復讐のナイトメア

はれのいち

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第一 転校生 真山 瞬

1-3

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少し遅れたが瞬は、担任の先生に案内され教

室へ入った。 

そこには浜家茉子の姿と彼女を虐めていた

女子生徒の姿があった。


『これは……地獄だな』

と思わず呟く、真山に先生は『何か言ったか』

と聞くのであった。

彼は先生に問うのであった。

『このクラスはイジメはありますか? 』

勿論、大人の回答は決まっている。

少し間をおき、声を上ずらせながら先生は言ったのだった。

『クラスは勿論、この学校は虐めは無い』

彼は直ぐに、それが嘘だと見破った。

担任の目が泳いでいたからだ。 

担任は明らかに、このクラスの虐めの事を

知っていると……。

業間の度に繰り返される虐め。

誰もが、その場にいない様に振る舞う。

注意をしようものなら、直ぐに虐めの標的  

にされる。

何だ…この臭い弁当!迷惑なんだよと浜家の

弁当をゴミ箱に捨てる女子生徒。

その名は横島花恋。髪は長く鮮やかな栗色。

大手企業の社長令嬢、見た目は優しそうで優等

生のお嬢様だが、容姿とは真逆の悪魔の様な残

虐な一面を持つ女だ。

しかも、よっぽど甘やかされて育ったのだろう

相手より優位に立つことで自分は強者だと皆に

アピールをしている。

その取り巻きも皆、同類だ。

横島等と一緒にいることで、自分も強者に

なったつもりでいる単細胞な奴らだ。

真山は、ゴミ箱へ行き捨てられた弁当を拾った。

『良い匂いじゃねえか! おふくろの味って奴だな! 』

母親がいない彼には、喉から手が出るほど

のご馳走だ。

『なぁ……浜家この弁当を俺に売ってくれ』

と虐めの中に割って入る真山に、彼女は小さくう

なずくのであった。

そこで真山は彼女の席に座って、弁当を夢中に食

べ始めた。

『死ぬほどウメェー』

彼は久々に愛情を感じる手作り弁当の味を

堪能しながら、彼女に対する母親の愛情を

感じながら弁当を頬張りあっという間に

完食するのであった。












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