29 / 38
イアンvs青龍
カグラ1
しおりを挟むあれからもイアンは鍛錬を続け、ドラゴンの姿で戦いながら要所要所で人型になっても攻撃力が落ちなくなった。
最終仕上げでカグヤコがあまり手加減せずに相手をしたが、イアンは何とか対応していた。
「サイズが急に変わると確かにやりにくいわね。それに人型でこれだけ強いなら充分じゃない?」
と、カグヤコが珍しく褒めたので、イアンには相当な自信になったようだ。
あの母さんと父さんのプレイに巻き込まれてから、イアンは遠慮をしなくなった。特に父さんに対しては容赦なく叩きのめしに行くし、母さんにも怯えず向かって行く。
イアンが言うには、
「遠慮してたらカイ様には好き勝手にセクハラされそうだし、そうなったらカグヤ様にシバきまわされる。」
だって。う~ん、良かったのか、な??
そして今日は、エリン様たちに会ってから二ヶ月後。
「さぁっ!イアン、青龍と契約しに行くわよっ!!」
西の海に瞬間移動する前に、ショウとルイ、母さんと父さんが見送りに来てくれた。
「カグヤ様、ココ様、オレを鍛えてくださって本当にありがとうございました。カイ様とエル様にも一応感謝してます。」
「はっ!言うじゃねぇか。契約したら青龍連れてまた来いよ。可愛がってやるから。」
そう言ってイアンにハグをしようとする父さんを一発殴ってから、母さんが言う。
「イアン、よくがんばったわね。自信持って良いわよ?今のあなたならカグラの横に立ってても大丈夫だから。」
・・何言ってるの??!
「イアン、本当に見違えたよ。自信を持って青龍と契約して来い。帰ったら顔出せよ。」
これはショウ。うん、普通。
「ホント、カグラとお似合いだよ?僕も青龍に会うのが楽しみだよ。待ってるからね。」
ルイまで何言ってるのよっ?!
「ショウ様もルイ様もありがとうございます。絶対青龍と契約して帰って来ます。」
「じゃあ、行って来るね!!」
あたしはみんなに手を振り、ミミとイアンと一緒に西の海に向かって瞬間移動する。数回に分けて飛び、二ヶ月前にエリン様に会った島まで到着した。
「カグラ!!」
巨大な赤龍が出迎えてくれる。
「ミランゼ?!完全憑依出来るようになったのね?すっごく強くなってるじゃない?!」
「ふふっ、わたしもがんばったのよ?けど、そこのバカ兄貴もなかなか成長したみたいね?」
「そうよ?イアンもすごくがんばったのよ?!期待していいわよミランゼ。」
「へぇ?みんな待ってるわよ?早くローゼ様の別荘に行きましょう。」
ローゼ様の別荘に着くと、エリン様、リンゼ、青龍が揃っていた。
ミランゼも憑依を解いてミランとランゼに分かれている。
「よく来たわね。イアン、良い顔になってるじゃないの?!ワタシが知ってる雄の谷のドラゴンの中で一番強くてまともそうだわ!
カグラちゃん、ありがとう!息子を更生させてくれて。」
エリン様に感謝されちゃった!嬉しいな~
「いえ、あたしよりあたしの母さんの力です。母さん、残念な男をいい男に鍛え直すのが趣味ですから。」
「へぇ?面白そうな魔族ね?ワタシも会ってみたいわ。イアンのお礼も言いたいし。」
えっ??!エリン様と母さん・・何かすごい事が起こりそう・・・ショウとルイが聞いたらまた頭を抱えるわね。
「ま、まぁ、そのうちに・・・」
「おふくろ、それよりオレと青龍の事だろ?青龍、今日はよろしくお願いします。」
「ふむ?ちょっとはマシになったようだな。いいだろう、戦ってやるよ。おれを納得させてみろ。」
ついにイアンと青龍の戦いが始まった。
ーーーーーーーー
本日、R18BL「次代の魔王は生まれた翌日運命の恋に落ちる」に、ショウ×ルイのイチャラブを更新しました。
十八歳以上で興味があられる方がいらっしゃれば、覗いてみてくださいませ。
ルコ
0
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説
私がいなくなった部屋を見て、あなた様はその心に何を思われるのでしょうね…?
新野乃花(大舟)
恋愛
貴族であるファーラ伯爵との婚約を結んでいたセイラ。しかし伯爵はセイラの事をほったらかしにして、幼馴染であるレリアの方にばかり愛情をかけていた。それは溺愛と呼んでもいいほどのもので、そんな行動の果てにファーラ伯爵は婚約破棄まで持ち出してしまう。しかしそれと時を同じくして、セイラはその姿を伯爵の前からこつぜんと消してしまう。弱気なセイラが自分に逆らう事など絶対に無いと思い上がっていた伯爵は、誰もいなくなってしまったセイラの部屋を見て…。
※カクヨム、小説家になろうにも投稿しています!
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
公爵家の半端者~悪役令嬢なんてやるよりも、隣国で冒険する方がいい~
石動なつめ
ファンタジー
半端者の公爵令嬢ベリル・ミスリルハンドは、王立学院の休日を利用して隣国のダンジョンに潜ったりと冒険者生活を満喫していた。
しかしある日、王様から『悪役令嬢役』を押し付けられる。何でも王妃様が最近悪役令嬢を主人公とした小説にはまっているのだとか。
冗談ではないと断りたいが権力には逆らえず、残念な演技力と棒読みで悪役令嬢役をこなしていく。
自分からは率先して何もする気はないベリルだったが、その『役』のせいでだんだんとおかしな状況になっていき……。
※小説家になろうにも掲載しています。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
【完結】きみの騎士
*
恋愛
力持ちな平民の女の子リイが、とびきり可愛い貴族の男の子ルフィスを守るために騎士になりました。
ルフィスのいない王宮には、びっくりするほど可愛いおひめさまや、めちゃくちゃかっこいー王太子がいて、きゃあきゃあ言われたり、抱きしめられたり、当て馬で舞踏会に出たりと大変ですが、ルフィスに逢えるまで頑張ります!
【完結】転移魔王の、人間国崩壊プラン! 魔王召喚されて現れた大正生まれ104歳のババアの、堕落した冒険者を作るダンジョンに抜かりがない!
udonlevel2
ファンタジー
勇者に魔王様を殺され劣勢の魔族軍!ついに魔王召喚をするが現れたのは100歳を超えるババア!?
若返りスキルを使いサイドカー乗り回し、キャンピングカーを乗り回し!
経験値欲しさに冒険者を襲う!!
「殺られる前に殺りな!」「勇者の金を奪うんだよ!」と作り出される町は正に理想郷!?
戦争を生き抜いてきた魔王ババア……今正に絶頂期を迎える!
他サイトにも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる