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査定2 惨殺アイちゃん参上【問題編】
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気味の悪い事件を一刻も早く解決したい――風紀委員会の想いと正義は、学校をおかしな方向へと歪ませることになってしまった。すなわち、魔女狩りが始まってしまったのだ。
愛の名前の中には【アイ】が入っている。そもそも【アイ】がそのまま名前なのだから当たり前だ。それにくわえて、同じクラスの動物係である美穂も、苗字が相崎であるため、名前に【アイ】が入っている。他に【アイ】の入った者が5月4日に校内にいたそうだが、とにもかくにもやってもいない濡れ衣が、愛を筆頭とする数名に着せられることになってしまった。それこそ、犯人が名乗り出ないのであれば、学校として尋問をすべきだ――なんて声も生徒から上がったらしい。これらの事態を見て、学校側も隠し通せないと考えたのか、全体集会にて一連の事件を公表するにいたった。
事件はすでに三度起きており、それらをしっかりと精査すれば、愛の濡れ衣を晴らせるはず。しかしながら、一度貼られたレッテルというのは恐ろしいもので、5月4日に学校にいたというだけで犯人扱い。風紀委員会がやりすぎなのは火を見るより明らかであるが、どんな形であっても校内で起きている事件を決着させてしまい、校内の秩序を取り戻そうとしたゆえのことだったのかもしれない。
このままではやってもいない事件の犯人にされかねない。どうしたものかと悩んでいた時に、千早の店の噂を知り、そして噂を頼りに一里之と一緒に店を尋ねてきて現在へといたるわけだ。
「なるほど――。大体のお話は分かりました。ちなみにですが、名前に【アイ】のつく方は、5月4日の学校内に何名くらいおられたのでしょうか?」
白い手袋をはめた千早は、あらゆる角度からカッターを観察しつつ問う。ウサギ小屋で発見されたというカッターナイフ――これには人間の自分勝手なエゴが込められているような気がする。
「私とクラスメイトの相崎さん……は確実。ただ、他に【アイ】のつく人がどれだけいたかはちょっと分からないの」
その答えに千早は少しばかり質問を変える。ちょいと明確にしておきたいことがあった。
「ちなみになのですが、その警備員の詰所にて行う署名は――生徒の方のみが対象ですか? それとも、先生方や来客の方も?」
詰所にて署名をしなければ校内に入れないシステム。それがどの範囲にまでいたるのかを確かめておきたかった。現場に落ちていた記念品のカッターだって、生徒だけではなく、学校関係者全員がもらったはず。それに、当時の2年生や3年生がOGとして学校を訪れるようなケースだってあるはずだ。願わくば、校内に入る人間には手当たり次第署名してもらうようなシステムであればありがたい。
愛の名前の中には【アイ】が入っている。そもそも【アイ】がそのまま名前なのだから当たり前だ。それにくわえて、同じクラスの動物係である美穂も、苗字が相崎であるため、名前に【アイ】が入っている。他に【アイ】の入った者が5月4日に校内にいたそうだが、とにもかくにもやってもいない濡れ衣が、愛を筆頭とする数名に着せられることになってしまった。それこそ、犯人が名乗り出ないのであれば、学校として尋問をすべきだ――なんて声も生徒から上がったらしい。これらの事態を見て、学校側も隠し通せないと考えたのか、全体集会にて一連の事件を公表するにいたった。
事件はすでに三度起きており、それらをしっかりと精査すれば、愛の濡れ衣を晴らせるはず。しかしながら、一度貼られたレッテルというのは恐ろしいもので、5月4日に学校にいたというだけで犯人扱い。風紀委員会がやりすぎなのは火を見るより明らかであるが、どんな形であっても校内で起きている事件を決着させてしまい、校内の秩序を取り戻そうとしたゆえのことだったのかもしれない。
このままではやってもいない事件の犯人にされかねない。どうしたものかと悩んでいた時に、千早の店の噂を知り、そして噂を頼りに一里之と一緒に店を尋ねてきて現在へといたるわけだ。
「なるほど――。大体のお話は分かりました。ちなみにですが、名前に【アイ】のつく方は、5月4日の学校内に何名くらいおられたのでしょうか?」
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