

「……え?」

僕は思わず訊き返す。

「……いや、ほら!恋人とか愛人なのかなって思って!!」

そう言って彼女は悪戯っぽく笑う。

「んー、シルバーは恋人というより愛人かなぁ」

「やっぱりそうなんだね……、じゃあさ、もし私がキョウタの愛人になったらどう思う?」

彼女は上目遣いでそう尋ねてくる。その様子はどこか妖艶な雰囲気があった。僕は緊張してしまい、声が裏返ってしまう。

「お、おお……、それはもちろん嬉しいよ。レナみたいな可愛い子と付き合えるなら大歓迎だ。すごく幸せだと思う。でも……、レナのことは大切な家族だと思っているし、今の関係を壊したくないというか、ずっと一緒に暮らしたいというか……」

僕の頭は混乱していた。自分でも何を言っているのかよくわからない。

「……ふふっ、ありがと!私も大好きだよ!」

彼女は楽しげに微笑むと立ち上がり、僕に抱きついてきた。

「うわっ!?ちょっ、レナ!?」

そのまま押し倒されるような形でベッドに倒れ込む。彼女の豊満な胸が顔に押し付けられた。彼女の体は柔らかく、温かかった。彼女は両手で僕を抱き締めたまま動こうとはしない。僕は動けない。

「ねえ、キョウタ……私のこと好き?」

彼女は甘えた声でそう問いかけてくる。

「ああ、好きだよ……」

僕は彼女の体をギュッと抱きしめた。心臓が激しく脈打っているのを感じる。ドキドキする。だが嫌ではなかった。心地よい高揚感に包まれていた。

「キョウタのことが好きなの……」

レナの言葉が脳に響く。それは甘く、蕩けるような響きだった。僕は彼女の背中に回した手に力を込める。すると彼女はビクッと震えて、ゆっくりと顔を上げた。彼女は少し潤んだ瞳で僕を見つめている。僕は吸い込まれるように彼女の唇に自分の唇を重ねた。彼女は抵抗しなかった。柔らかな感触に心を奪われる。頭がボーっとしてきた。何も考えられない。何も……。ただ、このまま永遠にキスを続けていたいと思った。いつまでもこうしていたい。そう思った。そのとき―――
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