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査定3 おばけマンションの人喰いエレベーター【解答編】
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現場にいたのはラクレスの5人。そのような思い込みがあったからこそ、今回の事件は複雑化してしまったのかもしれない。いざ蓋を開けてみれば、実は現場にいたのは6人であり、存在していながら存在しなかった人物が裏で動き、カネモトを殺害した――というのが顛末のようだ。
「それにしても、名前も顔も分からないカメラマンが犯人だったとはねぇ……」
愛も事の顛末に驚きを隠せないようで、大きな溜め息と一緒に呟き落とした。
「いえ、調べれば顔も分かりますし、名前も分かると思います。私の推測通りならば【6人目のラクレス】は、その名前の通り【6人目のラクレス】なのかもしれないのですから」
千早の言葉を一瞬で理解するのは無理があった。一里之は「はぁ?」と声を漏らし、愛は「どういうこと?」と、首をやや傾げる。班目自身もちょっとばかり考え込んでしまった。察するに、ラクレスは5人組ではなかったということなのだろうか。
「注目すべきは彼らが初めて投稿した動画です。口で説明するより、実際に動画を見てもらったほうが早いかと思います」
もはや千早の操り人形であるかのごとく、素直にスマートフォンを取り出す班目達。またしても、ここでぶっちぎりのトップとなったのは一里之であり、彼のスマートフォンから音声が流れる。
「どうもー! みなさん初めまして! ラクレスでーす!」
愛がスマートフォンを覗き込むのに便乗して、一里之のスマートフォンを覗き込む班目。冒頭の挨拶をしている場面であるが、そこには今のラクレスとは明らかに異なる部分があった。
「……ラクレスのメンバーが6人いる?」
動画には5人ではなく6人が映っていた。まだ髪の色による住み分けはできていないようだが、5人ではなく6人だ。
「その通りです。ラクレスの記念すべき最初の動画は、大学のアイスホッケー部に、経験のない友達をかき集めて勝負を挑むというものです。そして――アイスホッケーは6人で行う競技なんですよ。だから、かき集めたメンバーは6人でなければならない。それに、カネモトさんチームと博士さんチームに分かれてバスケットボール勝負をする動画もありますが、さてどんな形式で勝負したと思います? キー坊さんのリバウンドが唸るらしいですし、単純なフリースロー勝負ではないようです」
おそらく6人という数字が頭の中にあったのであろう。一里之がはっとしたような表情を見せて「3on3か!」と声を上げる。それに対して千早は満足げに頷いた。
「それにしても、名前も顔も分からないカメラマンが犯人だったとはねぇ……」
愛も事の顛末に驚きを隠せないようで、大きな溜め息と一緒に呟き落とした。
「いえ、調べれば顔も分かりますし、名前も分かると思います。私の推測通りならば【6人目のラクレス】は、その名前の通り【6人目のラクレス】なのかもしれないのですから」
千早の言葉を一瞬で理解するのは無理があった。一里之は「はぁ?」と声を漏らし、愛は「どういうこと?」と、首をやや傾げる。班目自身もちょっとばかり考え込んでしまった。察するに、ラクレスは5人組ではなかったということなのだろうか。
「注目すべきは彼らが初めて投稿した動画です。口で説明するより、実際に動画を見てもらったほうが早いかと思います」
もはや千早の操り人形であるかのごとく、素直にスマートフォンを取り出す班目達。またしても、ここでぶっちぎりのトップとなったのは一里之であり、彼のスマートフォンから音声が流れる。
「どうもー! みなさん初めまして! ラクレスでーす!」
愛がスマートフォンを覗き込むのに便乗して、一里之のスマートフォンを覗き込む班目。冒頭の挨拶をしている場面であるが、そこには今のラクレスとは明らかに異なる部分があった。
「……ラクレスのメンバーが6人いる?」
動画には5人ではなく6人が映っていた。まだ髪の色による住み分けはできていないようだが、5人ではなく6人だ。
「その通りです。ラクレスの記念すべき最初の動画は、大学のアイスホッケー部に、経験のない友達をかき集めて勝負を挑むというものです。そして――アイスホッケーは6人で行う競技なんですよ。だから、かき集めたメンバーは6人でなければならない。それに、カネモトさんチームと博士さんチームに分かれてバスケットボール勝負をする動画もありますが、さてどんな形式で勝負したと思います? キー坊さんのリバウンドが唸るらしいですし、単純なフリースロー勝負ではないようです」
おそらく6人という数字が頭の中にあったのであろう。一里之がはっとしたような表情を見せて「3on3か!」と声を上げる。それに対して千早は満足げに頷いた。
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