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助けてください……!
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しおりを挟むさて、正人君からも解放されて自由になったし、家に帰ろうと思っていた。
思っていたんだ…さっきまでは
「昴さん、俺の家泊まりますよね?」
「え?」
さも当然という風に言ってくるのは何故だろうか…
「えっと、いつからそんな話に?そんな約束した覚えないけど。」
「何言ってるんですか、俺と貴方は恋人なんだから、家に泊まるくらい普通でしょ?」
「いやでも、いきなり家に行くのは、君の邪魔になるだろうし。」
「大丈夫です!ちゃんと準備はしてあるので。」
「へ?、な、なんで…」
そんなことしてるの、と言う隙もなく、俺は正人君に腕を取られてあれよあれよと正人君の家に連れてこられてしまった。
「正人君、ホントに一人暮らし?」
「?、はい、そうですよ。」
正人君の家は、一人にしてはあまりにデカかった。
(しかもすごい綺麗だな、綺麗好きなんだろうか。)
「ああ、綺麗好きって訳じゃないんですけど、別にする事もないんで綺麗なんですよ。」
「!、そ、そうなんだ…。」
びっくりした…まさか考えている事がバレているとは……
(俺って顔に出やすいのか?)
そう思って、何となく自分のほっぺを少しつねったりしてムニムニしていると、正人君が鼻を押さえて悶ていた。
押さえている指の間から赤く光る液体が……
「た、正人君!?どうしたの?大丈夫?」
どうやら鼻血が出た様だ。
「正人君、ホントは体調悪いんじゃないの?俺やっぱり帰ろうか?」
「い、いえ!大丈夫です!
鼻血はよく出るんで気にしないでください!血の気は多いんで心配ないです!」
「そ、そう?
でも、出過ぎは危ないから、ティッシュどこにあるかな?取ってくるよ。」
「すみません、丁度今切らしてて、右側の扉の先にタオルとかまとめてるんですけど、そこに新品のがあります。」
「分かった、また出ないようにしっかり押さえててね。」
「はい、ありがとうございます。」
俺は言われた通り右側の扉を開け、タオルの横にあるティッシュを取った。
「ん?」
タオルが3枚畳んで重なっており、その間から何か写真の様なものが覗いている。
「なんだろ…。」
ちょっとした好奇心だ。
ただ、この好奇心が後にとんでもない面倒を引き起こす事になる。
その写真は
「!!、これ…は……」
それは、俺の写真だった
(な、なんで…?いつ撮られた?今日か?違う、流石に撮られたら気付くし、ここには一切に事務所が映ってない
ならいつだ?)
その写真には、俺が一人で歩いてる様子が取られてる、特徴と言えば俺が欠伸をしていることぐらいだが、それ以外はこれといった特徴がない。
(そうか、ここは俺がいつも仕事をしに行くときに通る道だ。)
これを撮ったのはもちろん正人君だろう。
つまり、正人君は…
(俺の家を…知ってる?)
家だけじゃない、恐らく出勤時間も知ってるし、俺の仕事がいつあるのかも知ってるだろう…。
汗が止まらない、手が震える。
キィ
後ろの扉が開く。
「昴さん、どうしたんですか?」
「え、いや…なんでも…ない、よ…。」
「そんな訳ないでしょ?
そんなに汗流して、もしかして、写真見ちゃいました?」
「え…?」
「すみません。怖かったですよね。でも昴さんの写真はもっとありますよ?何なら見ますか?」
正人君は、先程と変わらない笑顔でそう言う。
ただ、その目が獲物を目の前にした肉食獣と同じな事を除いて。
そうにも関わらず、俺はとあることわざを思い出していた。
『好奇心は猫をも殺す』
******
こ、更新大分遅れた………
長い間待っていただきありがとうございます
(*´ω`*)
ちなみに、正人の鼻血は昴が自分のほっぺをムニムニしているのを見て可愛いと思ってたらいつの間にか出てました
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