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第4章 バーティミアス

48. サラディナーサとの再会

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 フィーネは獣人の記憶を見終わって少し無言になる。この国でおきた史実に、現実を受け止めたフィーネは口を静かに開きシレジアに問う。
「ねぇ……シレジア。シレジアは魔法を力を望んで手に入れた獣人か……それとも無理やりにさせられた獣人かは私にはわからないけれど……シレジアは人間は好き? 獣人や精霊は好き?」
ピクッ……
「…………」
「シレジア様……」
 フィーネの真っ直ぐな質問に沈黙が続く。ダ・ガーンがシレジアの事を心配しているとシレジアの側にちょこんといるラシーヌが静かに口を開いた。
「あのね……フィーネ。私達は確かに人間から見ると不自由に見えるかもしれない。けれど、今の自分が嫌なわけじゃないよ? 人間には見えない精霊が見えて話もできるから……でもそうじゃない人もいるの……」
 ラシーヌがフィーネに話すとシレジアが重い口を開き、今のやり場のない感情を吐露する。
「フィーネはこのバーティミアスを許すことができるかい? 皇子の……間違った信念のせいで、今人間でも精霊でもない、中途半端な獣人、そんな人々が暮らしている国だ。バーティミアスの皇族、血縁は私達にした仕打ちは……」
 言葉が詰まらせるシレジアにフィーネは事実と向き合いながら思いを言葉にしていく。
「確かに……過去の仕打ちはヒドイと思う。でも……城下町を歩いて見て人間も獣人も精霊も共存できるように取り計らい、二百年以上も前からみんなが……人間も獣人も共存し、暮らせるように指揮したヴァレドローズは……バーティミアス皇族は少なくともしっかり償いをしてるんじゃないかな?」
 フィーネの言葉にシレジア達はハッと気づく。その言葉に……ある言葉に衝撃を受け驚き、聞き返さずにはいられなかった。
「お前なんで!」
「⁉ えっ……?」
「フィーネ今なんと……」
「え? 私何か変なこと言ったかしら?」
 シレジア達は何に驚いていたのか……
 それは……
「先程の見せた映像は……いつの時代かは伝えてないはずだよ! フィーネはなぜ……なぜ二百年前と思ったんだい?」
「確かになぜだ……なぜわかったんだフィーネ……」
 確かにいつの時代かは言っていないし、服装などでも文化の違う場所からきたフィーネに時代は分かりようがない……なのになぜ? とシレジアとダ・ガーンは驚いていたのだ。
 その状況にフィーネはすべてを話していいのか迷っていた。が、迷えるフィーネはヴァルを……胸に手を当てて問い、真実を告げていいのか確認する。
「ヴァルいいかな?……」
〘……もういいのではないか? 話してやれ……〙
 フィーネはヴァルから話してもいいと了承を得て、自分の判断でシレジア達に今までの……この土地にフィーネが来た理由、経緯を話し始める。
「私がこの土地を訪ねたのは……ファブニールの北にある、かつて息吹の里と呼ばれた精霊と人が住まう里があったの……今は嘆きの谷と呼ばれ、人も精霊も寄りつかないひどい荒れ果てた土地……そこの里はホントにステキな精霊と人間の住まう街でとても環境もよく和やかで平和だった。精霊リースと精霊サラディナーサは里を守っていたのだけれど……ある日ゲインセイと名乗るバーティミアスから来た魔法使いにひどい仕打ちを受ける……」
「えっ⁉」
「まさか……‼」
「そう……今もなおこの時代に里を守り邪悪を封印し続ける彼女達。こうなってしまった原因を突き止めて二人をを封印から解放してあげたいの。そう……実際今から二百年前にあった出来事で、今もなお続いている現実。私は彼女達を解放し、自由にしてあげたいし、この地のバーティミアスの皆の封印も解きたい! 原因がゲインセイだけならば戻り滅する。けれど他に要因があるならば見定めて解決したい……そう願ってこの土地にきたわ!」
 フィーネの話にシレジア達が目を丸くして驚いている。フィーネの眼は嘘偽りはまったくなかったからだ。シレジアが尋ねると静かにこくりと頷くフィーネ。
「精霊リースと精霊サラディナーサが……この世界に……今も現存しているのかい?」
「いるわ! 今もなお自分達が築き上げた里を……リースが里を、そしてサラディナーサはリースと里をずっと守り続けているの……恐らくこのバーティミアスの森の封印も同じものよ。解いてあげたい! カナージュ達も解放してあげたいの! ただそれだけなのよ……」
「…………」
「フィーネはバーティミアスは……変われると思うかい?」
 シレジアは少し考え込みながら、一つフィーネに問う。シレジアの問にフィーネは真っ直ぐな眼で毅然と答えた!
「変われるじゃない! 変わらなきゃだめなのよ! ヴァレリーもヴァレドローズも……それにアルもラギアルクスも……シレジア達も! みんなに……共にバーティミアスを変えてほしい……」
 助けたい! そう一心に願うフィーネにシレジアは一言告げる。
「もし……すべてが解決したらまたここにおいで。その時にはアルも……現皇族も連れてくるんだよ……」
「わかったわ。約束するわ……」


 そういうとシレジア達は奥深くへと立ち去っていった。フィーネはシレジア達と別れた後一旦バーティミアス城に戻る。
 城に戻るとラギアルクスがフィーネを待っており、そして案内されたフィーネの部屋にアルがいた。三人はフィーネの部屋に入り椅子に腰をかける。すると口を開くのはアルだ。
「フィーネ遅かったな。どこに行っていたんだ?」
「ん……ただいまアル。ねぇそれよりも朝ラギとナターシャに少し聞いたのだけれどアルは獣人の話を私にしてくれるのでしょう? それはいつしてくれるの?」
「⁉」
 沈黙しているアルはフィーネに獣人の話をされるとは思っておらず戸惑う。アルは何かを察して警戒しているがフィーネも負けない。みんなの願いのために……大きな連鎖を断ち切るためにここだけは、この意思を曲げられない!
「………フィーネはバーティミアスに何しに来たんだ? ただの観光ではないだろう。目的を話してもらおうか」
「…………アルあなたには聞いてほしい事があるの」
「ん? どうしたというのだフィーネ?」
 フィーネはまずは落ち着き整理してある提案をアルにする。
「私がきた目的話すから、少し……外に一緒に出かけてくれるかしら?」
 急なフィーネの提案に難色を示しながら難しい顔をしているアル。
「フィーネが危険でないことはわかるが、一体何処に連れて行くつもりだ? 言わなければわからないだろう」
「場所は今は言えない。けれどラギも来ていいから私を信じてついて来てもらえないかな?」
 アルとラギは顔を見合わせて悩んでいる。フィーネについていってもいいものかと。何者でもないフィーネを信じてよいものか……悩んでいる姿を見て、二人に信じてもらいたい一心でフィーネは突拍子もない提案する。
「じゃあ、ついてきてもらって私が気に入らなければ……行った先でひとおもいに私を殺してもらってもかまわないわ!」
「なっ!」
「バカ! 急に何を言い出すんだ!」
 フィーネの突拍子もない提案にアルもラギも驚きながらも怒る!
「おいそんな事を言うな! いくら信用してもらいたいからって殺すなんて……」
「いいのよ……そんなもの! 私の命なんかよりも今はやるべきことが! 優先すべき事があるんだから!」
 フィーネの眼は真っすぐで嘘偽りがない。まるで透き通った純粋な精霊が目の前にいるようだった……
ふぅぅ……
 ため息をつきながらフィーネに根負けするアルはどうやら観念したようだ。
「わかった……俺の負けだ。フィーネについて行くことにする」
「アル正気か⁉ 何があるかわからないんだぞ!」
「ありがとう……アル!」
「アルがそういうなら……俺は同行するしかないじゃないか!」
 フィーネは了承を得てそっと二人に近づきアルとラギの手をとる。そして二人の顔を見ながら口を開く。
「?」
「⁇」
「移動するね……」
 そしてフィーネは創造魔法を唱える!
キンッ!……フォンッ……

『我フィーネが願う……嘆きの谷‼』

シュッ……!
 フィーネが一瞬で瞬間移動し二人を連れてきたのは……嘆きの谷の入口だった。超遠距離の転移魔法なんて聞いたことがない!
「ここは一体⁉」
「フィーネ! お前こんな高度な長距離転移までできるのか⁉ お前は一体何者なんだ!」
 驚くラギと対象的にアルは周りを見渡して何かを感じとっていた。何かを懐かしむように周りをみている。それな何かがわからないが懐かしい気持ちが湧き上がってくる。
「ここは何か匂うな。なんだろう、すごく何か懐かしい匂いがする……」
 フィーネは二人を連れて森の奥へ進む。荷物からサラディの髪を取出し、媒体を頼りにサラディナーサが守っているあの場所まで向かう……
 サラディの髪は途中で止まりそしてフィーネもその場所で立ち止まる。突然立ち止まるフィーネにどうしたと言わんばかりの二人だが、静かにフィーネが目を閉じて何かを呼んでいる……すると……何かがフィーネに反応する!

フワッ……
 フィーネから光があわく光ると次の瞬間!
ゴゴゴッ‼……
「なっ‼」
 木々が道を開き道ができる。まるで道をフィーネに明け渡すかのように待っていたかのように。動じることなくフィーネは、二人を連れて道が開くその先に突き進んでいくと……前から現れた光の塊に驚きはするが光の中から声がする。

〘フィーネ……バーティミアスへは無事に行けたのか?〙

 大きな木の下に浮いている光の塊が、精霊が実体を現しながらフィーネに声かける。それはサラディナーサだった。
「ただいまサラディ……あなたに逢ってもらいたい人がいるの。さぁアル。前に来てこの子に顔を見せてあげてちょうだい」
 フィーネに言われるままサラディナーサの前にアルが歩いて行き顔を見せると、精霊は驚き戸惑っている!
〘‼ うそ⁉ ヴァレドローズ! ヴァレドローズじゃない。あなた無事だったの? いや……違う……?〙
 サラディナーサはアルをひと目見て驚いている! あれから二百年以上たっているのだ……
 ヴァレドローズに似ているアルに、なんだか嬉しそうなサラディナーサ。アルの近くに一気に寄るが精霊に声かけるアルと、混乱するサラディナーサにフィーネは伝える。
「いや……俺はヴァレドローズじゃないんだが……」
〘えっ⁉ヴァレドローズじゃないの?〙
「サラディナーサ……アルは、アルローズを継ぐ者よ。そしてヴァレドローズの子孫でもある」
「なっ⁉」
〘‼〙
 サラディナーサも驚くが、それよりも驚いているのは二人だった。アルとラギもバーティミアス皇族の真名を知っているフィーネになぜ知っているのか問わずにはいられなかった。
「おいフィーネ! なぜアル様の真名の事を知っているんだ? それになぜはるか昔の皇族、ヴァレドローズ様をお前が知っているんだ!」
 フィーネは不思議がる二人に口を開き、バーティミアスの過去を話しだす。

 二百年前のヴァレドローズとヴァレリー、カナージュにリースとそしてサラディナーサ……
 そして今リースが封印しているゲインセイの事を……バーティミアスを旅してわかった事を口にするフィーネ。
 いきなりの突然いろんな事実を情報量を突きつけられて困惑するアルとラギアルクス。
 サラディナーサはハッキリ告げるフィーネが二百年前の事実を知ったことに驚いている。
 だが明確な使命を持ったフィーネは決意する。そう決意すると共にフィーネはサラディナーサに願う。
「私はゲインセイを討ち、ここからリースとサラディナーサを解放するわ! サラディナーサ、里を……リースを解放してもらえるかしら?」
〘本当に大丈夫なの? フィーネ……〙
 心配するサラディナーサにフィーネがにこりとほほえみながら頷く。そしてくるっとアルの方を振り向きアルに問いかける。
「全てがうまく行ったら……あなた達にはある人に逢ってもらいたいんだけれど約束できる? 大丈夫かしら?」
 他国からやってきた少女がバーティミアスを未来を見据えて考えている……語るフィーネに嘘偽りはなさそうだ。その眼差しと決意を感じ取りアルが了承する。
「わかった……約束しよう! だがフィーネも一つ約束してくれ。すべてが終わったら一つ頼まれてほしいことがある」
 フィーネはこくりと頷き、そしてサラディナーサに魔法を解いてもらうことに……

ズアアアァ……
 そこで待っていたものは……
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