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昼を過ぎてしばらく経った頃、教会ではお祈りの時間が始まる。教会内には信者が集まり、司祭の祝詞に続いて、祈りを捧げていた。外でその様子を伺ったモモも、彼らと同様に祈りを捧げ始めた。
それが終わると、信者たちが外へと出ていく。彼らと入れ替わる形で中に入る。ウルゴは外で彼女を待つことにした。
司祭に声を掛け、モモは自己紹介を兼ねた挨拶をした。
「これはこれは、遠路はるばるようこそお越しいただきました。司祭のオリバーです」
オリバーがにこやかに手を差し出すと、モモも応えるように握手を交わした。
「オリバー司祭。早速で申し訳ないですが、こちらで発生した悪魔病の記録を見せていただいてもよろしいですか?」
「かしこまりました。おかけになって、少々お待ちください」
オリバーがその場を離れると、彼の言葉に甘えるように、適当な椅子に腰かける。
教会の天井は高く、そこに近い位置にある窓から差し込む日差しが、中を明るく照らしている。
その日差しを受け、神々しく輝いている石像がある。ローブを纏い、男とも女ともとれる中性的な顔立ちをしたこの像は、暁の門が崇める主の姿だと言われていた。
像を眺めながら、モモは改めて祈りの姿を取る。自分一人だけの祈りで、主の力が戻るわけではない。だがそれでも、少しでも力になれればと、祈らずにはいられなかった。
「熱心な方ですね。大いに結構」
オリバーが戻ってきた。彼の手にはそれほど分厚くない紙の束があった。
「この町で最後に発生した悪魔病といいますと、一年程前のとある男性のものですね」
オリバーから記録を受け取り、目を通す。表紙の一枚目を捲ると、彼が言った患者の資料があった。
患者の名前はカイン・メイビス。妻と娘との三人暮らしをしており、娘の名はサラ・メイビスとあった。
「記録によると、その、浄化はうまくいっていないようですが」
「……はい。彼の悪魔病は他よりも強力なものでした。私も浄化に参加しましたが、それでもなお悪魔の邪痕が消えることはありませんでした」
邪気に蝕まれ、悪魔病に罹った人間には、邪痕と称される黒い紋章のようなものが体に刻まれる。それは徐々に体に広がっていき、最後には全身が黒に染めると、まるで蛹から羽化するように、悪魔と変貌する。浄化が可能なのは、全身が黒に染まる前であった。
「それで、彼をどうしたのですか? 記録では対処済みとされています。対処とは?」
「それは……」
オリバーが口ごもる。やましい、というよりは罪悪感に駆られているといった様子だ。
しかしやがて、重々しくその口を開いた。
「……彼には悪魔になるより前に、この町を出ていってもらいました」
「! なんということを……」
ウルゴの予想は、概ね正しかったと言えよう。ただ、その内容は予想よりも遥かにひどいものだった。まだ悪魔になっていない人間を、悪魔が蔓延る外へと追放したのだから。
「仕方ないのです。もしも町中で悪魔になったら? もしも我々の手に負えない程の力を持っていたら? 彼一人の為に、すべての民を危険に晒せと?」
オリバーの問いに、モモは言葉を詰まらせた。
「彼を殺すという手も考えました。悪魔になるより、人のまま殺してあげるのがせめてもの救いだと。ですが、無辜の民を手にかけるなど、我々にはできなかった。しかし他の民に危険を強いる訳にもいかない。故に追放という措置をやむなく……」
オリバーが心底悔しそうに、表情をゆがませる。彼にとっても、苦渋の決断だったのだろう。
聖水に守られた町。悪魔が聖水を嫌って中に入れないのならば、もし中で悪魔が生まれれば外に出られない事と同義だった。悪魔病にかかり、浄化もできない。ならば、人であるうちに外へ出せば、少なくとも他の町人への被害は防げる。
一人対多数。その判断を真に迫られた時、前者を選べる人間がどれほどいようか。そして選んだ人間には、どれほどの重圧がかかり、いかほどの罪の意識にさいなまれるだろうか。
「……浅慮な発言、失礼いたしました」
「いえ。あなたの言う事も最もです。我々の力が及ばぬばかりに……」
「……彼の家族は?」
「無論、我々から補償をさせていただいております。それが我らに出来る、せめてもの償いですから。しかし……」
「しかし?」
「その、町の住民の中には家族も皆追い出せという者もおりまして……悪魔病が治らなかったのは、彼らが背信者だからだと。我々が否定しても聞かず、あまつさえ危害を加える者もあらわれて……」
「それは……由々しき事態ですね」
「ええ。奥様は元々敬虔な信徒だったこともあって、より責任を感じているようで……一度、自死を図ったこともありました」
「そんな事まで……」
これではサラが暁の門に対して反感を抱くのも無理は無い。人間であった父を追放され、町人から迫害され、もう一人の家族である母が自殺未遂。自分が誰よりも不幸だと思い、世を恨む気持ちも生まれるだろう。
だがそれを看過するわけにはいかない。このまま彼女が悪魔になってしまえば、あまりにも救われない。資料を持つモモの手に、力が入った。
「ところでこの方が悪魔病に罹った原因はわかりますか?」
「いえ。彼自身は移住者でしたが、それも二十年以上前の出来事で、その際に禊はしっかりと行っています」
暁の門の教えは、未だ大陸全土に広まっているわけではない。故に聖水の加護を受けることが出来ず、悪魔によって殺されたり、住んでいた所を追いやられる人々もいた。
後者の人々は、どうにか生き延びる為にどこか人の集まる場所を目指す。聖水の加護を受けた場所に辿り着ければ、教会は教えに基づいて、率先して彼らを保護していた。
外から訪れた者に対して、教会では必ず「禊」と呼ばれる儀式を行う。故郷を追われたという事は、多くは悪魔に襲われたと考えられ、それはすなわち悪魔病に罹る危険性が高いという事だ。禊は町の周囲に撒く聖水とは別の、清水を用いて邪気を払い、その危険性を限りなく零にする行為だ。
「移住者……という事は、因果による悪魔病の可能性が高いですね」
「因果?」
オリバーは聞き覚えが無い単語に、首をかしげた。
「いえ。こちらの話です。お話を聞かせていただき、ありがとうございました」
頭を下げて礼を言うと、モモは資料を彼に返す。
「最後にもう一つだけ。こちらのご家族のお宅を教えていただけますか?」
「わかりました。地図を用意しますので、また少々お待ちください」
オリバーが再び奥へと引っ込み、しばらくして戻ってきた。印をつけた地図をモモに渡すと、彼女は再度礼を言って、教会を後にした。
外に出ると、待っていたウルゴが町の子ども達と遊んでいた。棺桶を地面に置き、腕に子どもをぶら下げて、その場でぐるぐると回転している。振り回されている子どもは、スリルが楽しいのかキャッキャと喜びの声を上げていた。
「お。帰ってきたか」
モモに気が付くと、ウルゴは回転を止めて、子ども達を地面に降ろす。彼らは十分満足したのか、ウルゴに手を振って各々の家路についた。
「ウルゴさんって子ども好きだったんですね」
「ガキが嫌いならお前の護衛なんて引き受けねぇって」
「それ、私が子どもって言いたいんですか」
「事実だろ。認めろよ」
揶揄うようにくっくと笑うウルゴに、モモはふくれっ面を浮かべそうになるが、それもまた子どもっぽいと思って我慢した。
「サラさんの因果の元が見えてきました。お父さんが悪魔病の診断が出て、悪魔になる前に町を追放されたそうです」
「全の為に一を捨てる、か。まあよくある事だな」
地面に置いた棺桶を背負いながら、ウルゴは淡々と語る。一方、モモの表情は暗くなっていた。
「……そんな顔してんじゃねえよ。もう終わった事なんだ。今更何言ったって変わらねぇんだからよ」
「わかってます。でも、でも……」
うまく言葉が出てこなかった。何か込み上げてくるものをぐっと堪え、気を取り直すように首を振った。
「……サラさんのお宅を聞きました。もしかしたら、お母さまにも因果が発生しているかもしれません。確認に参りましょう」
「了解。じゃ、行こうぜ」
それが終わると、信者たちが外へと出ていく。彼らと入れ替わる形で中に入る。ウルゴは外で彼女を待つことにした。
司祭に声を掛け、モモは自己紹介を兼ねた挨拶をした。
「これはこれは、遠路はるばるようこそお越しいただきました。司祭のオリバーです」
オリバーがにこやかに手を差し出すと、モモも応えるように握手を交わした。
「オリバー司祭。早速で申し訳ないですが、こちらで発生した悪魔病の記録を見せていただいてもよろしいですか?」
「かしこまりました。おかけになって、少々お待ちください」
オリバーがその場を離れると、彼の言葉に甘えるように、適当な椅子に腰かける。
教会の天井は高く、そこに近い位置にある窓から差し込む日差しが、中を明るく照らしている。
その日差しを受け、神々しく輝いている石像がある。ローブを纏い、男とも女ともとれる中性的な顔立ちをしたこの像は、暁の門が崇める主の姿だと言われていた。
像を眺めながら、モモは改めて祈りの姿を取る。自分一人だけの祈りで、主の力が戻るわけではない。だがそれでも、少しでも力になれればと、祈らずにはいられなかった。
「熱心な方ですね。大いに結構」
オリバーが戻ってきた。彼の手にはそれほど分厚くない紙の束があった。
「この町で最後に発生した悪魔病といいますと、一年程前のとある男性のものですね」
オリバーから記録を受け取り、目を通す。表紙の一枚目を捲ると、彼が言った患者の資料があった。
患者の名前はカイン・メイビス。妻と娘との三人暮らしをしており、娘の名はサラ・メイビスとあった。
「記録によると、その、浄化はうまくいっていないようですが」
「……はい。彼の悪魔病は他よりも強力なものでした。私も浄化に参加しましたが、それでもなお悪魔の邪痕が消えることはありませんでした」
邪気に蝕まれ、悪魔病に罹った人間には、邪痕と称される黒い紋章のようなものが体に刻まれる。それは徐々に体に広がっていき、最後には全身が黒に染めると、まるで蛹から羽化するように、悪魔と変貌する。浄化が可能なのは、全身が黒に染まる前であった。
「それで、彼をどうしたのですか? 記録では対処済みとされています。対処とは?」
「それは……」
オリバーが口ごもる。やましい、というよりは罪悪感に駆られているといった様子だ。
しかしやがて、重々しくその口を開いた。
「……彼には悪魔になるより前に、この町を出ていってもらいました」
「! なんということを……」
ウルゴの予想は、概ね正しかったと言えよう。ただ、その内容は予想よりも遥かにひどいものだった。まだ悪魔になっていない人間を、悪魔が蔓延る外へと追放したのだから。
「仕方ないのです。もしも町中で悪魔になったら? もしも我々の手に負えない程の力を持っていたら? 彼一人の為に、すべての民を危険に晒せと?」
オリバーの問いに、モモは言葉を詰まらせた。
「彼を殺すという手も考えました。悪魔になるより、人のまま殺してあげるのがせめてもの救いだと。ですが、無辜の民を手にかけるなど、我々にはできなかった。しかし他の民に危険を強いる訳にもいかない。故に追放という措置をやむなく……」
オリバーが心底悔しそうに、表情をゆがませる。彼にとっても、苦渋の決断だったのだろう。
聖水に守られた町。悪魔が聖水を嫌って中に入れないのならば、もし中で悪魔が生まれれば外に出られない事と同義だった。悪魔病にかかり、浄化もできない。ならば、人であるうちに外へ出せば、少なくとも他の町人への被害は防げる。
一人対多数。その判断を真に迫られた時、前者を選べる人間がどれほどいようか。そして選んだ人間には、どれほどの重圧がかかり、いかほどの罪の意識にさいなまれるだろうか。
「……浅慮な発言、失礼いたしました」
「いえ。あなたの言う事も最もです。我々の力が及ばぬばかりに……」
「……彼の家族は?」
「無論、我々から補償をさせていただいております。それが我らに出来る、せめてもの償いですから。しかし……」
「しかし?」
「その、町の住民の中には家族も皆追い出せという者もおりまして……悪魔病が治らなかったのは、彼らが背信者だからだと。我々が否定しても聞かず、あまつさえ危害を加える者もあらわれて……」
「それは……由々しき事態ですね」
「ええ。奥様は元々敬虔な信徒だったこともあって、より責任を感じているようで……一度、自死を図ったこともありました」
「そんな事まで……」
これではサラが暁の門に対して反感を抱くのも無理は無い。人間であった父を追放され、町人から迫害され、もう一人の家族である母が自殺未遂。自分が誰よりも不幸だと思い、世を恨む気持ちも生まれるだろう。
だがそれを看過するわけにはいかない。このまま彼女が悪魔になってしまえば、あまりにも救われない。資料を持つモモの手に、力が入った。
「ところでこの方が悪魔病に罹った原因はわかりますか?」
「いえ。彼自身は移住者でしたが、それも二十年以上前の出来事で、その際に禊はしっかりと行っています」
暁の門の教えは、未だ大陸全土に広まっているわけではない。故に聖水の加護を受けることが出来ず、悪魔によって殺されたり、住んでいた所を追いやられる人々もいた。
後者の人々は、どうにか生き延びる為にどこか人の集まる場所を目指す。聖水の加護を受けた場所に辿り着ければ、教会は教えに基づいて、率先して彼らを保護していた。
外から訪れた者に対して、教会では必ず「禊」と呼ばれる儀式を行う。故郷を追われたという事は、多くは悪魔に襲われたと考えられ、それはすなわち悪魔病に罹る危険性が高いという事だ。禊は町の周囲に撒く聖水とは別の、清水を用いて邪気を払い、その危険性を限りなく零にする行為だ。
「移住者……という事は、因果による悪魔病の可能性が高いですね」
「因果?」
オリバーは聞き覚えが無い単語に、首をかしげた。
「いえ。こちらの話です。お話を聞かせていただき、ありがとうございました」
頭を下げて礼を言うと、モモは資料を彼に返す。
「最後にもう一つだけ。こちらのご家族のお宅を教えていただけますか?」
「わかりました。地図を用意しますので、また少々お待ちください」
オリバーが再び奥へと引っ込み、しばらくして戻ってきた。印をつけた地図をモモに渡すと、彼女は再度礼を言って、教会を後にした。
外に出ると、待っていたウルゴが町の子ども達と遊んでいた。棺桶を地面に置き、腕に子どもをぶら下げて、その場でぐるぐると回転している。振り回されている子どもは、スリルが楽しいのかキャッキャと喜びの声を上げていた。
「お。帰ってきたか」
モモに気が付くと、ウルゴは回転を止めて、子ども達を地面に降ろす。彼らは十分満足したのか、ウルゴに手を振って各々の家路についた。
「ウルゴさんって子ども好きだったんですね」
「ガキが嫌いならお前の護衛なんて引き受けねぇって」
「それ、私が子どもって言いたいんですか」
「事実だろ。認めろよ」
揶揄うようにくっくと笑うウルゴに、モモはふくれっ面を浮かべそうになるが、それもまた子どもっぽいと思って我慢した。
「サラさんの因果の元が見えてきました。お父さんが悪魔病の診断が出て、悪魔になる前に町を追放されたそうです」
「全の為に一を捨てる、か。まあよくある事だな」
地面に置いた棺桶を背負いながら、ウルゴは淡々と語る。一方、モモの表情は暗くなっていた。
「……そんな顔してんじゃねえよ。もう終わった事なんだ。今更何言ったって変わらねぇんだからよ」
「わかってます。でも、でも……」
うまく言葉が出てこなかった。何か込み上げてくるものをぐっと堪え、気を取り直すように首を振った。
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