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シェリーさんと前触れ
しおりを挟む「はーっ!疲れたー!!」
ふかふかのソファにどさっ!と座り込んでしまいました。あれから3人でお茶を飲んだのですが、ぎしぎしみしみしの、口撃の応酬で大変疲れました。その後の夕食も同じです。正直味がしませんでした。しかも…
「今日はもうおやすみ、シェリー。疲れたでしょう?」
そっと旦那様が私を抱きよせた瞬間。
「ふんぬっっ!!!!」
いつの間にか来たお爺様に、べりべりべりぃ!と引き剥がされてしまいました。
「おい!!こんなところで孫といちゃつくな!!!」
「夫婦として、普通のスキンシップですが?」
「騙されんぞ!お前は手練手管の色男!何か、いかがわしい事を考えているんだろう!」
「お爺様!!!旦那様はそのような事を考えてはおりません!!言い掛かりはおやめ下さい!」
このように、僅かでもいちゃつくと、お爺様が全力で阻止してくるのです。私が言うと、すごすごと退散していきましたが、これがしばらく続くのかと思うと、気が重くなります。
「寝よう…今日は疲れました…」
現実逃避のように、ベッドへ潜る私。明日は今日よりマシになる事を願い、私は目を閉じました。
「おはよう、シェリー。…よかった、昨日より顔色が良くなった。」
起床し、食堂へ向かう途中に旦那様に会いました。
「おはようございます、旦那様。昨日はよく眠れたので…!さ、食堂へ行きましょう!」
今日の朝ご飯は、瑞々しいサラダにふかふかの白パン、ベーコンエッグにコーンスープ、ムニエルetc…です。
「おはよう、シェリー。…若造もか。」
食堂にはお爺様がいらしていました。
「おはようございます、御老公。」
「おはようございます、お爺様!昨晩はよく眠れましたか?」
「ああ、シェリーの顔を見たからか、安眠できたよ。」
それから、昨日とは打って変わって穏やかな食事が始まりました。一体何があったのでしょうか。嵐の前の静けさを感じ、少し不気味に感じてしまいます。旦那様も少し訝しんでいるようです。
「シェリー、少し外出しないか。二人で。」
デザートを食べていたら、おもむろにお爺様はそう切り出しました。…これは何かありますね。
「どこへ?」
「なに、特別な事ではない。お前には嫁に行くというのに、何もプレゼントを送っていなかった。だから、なにか好きな物を買ってやりたいのだ。」
思わぬ返答に、私達は目をぱちくりとしました。
「そんなに驚くことではなかろう。用意をしたら、直ぐに行くぞ。」
そう言い、お爺様は食堂を出ていきました。
タダでは終わらない気がしますが…お爺様とお出かけに釣られ、私はルルリアに外出の用意を頼みました。
✤予約を忘れていました。申し訳ございません。
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