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査定2 惨殺アイちゃん参上【エピローグ】
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風紀委員会とて、悪気があってやったことではないのだろう。しかし行き過ぎた正義が、愛をはじめとする罪もない人間を虐げたのは事実だ。最終的に悪いのは【惨殺アイちゃん】なのであろうが、謝るべきところは謝らねばならないだろう。仕方なくとはいえ、一応風紀委員会も筋を通したらしい。
「それと、私達も周囲からめちゃくちゃ謝られたわ。ただ、なんていうか手の平返しが凄くてさ。それで逆に引いちゃったというか――今まで仲良かった子とかも、ちょっと付き合い方を考えようかなって……」
学校を騒がせた【惨殺アイちゃん】の事件であるが、犠牲者は決して動物達だけではない。それに、事件が解決したからといって、全てが元通りになるわけではないのだ。愛のように、変な形で傷痕を残してしまう人もいる。
「でも、その代わりに美穂――相崎さんと意気投合しちゃってさ。まぁ、あの事件に巻き込まれたことも、悪いことばかりじゃなかったかなって」
まさしく怪我の功名である。元より動物係という繋がりしかなかった愛と美穂であるが、事件をきっかけにして仲良くなったようだ。逆説的に、事件が起きなければ仲が深まることもなかったのだから――事件に巻き込まれ損になったというわけでもなさそうだ。
「そうですか。ちなみに、長谷川愛美さんのその後はいかがでしょう? 学校には来るようになりましたか?」
千早が問うと、ちょうど豆大福を口にした一里之が「これうまっ! 風味がやべぇ!」と口をもごもごさせながらも声を上げる。口を開くタイミングを一里之に奪われてしまった愛は、その場をごまかすように豆大福へと手を伸ばし「あ、これ本当に風味がやばい!」と声を上げる。喜んでいただけたようでなによりだ。
「あ、それで長谷川さんのことなんだけど、猫屋敷さんの考え通りだったみたい。校門の現場を見た時に、次に狙われるのはウサギ小屋かもしれないって思ったみたい。結局のところ、たまたま彼女が現場を離れている時に事件が起きちゃったみたいで、それがショックでゴールデンウィーク中の残りの部活動は休んだんだってさ。で、学校が始まると同時に魔女狩りが始まっちゃって――。誰よりも自分が怪しいってことは本人も自覚していたみたいで、学校に行くにも行けない状態だったんだって」
直接本人に会うことができなかったから、彼女に関しては本当に想像でものを言っただけだったのだが、どうやらあながち間違ってはいなかったようだ。ウサギ達を守ろうと孤軍奮闘していたというのに、そのせいで疑われることになるなんて、なんとも運の悪い話だ。
「それと、私達も周囲からめちゃくちゃ謝られたわ。ただ、なんていうか手の平返しが凄くてさ。それで逆に引いちゃったというか――今まで仲良かった子とかも、ちょっと付き合い方を考えようかなって……」
学校を騒がせた【惨殺アイちゃん】の事件であるが、犠牲者は決して動物達だけではない。それに、事件が解決したからといって、全てが元通りになるわけではないのだ。愛のように、変な形で傷痕を残してしまう人もいる。
「でも、その代わりに美穂――相崎さんと意気投合しちゃってさ。まぁ、あの事件に巻き込まれたことも、悪いことばかりじゃなかったかなって」
まさしく怪我の功名である。元より動物係という繋がりしかなかった愛と美穂であるが、事件をきっかけにして仲良くなったようだ。逆説的に、事件が起きなければ仲が深まることもなかったのだから――事件に巻き込まれ損になったというわけでもなさそうだ。
「そうですか。ちなみに、長谷川愛美さんのその後はいかがでしょう? 学校には来るようになりましたか?」
千早が問うと、ちょうど豆大福を口にした一里之が「これうまっ! 風味がやべぇ!」と口をもごもごさせながらも声を上げる。口を開くタイミングを一里之に奪われてしまった愛は、その場をごまかすように豆大福へと手を伸ばし「あ、これ本当に風味がやばい!」と声を上げる。喜んでいただけたようでなによりだ。
「あ、それで長谷川さんのことなんだけど、猫屋敷さんの考え通りだったみたい。校門の現場を見た時に、次に狙われるのはウサギ小屋かもしれないって思ったみたい。結局のところ、たまたま彼女が現場を離れている時に事件が起きちゃったみたいで、それがショックでゴールデンウィーク中の残りの部活動は休んだんだってさ。で、学校が始まると同時に魔女狩りが始まっちゃって――。誰よりも自分が怪しいってことは本人も自覚していたみたいで、学校に行くにも行けない状態だったんだって」
直接本人に会うことができなかったから、彼女に関しては本当に想像でものを言っただけだったのだが、どうやらあながち間違ってはいなかったようだ。ウサギ達を守ろうと孤軍奮闘していたというのに、そのせいで疑われることになるなんて、なんとも運の悪い話だ。
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