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公開告白
龍星1
しおりを挟む入学式から日は進んで今はGW前。
新入生特有の浮ついた空気も落ち着いて来て、オレもクラスにだいぶ馴染んだように思う。
そしてオレと姫の関係は?と言うと・・・
「ウザっ!!リューセー!お前、距離も近いしウゼぇんだよっ!!頭撫でんなってっぇ!!!」
「何で?何で頭撫でさせてくれないの?
小学生の頃は姫も喜んでたじゃん!」
「喜んでねぇわっ!!あの時は俺も小さかったから、デカいリューセーは頭撫でやすいんだろうなって諦めてたんだよっ!
誰が撫でられて喜ぶかっ?!俺はもう小動物系のちびっ子じゃねぇんだからなっ?!!」
「え~?姫は姫だよ?誰よりも姫らしい姫。小動物なんてとんでもない。高貴な姫だよ。」
「・・アホか?!いや、アホだな・・・リューセー、いいか?俺は男だ。市姫って苗字ではあるが、所謂一般的に言う高貴な女性の姫ではない。断じてない。姫扱いされるならむしろ小動物の方がマシだわ・・・」
姫が何だか脱力している。何で?
姫は姫じゃんね?
オレが守る唯一の姫だ。
「はいはい、もうやめ!!リュウセイが姫ちゃん大好きなのは分かったから。
姫ちゃんもコイツの事、使い勝手のいい騎士だと思って側に置いてやってよ?苗字も貴志だし。ちょうどいいじゃん?」
ユウヤが横入りして姫に言う。
「だからっ!!ユウヤ、お前もちゃん付けで呼ぶなって!お前らのせいでまた姫が通称として浸透しちまったじゃねぇかっ?!
ったく・・中学の時には名前のトワで呼ばれてたのに・・・」
「・・・姫?まさか呼び捨てで叶和って呼ばせたりしてないよね?」
「はぁ?・・中学からの友だちのルイはトワくん、カグラはトワちゃん、ショウは市姫・・・他のヤツらもトワくんか市姫くんだけど?」
良かった・・・オレはいつか姫を抱く時に「叶和」って呼ぶって決めてるんだ。
「そっか。これからも名前の呼び捨ては許しちゃダメだよ?」
「だからぁっ!何でリューセーにそんな事決められなきゃなんねぇんだよっ?!」
「えっ?だってオレが姫を抱く時に『叶和』って呼びたいから。他の人にはそう呼ばせて欲しくないなぁ・・・・」
「グハッ!!!!!」
ん?遠くから変な声が??・・何か教室中静まり返ってない?・・・あっ!オレ、姫を抱く時とか言っちゃったわ・・・・ヤバい・・か・・・も?
「な、な、な、何言ってんだよぉぉぉぉぉっ???!だ、だ、抱くっておまっ・・・リューセーっ??!!!」
あっ、姫が真っ赤になってる。可愛い。口もパクパクさせて・・あぁ、キスしたいなぁ・・・
「おい、リュウセイ!お前時と場所を考えろよっ?!どうすんだよこのクラスの雰囲気・・・」
ん?クラスの雰囲気?ユウヤの言葉に周りを見渡してみると、女子の大半は目をギラギラさせてる??何か泣いてる子もいるんだけど・・何で?
男子はちょっと顔を赤らめてるヤツがいるな・・・ちょっと待って?!あいつら姫を抱く所を想像してないか?全く、ユウヤの言う通りだ。時と場所を考えなきゃ!姫をおかずにされてたまるかっ!!
「・・姫に対してよこしまな事を思ってる奴は出て来い。オレが相手になってやるよ。」
「い、いや、そうじゃねーだろ?!まぁ、そうであるかも知れねーけど、そんな奴は後でシメるとして・・姫ちゃんへのフォロー!!それと女子!女子へのフォロー!!」
「えっと・・・姫、いきなり抱く時とか言ってごめんね。けど、オレ本気だから。姫はいまいち分かってなさそうだけど、オレは本気で恋愛的な意味で姫が好きなの。男が男に惚れるとか意味分かんないけど、オレは姫が姫だから・・・姫が男でも女でも関係ない。姫に惚れたんだ。だから信じて?
女子のみなさん、オレは姫が好きです。だから応援してください!数人、オレに好意を持ってくれている子もいるみたいだけど、それには応えられないです。ごめんなさい。
後、姫を性的対象として見てる男子は死ね。」
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