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18話
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「そうですね。リシュリューさん、目的地まで案内してもらっていい?」
「はい。リック様、目的地まで遠いので私達を運んでくださいますか?」
しかしそんな受付嬢の異変など気にしない女性三名。
受付嬢の表情を気にしているこっちの方がおかしい気がしてきた。
「うん、良いよ」
それに、もっと気にするべきことがたった今出来てしまったし。
再び心を無にした俺は、リシュリューの案内通りに走る事30分。
ソードドラゴンが生息するらしい森の中へやってきた。
「この辺りですね。ソードドラゴン以外にも敵は沢山いますので注意してくださいね」
「はい」
「うん」
「その注意はもっと早くしてくれないかな」
俺が皆を降ろしたタイミングじゃなくて、森に入った時に言ってよ。道中結構な数の魔獣に出くわしたんだけど。
「あの程度エリック様なら大したことないでしょう」
「確かにそうだけど。心構えってものがあると思うんだ」
強い弱いは置いといて、魔獣が突然出てきたら流石にビビるんですよ。
中にはめちゃくちゃ見た目怖い奴いたし。無心じゃなければ多分絶叫してたよ。
「さっさと行きますよ」
無視されたよ。まあいっか……
それからはリシュリューが先導し、道案内してくれた。
「いました。戦闘準備に入ってください」
そのお陰なのか、一度も敵に遭遇することなくソードドラゴンを発見した。
それが出来るのなら俺が走っている時にもやってほしかった。
「分かった。二人とも後ろに下がって」
ただそんな愚痴を考えている暇ではない。俺は剣を抜き、戦闘態勢に入る。
「うん」「はい」
そして師匠とマリアには安全のために後ろに下がってもらった。
「リシュリュー、何かあったら二人を守ってね」
「当然です。エリック様は倒すことに集中してください」
「うん」
リシュリューは俺の若干後ろに立ち、前後を警戒してくれている。
これで安心して敵と戦える。
マリアはともかく、師匠は戦闘能力が皆無だからね。
『グオアアアアアアア!!!!!』
完全に準備が整ったタイミングでソードドラゴンがこちらに気付き、咆哮を放つ。
さて、どうやって倒そうか。
どんな攻撃をしてくるか分からないけど、とりあえず運動目的なんだから接近してみよう。
俺はドラゴンの顔面に向けて真っすぐ突っ込んだ。
『ガア!?』
どうやら俺が高速で突進してくるとは思っていなかったらしく、焦った声を上げる。
「ふん!」
目の前に到着した俺はそのまま頭を切り落とすため剣を振り上げる。
「っと!」
流石にそんなあっさりとやられてくれるほど楽な相手ではなく、右翼で俺を薙ぎ払ってきた。
咄嗟に剣で防いだため体にダメージが入ることは無かったが、剣の腹に大きく切れ込みが入ってしまった。なんて切れ味だよ。
これでは使い物にならないな。
仕方なく俺は剣を投げ捨てた。リーチが一気に短くなるが、そもそもドラゴンとのリーチ差は絶望的なんだから変わらないだろう。
『ガルルルル……』
先程の反撃で倒し損ねたドラゴンは憎々しげに俺を睨みつけている。
『ガアア!!!!』
ドラゴンは両翼を勢いよく広げ、虚空を切り裂いた。
「!!!!!」
魔力も何も込めていないただの切り裂きの筈なのに、斬撃がこちらまで飛んできた。
斬撃は地を抉り、風を切り裂きながらこちらへと飛んでくる。
避けたい所だが、後ろに被害が及ぶ可能性がある。
「ふん!」
俺は駄目元で正拳突きをしてみた。
すると斬撃なんて何もなかったかのように消えてしまった。
あれ?滅茶苦茶威力あったよね!?
『ガ!?!?!?』
驚いているのはドラゴンも同じらしく、目の前の光景を疑っているようだった。
「意外とあの攻撃って見かけ倒しだったんだね」
俺は驚いているドラゴンに接近し、顔面を殴り飛ばした。
「終わったよ~」
完全に死んでいることを確認した俺は、3人の元へ駆け寄った。
「お疲れ様です」
「流石です、エリック様」
「どうだった?」
結構強そうな敵を倒したはずだったのだけど、帰ってきた反応はあまりにも軽かった。
「意外と大したことなかった」
だからといって過大報告をするとダイエットに関わってくるので正直に報告する。
「そうなんだ。私達は結構レベルアップしたんだけどね」
「レベルアップ?」
そんなのあったっけ。この世界に来て一度も見たこと無いんだけど。
「うん。私はここに来るまでは26レベルだったんだけど、さっきので55レベルになった」
「私は今ので67レベルになりましたね。恐らくエリック様以外の同世代の貴族で一番高くなりました」
師匠とマリアがあるから本当に実在するってことだよね。どこで見れるの?
「そうなんだ」
「ちなみにエリック様のレベルはどの位なのでしょう?」
なんて考えているとリシュリューにレベルを聞かれてしまった。
「えっと……どこで見るんだっけ?」
知らないって言うと疑われそうだが、だからといって黙りっぱなしだと問題なので正直に聞いてみた。
「ステータスの一番上に書いてありますよ」
するとマリアが教えてくれた。けどステータスってどうやって見るんですかね。
「常識じゃないですか。忘れるって何をしたら出来るんですか」
とリシュリューが呆れた表情で言ってくるが、この世界の常識分からないんですよ俺。
「いや、ここ数年以上ステータスなんて見てないから。ステータスってどうやって見るんだっけ」
あまりにも苦しい言い訳だが、それ以外答えようがない。
「エリックは強いから見る必要が無かったかな?まあいいや。ステータスは能力表示って念じれば見れるよ」
すると良いように解釈してくれた師匠が教えてくれた。流石師匠です。
えっと、『能力表示』
「……」
実際に念じてみると、目の前に半透明の板が現れ、そこにステータスが表示されていた。
のだが、
「はい。リック様、目的地まで遠いので私達を運んでくださいますか?」
しかしそんな受付嬢の異変など気にしない女性三名。
受付嬢の表情を気にしているこっちの方がおかしい気がしてきた。
「うん、良いよ」
それに、もっと気にするべきことがたった今出来てしまったし。
再び心を無にした俺は、リシュリューの案内通りに走る事30分。
ソードドラゴンが生息するらしい森の中へやってきた。
「この辺りですね。ソードドラゴン以外にも敵は沢山いますので注意してくださいね」
「はい」
「うん」
「その注意はもっと早くしてくれないかな」
俺が皆を降ろしたタイミングじゃなくて、森に入った時に言ってよ。道中結構な数の魔獣に出くわしたんだけど。
「あの程度エリック様なら大したことないでしょう」
「確かにそうだけど。心構えってものがあると思うんだ」
強い弱いは置いといて、魔獣が突然出てきたら流石にビビるんですよ。
中にはめちゃくちゃ見た目怖い奴いたし。無心じゃなければ多分絶叫してたよ。
「さっさと行きますよ」
無視されたよ。まあいっか……
それからはリシュリューが先導し、道案内してくれた。
「いました。戦闘準備に入ってください」
そのお陰なのか、一度も敵に遭遇することなくソードドラゴンを発見した。
それが出来るのなら俺が走っている時にもやってほしかった。
「分かった。二人とも後ろに下がって」
ただそんな愚痴を考えている暇ではない。俺は剣を抜き、戦闘態勢に入る。
「うん」「はい」
そして師匠とマリアには安全のために後ろに下がってもらった。
「リシュリュー、何かあったら二人を守ってね」
「当然です。エリック様は倒すことに集中してください」
「うん」
リシュリューは俺の若干後ろに立ち、前後を警戒してくれている。
これで安心して敵と戦える。
マリアはともかく、師匠は戦闘能力が皆無だからね。
『グオアアアアアアア!!!!!』
完全に準備が整ったタイミングでソードドラゴンがこちらに気付き、咆哮を放つ。
さて、どうやって倒そうか。
どんな攻撃をしてくるか分からないけど、とりあえず運動目的なんだから接近してみよう。
俺はドラゴンの顔面に向けて真っすぐ突っ込んだ。
『ガア!?』
どうやら俺が高速で突進してくるとは思っていなかったらしく、焦った声を上げる。
「ふん!」
目の前に到着した俺はそのまま頭を切り落とすため剣を振り上げる。
「っと!」
流石にそんなあっさりとやられてくれるほど楽な相手ではなく、右翼で俺を薙ぎ払ってきた。
咄嗟に剣で防いだため体にダメージが入ることは無かったが、剣の腹に大きく切れ込みが入ってしまった。なんて切れ味だよ。
これでは使い物にならないな。
仕方なく俺は剣を投げ捨てた。リーチが一気に短くなるが、そもそもドラゴンとのリーチ差は絶望的なんだから変わらないだろう。
『ガルルルル……』
先程の反撃で倒し損ねたドラゴンは憎々しげに俺を睨みつけている。
『ガアア!!!!』
ドラゴンは両翼を勢いよく広げ、虚空を切り裂いた。
「!!!!!」
魔力も何も込めていないただの切り裂きの筈なのに、斬撃がこちらまで飛んできた。
斬撃は地を抉り、風を切り裂きながらこちらへと飛んでくる。
避けたい所だが、後ろに被害が及ぶ可能性がある。
「ふん!」
俺は駄目元で正拳突きをしてみた。
すると斬撃なんて何もなかったかのように消えてしまった。
あれ?滅茶苦茶威力あったよね!?
『ガ!?!?!?』
驚いているのはドラゴンも同じらしく、目の前の光景を疑っているようだった。
「意外とあの攻撃って見かけ倒しだったんだね」
俺は驚いているドラゴンに接近し、顔面を殴り飛ばした。
「終わったよ~」
完全に死んでいることを確認した俺は、3人の元へ駆け寄った。
「お疲れ様です」
「流石です、エリック様」
「どうだった?」
結構強そうな敵を倒したはずだったのだけど、帰ってきた反応はあまりにも軽かった。
「意外と大したことなかった」
だからといって過大報告をするとダイエットに関わってくるので正直に報告する。
「そうなんだ。私達は結構レベルアップしたんだけどね」
「レベルアップ?」
そんなのあったっけ。この世界に来て一度も見たこと無いんだけど。
「うん。私はここに来るまでは26レベルだったんだけど、さっきので55レベルになった」
「私は今ので67レベルになりましたね。恐らくエリック様以外の同世代の貴族で一番高くなりました」
師匠とマリアがあるから本当に実在するってことだよね。どこで見れるの?
「そうなんだ」
「ちなみにエリック様のレベルはどの位なのでしょう?」
なんて考えているとリシュリューにレベルを聞かれてしまった。
「えっと……どこで見るんだっけ?」
知らないって言うと疑われそうだが、だからといって黙りっぱなしだと問題なので正直に聞いてみた。
「ステータスの一番上に書いてありますよ」
するとマリアが教えてくれた。けどステータスってどうやって見るんですかね。
「常識じゃないですか。忘れるって何をしたら出来るんですか」
とリシュリューが呆れた表情で言ってくるが、この世界の常識分からないんですよ俺。
「いや、ここ数年以上ステータスなんて見てないから。ステータスってどうやって見るんだっけ」
あまりにも苦しい言い訳だが、それ以外答えようがない。
「エリックは強いから見る必要が無かったかな?まあいいや。ステータスは能力表示って念じれば見れるよ」
すると良いように解釈してくれた師匠が教えてくれた。流石師匠です。
えっと、『能力表示』
「……」
実際に念じてみると、目の前に半透明の板が現れ、そこにステータスが表示されていた。
のだが、
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