26 / 29
26話
しおりを挟む
「迷惑をお掛けしました。そこのお方も、無視してしまい申し訳ありません」
「ええ」
「構わないよ」
泣き止んだジュリアは今までの事が無かったかのように冷静に振る舞っていた。
さっきまでのジュリアはとても素直で可愛らしかったのだけど、いつも通りのジュリアがやっぱり一番魅力的ね。
それからジュリアに今まで何をしたかを聞かれたので、フランチェスカに話した内容をそのまま伝えた。
「オリヴィア様とエドワード様が治める国、とても楽しみです」
「ありがとう。期待に沿えるようにするよ」
「はい、エドワード様」
「では、次はマルゲリータですか?」
「ええ」
そして私たちはマルゲリータの部屋へ。
「お久しぶり、マルゲリータ」
「あら、オリヴィア様ですか。お久しぶりです」
部屋から出てきたマルゲリータは、一週間ぶりに友人に会ったぐらいの軽いノリで挨拶してきた。
確かに1週間ちょっとしか経ってないけども。投獄されたんだからもう少し心配してくれてもいいでしょうに。
でもマルゲリータだしね。
「知ってたの?」
今日の今日まで何も知らなかったフランチェスカがマルゲリータに疑問の目を向ける。
「うっすらとですけどね。お隣に居る男性がこの国の新しい王であるとか、オリヴィア様がその方と結婚したとか」
がっつり知ってるねこの人。いや、市民に公表しているから変ではないけど。
「それなら教えてくれても良かったじゃない」
とフランチェスカは文句を言う。確かにジュリアの事を考えれば言ってくれた方が良かった。
「ジュリア様の将来を考えるとそちらの方が良いと思いましたので」
「将来?」
「はい。ジュリア様は将来オリヴィア様の元で働くでしょうし、心も体も当時よりも強くなっていた方が良いでしょう?」
私の死を乗り越えて強くなるってこと?確かに強くなったんだろうけどさ、結構運が絡むよね……
でもマルゲリータなら的確に予測してもおかしくはないかも。頭良いし。
「そうかもしれませんね。おかげで覚悟は決まりましたから」
まあジュリアがそう言うならいっか。
「マルゲリータは元気にしていたかしら?」
「ええ。大半の生徒が居なくなりましたが、私たちの生活に大きな違いはありませんから」
「それなら良かったわ」
「はい。それとエドワード王。革命成功、おめでとうございます」
「ああ、ありがとう」
「3人共あっさりエドワード王を認めるのね」
貴族でも何でもない元使用人だった男がこの国の新たな王になったのに受け入れるの早くない?
客観的に見て結構な危険人物だと思うんだけど。
「オリヴィア様の選んだ相手ですから」
「フランチェスカさんの言う通りです」
「ええ。それにやっている事自体は正しい事ですから。真っ当に生きている貴族からすると恐れることはありません」
そんなものなのかな。多分罪を犯していない人が警察を怖がることは無いみたいな話に近いのかな。
当然私は怖い側ですけど。だって怖いじゃん。罪を犯してないけどもしかしたら捕まるかもしれないって気がするし。
「そう言われると嬉しいわね」
オリヴィア様という役フィルターが入っているのかもしれないけど、私という人間を認めてくれたみたいで気分がいい。
「オリヴィア様、これから全員の元を回る予定なのであれば、1時間後パーティ会場に来てください。しばらくしたら皆そこに集まる予定になっておりますので」
まさか私たちが今日来るって予測して集めてたの?それはもうエスパーだよね。心読んでるよね。
とか思ってたらマルゲリータが無言でにこっと笑った。綺麗だなあ……
じゃなくてその笑顔、さっきの思考まで読んでるよねあなた?
「そう、分かったわ」
私は必死に湧き上がる疑問を押さえつけてオリヴィア様っぽい返答をした。
「エドワード様、この後は生徒会長に会いに行くのでしょう?」
「そうだな」
「今頃は自クラスの訓練場に居る頃ですので、会いたいのであればそちらに向かう事をお勧めします」
「ありがとう」
「では私たちは先に会場に向かっていますね」
「え?私たちは」
「そうよ、マルゲリータ」
「お願いしたいことがあるので、着いてきてください。それでは」
マルゲリータは二人を連れてパーティ会場へ向かって行った。
「本当に生徒会長に会いに行くのですか?」
何も聞いてなかったんだけど。
「ああ、理事長や校長等が居なくなった今、学園のトップは生徒会長だからな。今後の学校運営について話し合える相手は彼しかいない」
なるほどね。確かにそれならトップだわ。他の教員より学校運営に関しては信頼できそうだし。
「では行こうか」
私たちはマルゲリータに言われた通り、寮を出て訓練場へと向かった。
「ふっ、はっ!」
訓練場の扉を開くと、中で生徒会長が一人で訓練をしていた。
「誰だ!?!?!?」
入ってきた私たちの気配に気づいた生徒会長は、咄嗟に私たちに向けて木剣を向けた。
「私は1年5組のオリヴィア。そして隣に居るのがこの国の新たな王であるエドワード・オリバーよ」
「失礼。敵襲かと思ったもので」
生徒会長は木剣を地面に置き、敵意が無いことを示した。
「今から時間はあるか、ヴォイドヴィッチ殿」
「はい。ただ訓練していただけですので」
「では早速、本題に入ろう。約一週間、あなたが維持してきたこの学園を廃校にしようと考えている」
え?
「そうでしょうね。予想はついていました」
生徒会長もあっさり受け入れちゃうの!?
「それは本当なのですか?」
流石に黙っているわけにはいかなかった。若干オリヴィアという人物像から離れた気がするけど、今回は特別ということで許してください。
「ああ。もうこの学園を残しておく価値は無いからな」
「それはどうしてでしょうか」
「貴族が大きく減ってしまった上、今後有能な市民を登用して国を運営していく都合上、貴族が交流する為だけの学校を特別に残す必要は無い」
「では学びの場所はどうなるのですか?」
「各々が家でやれば良いだろう」
私の質問に対し、さも当然かのような口調で答えるエドワード。なんか目の前の生徒会長も頷いているし。
「それで問題なく学習が出来ると?」
「ああ。ヴォイドヴィッチ殿もそう思うだろう?」
「はい。自分のペースで進められる分、学校で学ぶよりも効率的かと」
この二人、マジで言ってるの?
「それが可能なのは一部の限られた天才に限ります。いくら設備が整えられていようと、出来ない人も居ます」
「そうなのか?」
心底不思議そうな表情をする二人。天才すぎるよ。
「はい。独学を始めるにもある程度の能力が必要です」
初めて読んだものを自分の頭で理解するのって割と高度な事だからね。それにこの世界だと魔法を使った実践での戦闘とかいう教科書すら存在しないものまで付いてくるんだから。
独学だけで魔法を勉強したら絶対暴発で家吹き飛ばす人とか出てくるよ。
「普通に見れば分かることでは無いですか?」
「大半の方は分かりません。それに実戦はどうするんです?参考になるものすらありませんよ?」
「確かにそうだな。相手が居ないのは難しいか」
「はい。独学では型まで学べてもその活かし方が分からなければ弱いままです。それに、貴族の為に開いた学校だから潰すのなら平民の方を入学させれば良いではないですか」
有能な市民を発掘しやすくもなるし、環境面の格差も減らせるしね。
「お言葉ですが、教師は生徒以上に減っていまして、1割も残っていませんよ?」
「それに関しては貴族の生徒の皆さんが教師をすれば良いと思います。市民の大半の方は基礎の基礎から学ばないといけないでしょうし、教える為のハードル自体はかなり低いはずです」
多分私でも教えられると思うし。
「なるほど。オリヴィアの提案を採用しよう。ヴォイドヴィッチ殿、市民に基礎を教えられる生徒を何人か見繕っておいてもらえるか?」
「はい。1週間以内にある程度の数を揃えておきます」
「ありがとう。私は入学したい生徒を募集しようと思う。これで伝えたい話は終わったな。時間を取らせてしまってすまない」
「いえ、新しく国を立て直している最中、私たちに目を向けてくださってありがとうございました」
「それでは、また」
「さようなら」
私たちは訓練場を後にした。
「ええ」
「構わないよ」
泣き止んだジュリアは今までの事が無かったかのように冷静に振る舞っていた。
さっきまでのジュリアはとても素直で可愛らしかったのだけど、いつも通りのジュリアがやっぱり一番魅力的ね。
それからジュリアに今まで何をしたかを聞かれたので、フランチェスカに話した内容をそのまま伝えた。
「オリヴィア様とエドワード様が治める国、とても楽しみです」
「ありがとう。期待に沿えるようにするよ」
「はい、エドワード様」
「では、次はマルゲリータですか?」
「ええ」
そして私たちはマルゲリータの部屋へ。
「お久しぶり、マルゲリータ」
「あら、オリヴィア様ですか。お久しぶりです」
部屋から出てきたマルゲリータは、一週間ぶりに友人に会ったぐらいの軽いノリで挨拶してきた。
確かに1週間ちょっとしか経ってないけども。投獄されたんだからもう少し心配してくれてもいいでしょうに。
でもマルゲリータだしね。
「知ってたの?」
今日の今日まで何も知らなかったフランチェスカがマルゲリータに疑問の目を向ける。
「うっすらとですけどね。お隣に居る男性がこの国の新しい王であるとか、オリヴィア様がその方と結婚したとか」
がっつり知ってるねこの人。いや、市民に公表しているから変ではないけど。
「それなら教えてくれても良かったじゃない」
とフランチェスカは文句を言う。確かにジュリアの事を考えれば言ってくれた方が良かった。
「ジュリア様の将来を考えるとそちらの方が良いと思いましたので」
「将来?」
「はい。ジュリア様は将来オリヴィア様の元で働くでしょうし、心も体も当時よりも強くなっていた方が良いでしょう?」
私の死を乗り越えて強くなるってこと?確かに強くなったんだろうけどさ、結構運が絡むよね……
でもマルゲリータなら的確に予測してもおかしくはないかも。頭良いし。
「そうかもしれませんね。おかげで覚悟は決まりましたから」
まあジュリアがそう言うならいっか。
「マルゲリータは元気にしていたかしら?」
「ええ。大半の生徒が居なくなりましたが、私たちの生活に大きな違いはありませんから」
「それなら良かったわ」
「はい。それとエドワード王。革命成功、おめでとうございます」
「ああ、ありがとう」
「3人共あっさりエドワード王を認めるのね」
貴族でも何でもない元使用人だった男がこの国の新たな王になったのに受け入れるの早くない?
客観的に見て結構な危険人物だと思うんだけど。
「オリヴィア様の選んだ相手ですから」
「フランチェスカさんの言う通りです」
「ええ。それにやっている事自体は正しい事ですから。真っ当に生きている貴族からすると恐れることはありません」
そんなものなのかな。多分罪を犯していない人が警察を怖がることは無いみたいな話に近いのかな。
当然私は怖い側ですけど。だって怖いじゃん。罪を犯してないけどもしかしたら捕まるかもしれないって気がするし。
「そう言われると嬉しいわね」
オリヴィア様という役フィルターが入っているのかもしれないけど、私という人間を認めてくれたみたいで気分がいい。
「オリヴィア様、これから全員の元を回る予定なのであれば、1時間後パーティ会場に来てください。しばらくしたら皆そこに集まる予定になっておりますので」
まさか私たちが今日来るって予測して集めてたの?それはもうエスパーだよね。心読んでるよね。
とか思ってたらマルゲリータが無言でにこっと笑った。綺麗だなあ……
じゃなくてその笑顔、さっきの思考まで読んでるよねあなた?
「そう、分かったわ」
私は必死に湧き上がる疑問を押さえつけてオリヴィア様っぽい返答をした。
「エドワード様、この後は生徒会長に会いに行くのでしょう?」
「そうだな」
「今頃は自クラスの訓練場に居る頃ですので、会いたいのであればそちらに向かう事をお勧めします」
「ありがとう」
「では私たちは先に会場に向かっていますね」
「え?私たちは」
「そうよ、マルゲリータ」
「お願いしたいことがあるので、着いてきてください。それでは」
マルゲリータは二人を連れてパーティ会場へ向かって行った。
「本当に生徒会長に会いに行くのですか?」
何も聞いてなかったんだけど。
「ああ、理事長や校長等が居なくなった今、学園のトップは生徒会長だからな。今後の学校運営について話し合える相手は彼しかいない」
なるほどね。確かにそれならトップだわ。他の教員より学校運営に関しては信頼できそうだし。
「では行こうか」
私たちはマルゲリータに言われた通り、寮を出て訓練場へと向かった。
「ふっ、はっ!」
訓練場の扉を開くと、中で生徒会長が一人で訓練をしていた。
「誰だ!?!?!?」
入ってきた私たちの気配に気づいた生徒会長は、咄嗟に私たちに向けて木剣を向けた。
「私は1年5組のオリヴィア。そして隣に居るのがこの国の新たな王であるエドワード・オリバーよ」
「失礼。敵襲かと思ったもので」
生徒会長は木剣を地面に置き、敵意が無いことを示した。
「今から時間はあるか、ヴォイドヴィッチ殿」
「はい。ただ訓練していただけですので」
「では早速、本題に入ろう。約一週間、あなたが維持してきたこの学園を廃校にしようと考えている」
え?
「そうでしょうね。予想はついていました」
生徒会長もあっさり受け入れちゃうの!?
「それは本当なのですか?」
流石に黙っているわけにはいかなかった。若干オリヴィアという人物像から離れた気がするけど、今回は特別ということで許してください。
「ああ。もうこの学園を残しておく価値は無いからな」
「それはどうしてでしょうか」
「貴族が大きく減ってしまった上、今後有能な市民を登用して国を運営していく都合上、貴族が交流する為だけの学校を特別に残す必要は無い」
「では学びの場所はどうなるのですか?」
「各々が家でやれば良いだろう」
私の質問に対し、さも当然かのような口調で答えるエドワード。なんか目の前の生徒会長も頷いているし。
「それで問題なく学習が出来ると?」
「ああ。ヴォイドヴィッチ殿もそう思うだろう?」
「はい。自分のペースで進められる分、学校で学ぶよりも効率的かと」
この二人、マジで言ってるの?
「それが可能なのは一部の限られた天才に限ります。いくら設備が整えられていようと、出来ない人も居ます」
「そうなのか?」
心底不思議そうな表情をする二人。天才すぎるよ。
「はい。独学を始めるにもある程度の能力が必要です」
初めて読んだものを自分の頭で理解するのって割と高度な事だからね。それにこの世界だと魔法を使った実践での戦闘とかいう教科書すら存在しないものまで付いてくるんだから。
独学だけで魔法を勉強したら絶対暴発で家吹き飛ばす人とか出てくるよ。
「普通に見れば分かることでは無いですか?」
「大半の方は分かりません。それに実戦はどうするんです?参考になるものすらありませんよ?」
「確かにそうだな。相手が居ないのは難しいか」
「はい。独学では型まで学べてもその活かし方が分からなければ弱いままです。それに、貴族の為に開いた学校だから潰すのなら平民の方を入学させれば良いではないですか」
有能な市民を発掘しやすくもなるし、環境面の格差も減らせるしね。
「お言葉ですが、教師は生徒以上に減っていまして、1割も残っていませんよ?」
「それに関しては貴族の生徒の皆さんが教師をすれば良いと思います。市民の大半の方は基礎の基礎から学ばないといけないでしょうし、教える為のハードル自体はかなり低いはずです」
多分私でも教えられると思うし。
「なるほど。オリヴィアの提案を採用しよう。ヴォイドヴィッチ殿、市民に基礎を教えられる生徒を何人か見繕っておいてもらえるか?」
「はい。1週間以内にある程度の数を揃えておきます」
「ありがとう。私は入学したい生徒を募集しようと思う。これで伝えたい話は終わったな。時間を取らせてしまってすまない」
「いえ、新しく国を立て直している最中、私たちに目を向けてくださってありがとうございました」
「それでは、また」
「さようなら」
私たちは訓練場を後にした。
0
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。
転生したらただの女子生徒Aでしたが、何故か攻略対象の王子様から溺愛されています
平山和人
恋愛
平凡なOLの私はある日、事故にあって死んでしまいました。目が覚めるとそこは知らない天井、どうやら私は転生したみたいです。
生前そういう小説を読みまくっていたので、悪役令嬢に転生したと思いましたが、実際はストーリーに関わらないただの女子生徒Aでした。
絶望した私は地味に生きることを決意しましたが、なぜか攻略対象の王子様や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛される羽目に。
しかも、私が聖女であることも判明し、国を揺るがす一大事に。果たして、私はモブらしく地味に生きていけるのでしょうか!?
破滅ルートを全力で回避したら、攻略対象に溺愛されました
平山和人
恋愛
転生したと気付いた時から、乙女ゲームの世界で破滅ルートを回避するために、攻略対象者との接点を全力で避けていた。
王太子の求婚を全力で辞退し、宰相の息子の売り込みを全力で拒否し、騎士団長の威圧を全力で受け流し、攻略対象に顔さえ見せず、隣国に留学した。
ヒロインと王太子が婚約したと聞いた私はすぐさま帰国し、隠居生活を送ろうと心に決めていた。
しかし、そんな私に転生者だったヒロインが接触してくる。逆ハールートを送るためには私が悪役令嬢である必要があるらしい。
ヒロインはあの手この手で私を陥れようとしてくるが、私はそのたびに回避し続ける。私は無事平穏な生活を送れるのだろうか?
【完結】異世界転生した先は断罪イベント五秒前!
春風悠里
恋愛
乙女ゲームの世界に転生したと思ったら、まさかの悪役令嬢で断罪イベント直前!
さて、どうやって切り抜けようか?
(全6話で完結)
※一般的なざまぁではありません
※他サイト様にも掲載中
悪役令嬢に転生したので、やりたい放題やって派手に散るつもりでしたが、なぜか溺愛されています
平山和人
恋愛
伯爵令嬢であるオフィーリアは、ある日、前世の記憶を思い出す、前世の自分は平凡なOLでトラックに轢かれて死んだことを。
自分が転生したのは散財が趣味の悪役令嬢で、王太子と婚約破棄の上、断罪される運命にある。オフィーリアは運命を受け入れ、どうせ断罪されるなら好きに生きようとするが、なぜか周囲から溺愛されてしまう。
婚約破棄されたので魔王になります。
晴日青
恋愛
「私を裏切った人たちに復讐したいの」
婚礼を控えたその日、セランは婚約者と親友によって裏切られた。
望んでいなかった婚約の、望んでいない形での破棄。
だがしかし、ただで転ぶような女ではない。
「私、この大陸を支配する魔王になる!」
「えー……発想がぶっ飛びすぎてついていけねぇよ……」
面倒見のいいお喋りな魔王キッカと、前向き勝ち気なセランのやっぱりズレ気味なファンタジーラブコメディ。
***
五つの大陸を治める五人の魔王。
獣の特徴を持った亜人となにも持たぬ人間たち。
そんな世界で繰り広げられる小さな物語のふたつめ。
西に座する金鷹の魔王の物語。
※「小説家になろう」でも同タイトルを掲載させていただいております。
※前作「元勇者、ワケあり魔王に懐かれまして」のシリーズものになります。
前作未読でも問題ありませんが、読了しているとより楽しめるかと思います。
※番外編はじめました。本編読了後にお楽しみください。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
クラヴィスの華〜BADエンドが確定している乙女ゲー世界のモブに転生した私が攻略対象から溺愛されているワケ〜
アルト
恋愛
たった一つのトゥルーエンドを除き、どの攻略ルートであってもBADエンドが確定している乙女ゲーム「クラヴィスの華」。
そのゲームの本編にて、攻略対象である王子殿下の婚約者であった公爵令嬢に主人公は転生をしてしまう。
とは言っても、王子殿下の婚約者とはいえ、「クラヴィスの華」では冒頭付近に婚約を破棄され、グラフィックは勿論、声すら割り当てられておらず、名前だけ登場するというモブの中のモブとも言えるご令嬢。
主人公は、己の不幸フラグを叩き折りつつ、BADエンドしかない未来を変えるべく頑張っていたのだが、何故か次第に雲行きが怪しくなって行き────?
「────婚約破棄? 何故俺がお前との婚約を破棄しなきゃいけないんだ? ああ、そうだ。この肩書きも煩わしいな。いっそもう式をあげてしまおうか。ああ、心配はいらない。必要な事は俺が全て────」
「…………(わ、私はどこで間違っちゃったんだろうか)」
これは、どうにかして己の悲惨な末路を変えたい主人公による生存戦略転生記である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる