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52話
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「そうだよ」
確かに海での告白というのはシチュエーションとして最高と言えるだろう。告白するならそこだろう。しかし、
「どうして私にそこまでして告白させたがるんだ?メリットなんて一切無いだろう?」
カメラを持ってきていて告白までの流れを撮影したいのであれば私たちをダシに動画を伸ばしたいのだと考えられる。
しかし、冴木は録画に使える道具は一切持っていない。
一応私の告白に関する流れを生配信や動画などで語ることも可能だろうが、それをメリットと考えるには微妙なところだろう。
となると何が目的でこんなことをしているのだろうか。
「うーん、面白いから?」
「絶対嘘だろ」
完全に初対面の次葉と一度会ったきりの私の恋路を見て面白いと考えるのはいくら何でも無理があるだろう。
「うん、嘘だね」
「やけにあっさり認めたな」
「バレているって分かり切っている嘘をつき続けることほど虚しいものは無いからね」
「そうか」
「でもバレた所で理由は言えないからね。絶対に」
「……大体わかった」
その言い方は理由を言っているようなものだろう。まあ良いが。
「とにかく、分かったね?」
「分かったよ」
「そろそろ二人に怪しまれるから戻ろうか」
「……そうだな」
私たちは花火で遊んでいる次葉とサキの元へと戻った。
「……何をやっているんだ?」
2人の元へ戻ると、次葉が花火を10本同時に火を付けて遊んでいた。
単純に10倍の火が出ることになるので普通に危険な行為だ。
一応安全のためか距離は離しているが、万が一の事を考えると良くない。
「花火が異常にあるから豪勢な使い方をしているんだよ」
私の疑問に答えたのはサキだった。
次葉に気を取られていて気づかなかったが、しれっとサキも3本同時に火を付けていた。
「一応危険な行為だからな。配信でやったら炎上する行為だぞ」
誰かに迷惑をかけているわけではなく、ただ自分にとって危険行為をしているという事実だけで炎上しかねないのが今のご時世である。
大半は心配をしてくれているファンの善意だろうが、自分に非があって炎上したという事実は今後の活動に支障をきたす恐れがある。
「大丈夫だよ。配信をしているわけではないし。それに、安全には気を遣っているから」
「そうなのか?」
「うん。バケツの数を見てよ」
そういって周囲を見渡すと、水の入ったバケツが10個に増えていた。
「なるほどな。何かあったとしてもすぐに対処できるようにしているってことか」
「そうだね。なんなら目の前の海に飛び込めば解決するしね」
それで十分に安全かどうかはともかく、対策を取っているのであれば問題ないか。
「分かった。では私も同時に火を付けて遊ぶか」
いくらお金があったとしても推奨されない行為をすることは難しいからな。この機会を逃したら次いつできるか分からないから経験しておくことにしよう。
「なら花火の消費も激しいだろうし見てるだけにするよ。3人で楽しんで」
と早速花火を始めようとしていると冴木はそう言って花火が入っている袋の隣に腰を下ろした。
「別に気にすることないぞ?足りなければ足せばいいし、そもそもこの量は今の遊び方でも過剰だろう。それまでは普通に遊んでいたわけだしな」
「そう、まあでも良いかな。見ている方が楽しそうだし」
「?分かった」
しかし断られてしまったのでそのまま3人で楽しく花火で遊んだ。
その時の冴木の様子は本人が宣言していた通り何故か楽しそうだった。
花火で遊び終えた後、近くの店でしらす丼を食べた後ホテルに戻った。
「じゃあそれぞれの部屋に行くってことで」
「そうだね」
「だな」
私たちはそれぞれの部屋に戻った。
確かに海での告白というのはシチュエーションとして最高と言えるだろう。告白するならそこだろう。しかし、
「どうして私にそこまでして告白させたがるんだ?メリットなんて一切無いだろう?」
カメラを持ってきていて告白までの流れを撮影したいのであれば私たちをダシに動画を伸ばしたいのだと考えられる。
しかし、冴木は録画に使える道具は一切持っていない。
一応私の告白に関する流れを生配信や動画などで語ることも可能だろうが、それをメリットと考えるには微妙なところだろう。
となると何が目的でこんなことをしているのだろうか。
「うーん、面白いから?」
「絶対嘘だろ」
完全に初対面の次葉と一度会ったきりの私の恋路を見て面白いと考えるのはいくら何でも無理があるだろう。
「うん、嘘だね」
「やけにあっさり認めたな」
「バレているって分かり切っている嘘をつき続けることほど虚しいものは無いからね」
「そうか」
「でもバレた所で理由は言えないからね。絶対に」
「……大体わかった」
その言い方は理由を言っているようなものだろう。まあ良いが。
「とにかく、分かったね?」
「分かったよ」
「そろそろ二人に怪しまれるから戻ろうか」
「……そうだな」
私たちは花火で遊んでいる次葉とサキの元へと戻った。
「……何をやっているんだ?」
2人の元へ戻ると、次葉が花火を10本同時に火を付けて遊んでいた。
単純に10倍の火が出ることになるので普通に危険な行為だ。
一応安全のためか距離は離しているが、万が一の事を考えると良くない。
「花火が異常にあるから豪勢な使い方をしているんだよ」
私の疑問に答えたのはサキだった。
次葉に気を取られていて気づかなかったが、しれっとサキも3本同時に火を付けていた。
「一応危険な行為だからな。配信でやったら炎上する行為だぞ」
誰かに迷惑をかけているわけではなく、ただ自分にとって危険行為をしているという事実だけで炎上しかねないのが今のご時世である。
大半は心配をしてくれているファンの善意だろうが、自分に非があって炎上したという事実は今後の活動に支障をきたす恐れがある。
「大丈夫だよ。配信をしているわけではないし。それに、安全には気を遣っているから」
「そうなのか?」
「うん。バケツの数を見てよ」
そういって周囲を見渡すと、水の入ったバケツが10個に増えていた。
「なるほどな。何かあったとしてもすぐに対処できるようにしているってことか」
「そうだね。なんなら目の前の海に飛び込めば解決するしね」
それで十分に安全かどうかはともかく、対策を取っているのであれば問題ないか。
「分かった。では私も同時に火を付けて遊ぶか」
いくらお金があったとしても推奨されない行為をすることは難しいからな。この機会を逃したら次いつできるか分からないから経験しておくことにしよう。
「なら花火の消費も激しいだろうし見てるだけにするよ。3人で楽しんで」
と早速花火を始めようとしていると冴木はそう言って花火が入っている袋の隣に腰を下ろした。
「別に気にすることないぞ?足りなければ足せばいいし、そもそもこの量は今の遊び方でも過剰だろう。それまでは普通に遊んでいたわけだしな」
「そう、まあでも良いかな。見ている方が楽しそうだし」
「?分かった」
しかし断られてしまったのでそのまま3人で楽しく花火で遊んだ。
その時の冴木の様子は本人が宣言していた通り何故か楽しそうだった。
花火で遊び終えた後、近くの店でしらす丼を食べた後ホテルに戻った。
「じゃあそれぞれの部屋に行くってことで」
「そうだね」
「だな」
私たちはそれぞれの部屋に戻った。
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