復讐のナイトメア

第一 転校生 真山 瞬

1-4

『何！　コイツ超キモいんですけど……』

早速、横島は矛先を俺に向けてきたのであった。

「ねぇ……竜也！　コイツ何とかして」

ここでボディガードの登場か。

真山瞬は声を響かせ低いトーンで言い放った。

「覚悟決めて来いや！　入学式が終わって

間もない時期に、どうして俺が転校してき

たか、お前は不思議に思わねえのか」

鋭い眼光で男を睨みつけ一歩づつ近づいて

くる真山に男は尻もちをつくのであった。

しかし……チャイムが鳴り、何事も無かった

の様に皆、席に着く。

そう全ては真山の想定内であった。

勿論、チャイムの鳴る時間も計算していた。

昼休みになり真山は、売店へ行き弁当の御礼に浜家に好きな物を買ってあげた。

真山は彼女に昼飯は、いつも何処で食べてい

ると聞くが浜家は言いたくなかったのか顔を

俯かせ固まるのであった。

『今日は天気が良いから屋上で食べよう』と

半ば強引に彼女を屋上へ連れて行き昼飯を食べ

るのであった。

勿論、あの横島達が、たむろっている事を

耳にしたからである。

案の定、のうのうとチンケな弁当を食べて

いたのであった。

真山は、その弁当を見て言い放った！

『その弁当、全て蹴り飛ばして屋上から

捨ててやる』

独言する彼に浜家が腕を掴み首を横に振るので

あった。

どうして虐められる人は、こんなにも優し

い人が多いのだろうと思う。

夢で復讐を依頼する人の殆どが、思いやりがあ

り優しい人が多いのであった。

真山は横島等に近づいて行く。

だが彼の顔を見るなり横島達は逃げるように立

ち去っていったのだった。