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耽美な夢
しおりを挟む人肌が恋しかった私は、陽斗くんに自分から抱きつく。
「寂しかった?」
こくん、と頷く。
「可愛いね、ひなたちゃん」
頭の上から、彼の声が甘く落とされる。
私を身体からそっと引き離すと、膝の下に手を入れて抱え込む。
彼の首に縋り付く私に、彼は安心させるように優しいキスをする。
「あっちの部屋に行こうか」
『あっち』とは、もう一つの寝室のこと。
さっきまで寝ていた寝室の隣の扉を開ける。
清潔感のあるナチュラルなインテリアと、真ん中に置かれた大きなベッド。
隣の寝室にある睡眠用の柔らかなベッドとは違い、少し固めのマットレスに彼は私を下ろした。
「ここなら、たくさん声出してもいいからね」
そう、この部屋には防音工事が施してある。
そのため他の部屋より若干狭くなっているが、それでも充分に広い。
今から何をするのか考えて、顔がカァっと熱くなった。
「もう・・・なんでそんなに可愛いの」
うっとりと愛おしげに囁きながら私の頬に触れる。
そのまま指を顎先まで滑らせ、くいと顔を上げられると、熱を含んだ蠱惑的な瞳に捕らわれる。
「食べちゃいたい、くらい」
鎖骨にかぷり、と噛み付かれ薄い皮膚を吸われる。
「ひゃあ・・・はあっ」
身体がピクリと跳ねる。
チュ・・・チュク・・・と水音を立てながら、彼は美味しそうに舌をはわす。
ちゅうっと吸い上げては、首筋に朱い印を散らす。
たっぷりの唾液で濡れた肌の上を、ツツツ・・・と指先でなぞりながら陽斗くんは微笑んだ。
「ひなたちゃんの肌は・・・甘くておいしい」
彼は自分のシャツのボタンを一つずつ、片手で器用に外していく。
はだけたシャツから覗く肌が、色っぽくてゾクゾクする。
「もっと僕によく見せて・・・」
ギシリ、とベッドが軋む音がする。
着ていた服を脱がされ、裸になった私を満足げに眺めている。
「綺麗だよ・・・ひなたちゃん」
両腕を上に絡め取られ、耳元で熱っぽくささやかれる。
腕の内側の柔い肌にキスをしながら、脇の下へと下っていく。
「ふ、はぁ・・・っ」
乳房の横側をくすぐるように舐められ、ビクビクと身体が跳ね上がる。
柔らかくねっとりとした舌が、胸の付け根と乳房を行き交うたびに、たまらない気持ちになる。
「はぁっ・・・あ、はぁッ!」
クチュ・・・と胸の頂きを唇に含まれると、身体に快感が走り抜けた。
「可愛いね・・・乳首が固くなってるよ・・・」
優しく甘噛みされ、チュッと吸われる。
片手では大きな手でやわやわと揉みしだき、指先で尖った蕾をこね回される。
仰け反る身体、それを許さない彼の手。
「んっ、ふぁ・・・」
「ひなたちゃん・・・声、我慢しないで・・・」
カリ、と強く蕾を囓られ、私は甘い悲鳴を上げた。
「そう、いい子。もっと聞かせて・・・」
「あッ!ああぁっ」
親指と人指し指でキュッと蕾を摘まみ上げると、指先で揉まれる。
抑えていた声を上げてしまえば、私の身体はますます快楽に素直になる。
早く触れて欲しくて、脚を擦り合わせてしまう。
下着を身につけていない下半身は、溢れた蜜がシーツまで垂れていた。
彼は拘束していた手を離すと、その手で私の脚を広げる。
熱く震える私のアソコに、彼は指先をそわす。
「洗ったばかりなのに・・・もう濡れ濡れだよ」
彼は小さな芽を見付けると、それを指の間に挟んで細かく震わす。
痺れるような快感がつま先まで流れる。
「! ああぁっ!!」
淫芽の根元をしごく様に、ヌルヌルとした蜜を絡めて指先を動かす。
「クリちゃんが大きくなってきたね・・・指でしごけるくらいに」
艶っぽい声で耳元で囁くと、彼は私の熱く熟れたアソコに舌をはわした。
とろとろと溢れる蜜を吸い上げては、美味しそうに飲み込む。
ジュッ・・・ジュルルと厭らしい水音が部屋に響いた。
「はぁ・・・甘酸っぱくて、美味しい。もっと飲ませて・・・」
指先で花びらをそっと広げ、愛液の滴る蜜壺へ舌を差し込む。
ぬぷり・・・と肉厚の舌が柔肉を割って入ってくると、内壁を舐めあげる。
膣内で蠢く彼の舌の動きに感じて、私のソコにはじゅっと熱いものが染み出る。
次から次へと溢れ出す蜜を、彼は掻き出すように舌を動かしては蜜壺に吸い付く。
「あっ!・・・ぁ、はあっ!」
「チュ、ちゅ。・・・クリちゃんが触って欲しそうにヒクヒクしてる。舐めて欲しい?・・・それとも吸って欲しい?」
卑猥な言葉を掛けられても、与えられる刺激に反応するのが精一杯で喘ぎ声しか返せない。
「ぷっくり腫れてて・・・可愛い。ピンク色の頭が覗いてるよ・・・」
そう言って、皮から覗く敏感な芽をちろりと舐める。
そこを舐められると、一際大きな声が上がってしまう。
「・・・一度、イこうね」
持ち上げるように皮を剥くと、現れた小さな芽を舌先で細かく舐め上げる。
チロチロと規則的に舌を動かされ、チュッと優しく吸われれば、すでに彼の愛撫でドロドロに溶けていた私は直ぐにイってしまった。
「―――っ!!」
息を詰めて達した私に、彼は不満げな顔をこちらに向ける。
「ひなたちゃん。声を我慢したらダメだよ・・・もう一回、ちゃんと声出してイこうね」
ビクビクと痙攣する膣の中に、彼は指を入れてくる。
そしてお腹側のザラついた部分に指を当てて、そこだけを的確に責め立てる。
強い刺激から逃げるように腰をよじれば、片方の手で押さえ込まれ達したばかりの淫芽に吸い付かれる。
「ああっ!・・・っ、!」
「ほら、ひなたちゃん・・・我慢しないで」
赤く充血し、果実のように熟れた芽を唇に含んでねっとりと嬲るように舐める。
それだけでも果てそうなほど気持ちいいのに、彼の指がナカから私を突き上げ更なる高みへと追いやる。
ナカをぐちゃぐちゃに掻き回され、芽に強く吸い付かれた時、私は仰け反り大きな声で達した。
「―――あああぁッ、!!」
はぁ、はぁ・・・と荒い呼吸を吐き出す私を、彼はとても愛しそうに見つめて言う。
「可愛い。ひなたちゃん・・・もう入れていい?」
彼は愛欲に濡れた瞳で私に尋ねる。
悩ましげな表情で吐息を吐く彼は、何とも艶やかで私の身体にふたたび熱を灯す。
もちろん私はこくり、と頷く。
早く彼と一つになりたい・・・熱いモノでもっと奥を突いて欲しい・・・
いつからだろう。
こんな卑猥な事を考えるようになったのは。
彼の与えてくれる快楽に溺れ、自ら彼を求めるようになったのは・・・
陽斗くんはカチャリとベルトを外し、ズボンを脱いで自らのモノを取り出す。
綺麗な彼の顔からは想像も出来ないような赤黒く猛る肉棒に、子宮が疼きはじめる。
鈴口には蜜が溢れ、彼の反り返った肉棒に垂れ流れている。
シャツを脱ぎ捨て引き締まった身体が私の上に覆い被さると、彼からはとてつもない色香が匂い立つ。
「入れるよ・・・ひなたちゃん」
「ん―――っ!」
ぬぷ、ぬぷと空気を押し出し、彼の熱い塊が私の壁を押し広げ入ってくる。
その熱と、重量感に、私の口からは情けない喘ぎ声しか出ない。
彼の全てが私のナカに収まると、ぎゅうっと私を抱きしめて熱い息を吐き出す。
「・・・っ、はぁ。気持ちいい・・・ひなたちゃんのナカ、すごくあったかい・・・」
「はぁっ、んっ、」
「ひなたちゃんは?・・・気持ちいい?」
「ぅ、ん、きもち・・・いい」
「本当?」
「ほんと、だよ・・・」
彼は口の端を上げて妖艶に笑むと腰を動かす。
「・・・嘘はダメだよ、ひなたちゃん。まだまだ、気持ちよくないでしょう?・・・ほら、こうやって動いたほうが、気持ち良いんじゃない、の?」
入り口の、浅い部分を擦り上げるように動かされると、今までどんな愛撫より深い快感が疼く。
彼の固く張り出た傘が、内壁のヒダに引っかかり引き伸ばしては押し戻して行く。
「あっ!!そこ、・・・あああっ!きもち、いいっ・・・!」
「ほらっ・・・ここでしょ、ひなたちゃん・・・ヒクヒクして、絡みついてくるよ・・・はぁッ・・・」
「あっ!!ああっ!!」
膣の中を彼の固いモノで掻き回され、イイ所をズンズンと突かれて喘がされる。
彼が腰を進めれば大きく張り出した傘が内壁を広げ、腰を引けば肉ヒダを全て持っていかれそうになるほど引き伸ばされる。
彼以外にも男性経験はあるが、ペニスの挿入がこんなにも気持ちよく人を虜にするモノだというのを、ひなたは彼で初めて知った。
「くっ、締まる・・・イキそう?ひなた、ちゃんっ」
「ふぁっ!!ぁあっ!・・・イクッ、イキそうッ!!」
「・・・イキたいとき、は?・・・ひなたちゃん?」
「あぁッ!!はると、くん、好きッ・・・好きッ!」
「僕も、大好きだよ・・・ッは」
「あっ、・・・い、くッ!!」
早くなる彼の腰の動きに、呆気なく絶頂へと促される。
彼の熱い肉棒を、ぎゅううっと締め付けるのが自分でも分かった。
「僕も、もう・・・動く、ね」
そう言って、彼は私の両脚を肩に掛けると、より深くまで挿入してくる。
一番奥の子宮口を目指して、彼の腰は深く激しく突き上げてくる。
「・・・あっ!!ああっ!」
「はぁっ、・・・ひなたちゃん、可愛い・・・可愛いよ・・・っ」
身体の奥深くまで貫かれる圧迫感に、私のアソコは再び快楽に貪欲になる。
表面的な愛撫での感じ方とは違い、どれだけ達してももっともっと欲しくなる。
腰を動かしながら角度を変え、内壁を擦り上げては引き延ばし、膣内を激しく蹂躙する。
「あッ、はげしッ!・・・はると、くんっ!!」
「いいよっ、もっと乱れて・・・はぁ、ッ・・・ひなたちゃん、一緒に、気持ちよく、なろう・・・」
彼の切っ先が、奥の一カ所を突き上げた時、私の身体に電流が流れた。
「はぁあッ!!!」
「・・・ここ?ここが、今日は感じるんだね・・・いいよ、いっぱい突いてあげる、ッ」
頭が蕩けそうなほど、脳が痺れるような快感が駆け巡る。
彼は私が感じる所をズンズンと容赦なく突き上げ、自らも高みに上ろうと抽出の早さを上げた。
「あぁっ・・・ひなたちゃん、気持ちいい。はぁ、・・・イキそうッ・・・は、」
「ッああ!!あぁ!!あっ!!」
「はぁっ、ひなたちゃん・・・好きだよッ・・・」
もう何も考えられない。
熱い塊に、脳みそも一緒にグチャグチャにされているみたい・・・
二人の荒い呼吸と、結合部から響く厭らしい水音が耳に響く。
薄く瞼を開けてみれば、肌に汗を滲ませ上気した顔の彼がいた。
その瞳は真っ直ぐに私を見据えている。
官能的な彼の表情に、私の胸は何とも言えない気持ちで一杯になる。
ああ・・・愛されている
温かい幸せな気持ちが胸にじんわり広がり、受け入れている彼の熱を離したくなくてぎゅうっと力が入ってしまう。
彼はうっ、と苦しげに眉根を寄せると、壮絶な色気を纏って微笑む。
「はッ・・・ひなた、ちゃん、はぁ・・・ッ」
「はると、くんッ・・・ッ大好き・・・あッ―――!」
「―――ッっ!!」
彼の腰の動きが一層激しくなり、私が達した締め付けと同時に彼も果てたようだ。
彼のモノがナカで大きくなり、ドクドクと熱を吐き出す。
彼は私を抱きしめたまま、はッ、はッ、と短い呼吸を繰り返していた。
陽斗くんの心臓の音が、私の心臓の音に重なる。
それがなんとも心地よくて、その音に意識を集中している内に穏やかな気持ちになってゆく。
「ひなたちゃん・・・愛してる・・・」
彼の優しい言葉が聞こえる。
わたしも、私も――――・・・だよ・・・
彼に答えたいのに、意識はゆっくりと深く沈んでいく。
そうして私は、夢も見ないほど深い眠りについた。
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