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番外編

カボチャの日。

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 秋に海で鮭やサンマを釣り上げてもらってから、生簀の魚に餌をあげて少しずつ、ランクをあげていく。鮎や鰻といった魚も少しずつ増やしていき、生簀の数も増えてきた。

 モンスターに牧場の畑の世話をお願いし、開放した土地にいろいろなメイカーを設置していく。今は、醤油や味噌、みりんやお酢といった調味料を作り始めた。また、初めてとれた果物を使って、お酒を作る。林檎や葡萄や麦といった材料で数種類のお酒を作ってみている。完成が楽しみだ。お茶も夏、秋と違った茶葉が取れたので、フルーツを使って、色々な香りをつけて楽しんでいる。

「あれ? 雨夏うかってモンスターなのよね? お酒飲めるの?」

「ワタシ…、試したことないから、わかんない…。少しだけ舐めていい?」

「本当は私のいた世界で、ハロウィンって呼ばれてた日に、かぼちゃ祭りしよ! そしてその日にお酒を解禁にしましょう!」

「ここやキャビンに来てから初めて口にするな…。冒険者になってからはエールばかりだったけど、楽しみだ」

 シルも乗り気みたいで、楽しみだ。雨夏うかは小皿で試してから様子を見ようと思う。

 カボチャをたくさん収穫して、前日に準備をする。カボチャグラタン、カボチャサラダ、カボチャポタージュ、カボチャサラダ、カボチャクッキーにカボチャプディングのアラモードを次々とバッグに入れていく。冷たい方が美味しいものは冷蔵庫に。

 カボチャばかりでは飽きてしまうと、一度キャビンに行く。
「話し相手くらいにはなれるよ」とシルと雨夏うかがついてきてくれた。

 みんなが好きな唐揚げに、フライドポテト。

 それだけじゃ淋しいかなと、ひき肉と玉ねぎ、カレー粉と塩とコショウで炒めて、少し濃い目に味をつける。茹でてシルと雨夏うかに、こしてもらったじゃがいもに味付けをして混ぜ合わせる。

「大変だろ? 手伝うよ」

「ワタシもやってみたい!」

 そう言って、話し相手も兼ねてついてきてくれただけではなく、手伝ってくれる。

「ありがとう! すごく嬉しいし、楽しいよ!」

 雨夏うかと交代して、黄色く染まったじゃがいものタネを、混ぜ合わせていたシルだったけど。

「そろそろ良いかな……?」

「うん! 大丈夫みたい。あとは、小麦粉で餃子の皮を作って、包んで揚げたら完成だよ! この間作ったケチャップをつけると美味しいんだよ!」

 みんなで不格好だったりしながらも、餃子の皮に包んでいき、きつね色になるまでフライドポテトや唐揚げを揚げた油を使い揚げていく。

「揚げたて食べてみる? お手伝いした人の特権だよ!」

 私が笑って言うと、アチッと声をあげながら、揚げたてのサモサを食べていく。

「これをつけたら、また風味変わるよ!」

 そう言って、ケチャップの乗った小皿を差し出すと「「さっぱりして美味しい!」」

 瞳を輝かせ、味見用に用意していた分を、彼らは見事に平らげた。


 翌日になり、牧場での仕事を終わらせる。

 そして、温かいカボチャ料理やサラダ、揚げ物関係をテーブルに広げ、小さなカップとグラスを3つ。まずはワインを小さなカップとグラスにつぐ。

 雨夏うかもお酒を美味しく飲めるみたいなので、3人だけの食事の時に、お酒を楽しもうと言うことになった。

 ビールやシードルの様な林檎や麦のお酒も楽しんだ。

 スイーツを食べ、お腹いっぱいになりながら今日という幸せに感謝をする。
 彼等と過ごせる幸運と偶然に、笑顔で笑い会える日々を大切にしていきたいとそう思った。
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