1分小説

雫

どこに向かって行くの？



ゆっくりとゆっくりと



だけど確実に



でも決して綺麗な線なんかじゃない



スッと消えてしまう時だってある



たどり着く前に終わることなんて何度もある



そう、何度も、何度も



負けていられないと周りに隠しては



ふとした時に溢れだす



その度に流れては一筋の日々が残る



まるでそれまでの人生が描いているような



振り返って初めて気づくその軌跡



歪に見えれば見えるほど笑ってしまう



そんな私が流した日々



今はまだわからないけど



誰だってまっすぐ流れるわけじゃないんだから



立ち止まったっていいんじゃない



描いた線の数は生きている証なんだから



私が頑張り続けている私だけの証




ほら、またこぼれた




次はどんな歪な軌跡を描くんだろう




振り返るのが楽しみだ