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本編

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 そうこうしている内に、3ヶ月程経ち、両親がこちらに来る日になった。

 フィールが手配をしてくれて、私の部屋の隣りに、両親の部屋を準備してくれた。そんな折、両親の到着の連絡があり、サロンにて再会を果たした。

「お父様! お母様! お別れの挨拶も出来ずに、ごめんなさい!」

 元気そうな両親を見て涙が溢れた。

「元気そうで安心したよ」

 そう言って、ポンポンと頭をなでてくれるお父様。

「会いたかったわ!」

 そう言って、抱きしめてくれるお母様に涙がこぼれた。

「すぐに連絡をくれたおかげで、色々と準備出来たんだ」

そう言って、お父様は笑った。

「リフィにあんな扱いをする国、こちらから願い下げだ!」

「そうよそうよ! 仕方なく承諾したっていうのに、追放ですって? 許せないわ!」

 お父様とお母様は口々に思いの丈を言い募る。

「私を見捨てると言う手だてだってあったのに…、ありがとうございます…」

「領民も出来るなら、こちらに一緒に来たいそうだ。髪は染めたのか? 母さん譲りの綺麗な髪だけど、あの国に見つかると、また国王に捕まってしまう可能性があるから仕方ないのか……」

 少し残念そうに父が言った。

「あら? お祖母様譲りの目の色も違うじゃない…」

 そう言って、首を傾げるお母様に、事実を伝えるべく口を開いた。

「アレク様に、見た目が変わる魔道具をお借りして、見た目の印象を変えています」

 そう言いながらブレスレットを外すと、本来の湖を写したような髪色と、金色の瞳に戻る。

「ところで、こちらの方は?」

 父がアレク様に、顔を向けて言うと、アレク様が気さくに自己紹介をしてくれる。

「初めまして、アレクシア・スレイブという。この領の領主でもある」

「あ…、ご無礼をお許しください。ロイ・マクレーンと申します。リフィルがお世話になっております」

 そう言って、お父様は貴族としての礼をする。

「わたくしはリリア・マクレーンと申します。リフィルの母です。この度は、閣下に助けて頂けなければ、娘はどうなっていたかわかりません。本当に…、ありがとうございます」

 それに続く様にして、お母様も、アレク様にカーテシーで頭を下げながら言った。

「頭を上げてください。それにそんなに堅苦しくしなくていい…。そういう畏まったやり取りは、あまり得意ではないんだ」

 アレク様がそういうと、お父様とお母様は下げ続けていた頭を上げた。

 庭園で採れたフルーツを使い、入れたお茶と差し出される果実を楽しみながら、お父様もお母様も、現状について話してくれた。
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