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18. カレーライス
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僕はダイニングテーブルの椅子に腰掛けて、カレーの鍋を見張っていた。イレイザはバスルームへと向かった。
シルバーが見ているスポーツ番組の音声が聞こえてくる。
***
今シーズン第10戦にして最終戦となるワールドベースボールクラシックの決勝戦がいよいよ始まります! 日本代表は過去最強と言われていて、既に優勝は確定的と言われているものの、対戦相手が世界最強のアメリカということもあり、試合前から興奮冷めやらぬ状態です! 試合は日本時間午後1時からで行われる予定で、現地時間の午前11時現在、スタジアムの外は大変な人混みになっています。それでは現地の音声を拾ってみたいと思います。えー、聞こえるでしょうか? 聞こえますか? あ、すみません、ちょっとお待ちください……、どうぞ……
***
テレビの音声をぼんやりと聞き流しながらシルバーの横顔を眺めていた。銀色の髪に深い青色の瞳がとても美しい。そういえばユキナリ博士がいる世界から戻った後、彼女と別れて、しばらく会っていなかったな……。連絡も取ってなかったし、彼女はどこで暮らしていたんだろう……。そんなことを考えていると、彼女がこちらを振り向いた。目が合うとドキッとした。
「ん?どうしたの?」
「いや、最近会ってなかったなと思って……」
「そうね。元気だった?」
「まあ、風邪をひいてしばらく寝込んでたな。風邪が治ってからは仕事で出張に行ってたけど……」
「そうなんだ」
「そっちは?」
「私はいつも通りかな。たまに冒険者ギルドの依頼を受けてモンスターを狩ったりしてたけど」
「そうなのか。普段はどこで暮らしてるんだ?」
「えっと、特に決まってないの……。アンダーワールドのどこかで宿を借りて住んでるわ」
「ふーん、レナもアンダーワールド出身だったな」
「ええ、地表で暮らせる人は少ないから、ほとんどは地下に暮らしているの」
「そうなのか……」地球で一緒に住まないかと誘おうか迷ったけど、荒廃した地球よりもタイタンのアンダーワールドの方が遥かに住み良いだろう。
「わかった。いつでも地球に遊びに来てくれ。案内するよ」
「うん、ありがとう」
シルバーが見ているスポーツ番組の音声が聞こえてくる。
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今シーズン第10戦にして最終戦となるワールドベースボールクラシックの決勝戦がいよいよ始まります! 日本代表は過去最強と言われていて、既に優勝は確定的と言われているものの、対戦相手が世界最強のアメリカということもあり、試合前から興奮冷めやらぬ状態です! 試合は日本時間午後1時からで行われる予定で、現地時間の午前11時現在、スタジアムの外は大変な人混みになっています。それでは現地の音声を拾ってみたいと思います。えー、聞こえるでしょうか? 聞こえますか? あ、すみません、ちょっとお待ちください……、どうぞ……
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テレビの音声をぼんやりと聞き流しながらシルバーの横顔を眺めていた。銀色の髪に深い青色の瞳がとても美しい。そういえばユキナリ博士がいる世界から戻った後、彼女と別れて、しばらく会っていなかったな……。連絡も取ってなかったし、彼女はどこで暮らしていたんだろう……。そんなことを考えていると、彼女がこちらを振り向いた。目が合うとドキッとした。
「ん?どうしたの?」
「いや、最近会ってなかったなと思って……」
「そうね。元気だった?」
「まあ、風邪をひいてしばらく寝込んでたな。風邪が治ってからは仕事で出張に行ってたけど……」
「そうなんだ」
「そっちは?」
「私はいつも通りかな。たまに冒険者ギルドの依頼を受けてモンスターを狩ったりしてたけど」
「そうなのか。普段はどこで暮らしてるんだ?」
「えっと、特に決まってないの……。アンダーワールドのどこかで宿を借りて住んでるわ」
「ふーん、レナもアンダーワールド出身だったな」
「ええ、地表で暮らせる人は少ないから、ほとんどは地下に暮らしているの」
「そうなのか……」地球で一緒に住まないかと誘おうか迷ったけど、荒廃した地球よりもタイタンのアンダーワールドの方が遥かに住み良いだろう。
「わかった。いつでも地球に遊びに来てくれ。案内するよ」
「うん、ありがとう」
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