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力の使い道

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委員長は遂に自分の能力の恐ろしさについて理解した。

しかし委員長はこの能力をあまり使いたくないようだ。

まあ洗脳に近い能力であり人道にも反しているものな。

この能力は好きな人に自分のことを好きになって貰うというささやかな願いを叶えられる。

しかし使いようによっては人類の頂点に立ち、人類を滅ぼしてしまうことすら容易な能力だ。

彼はそんな能力を封印して何もなかったかのように過ごしていくのか、それとも自分の欲望に任せて使うのか。どちら側だろうか。


その日から1週間が経った。彼はこの能力をあの一件以来使用していないようだ。流石クラスの委員長といったところだろうか。

この能力を渡したら欲望に任せて暴走してもおかしくないのに大した忍耐力だ。

好き勝手に能力を使ってる様は見ていて痛快ではあるがこれはこれで面白い。

そして文化祭の時期が近づいてきた。この日は文化祭の内容決めの日だった。

出店やらお化け屋敷やら各々がやりたいことを挙げていく。

結局演劇に決まったようだ。題材は白雪姫。王子役は委員長、白雪姫役はクラス1の美女である白石絵梨花となった。クラスの美男美女コンビということらしい。

この日から本番の日に向けて準備が始まった。

衣装係が衣装を作成し、台本係が台本を作成する。そして役者の人は練習をする。

そんな感じで順調に準備が進む。クラス全員が一丸となって本番に向けて進んでいく。

この文化祭を経ることでクラスとしての団結力はより強固なものとなるのだろう。


本番5日前、ついに衣装が完成した。衣装係があまりにも気合を入れすぎた結果ギリギリの完成になった。しかしその分完成度は十分で、売り物として成立すらするレベルだった。

準備はこれで完璧に終了し、残りは本番で失敗しないように段取りをしっかりと把握するくらいだった。

ここまで来たら全員がこの劇の成功を確信していた。



しかし、事件が起きた。
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