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シェリー夫妻のクリスマス(間話)

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皆様、こんにちは!シェリーです!
今日は旦那様と過ごす、初めてのクリスマスです!はりきって準備をします!

チキン、スープ、パン、サラダ、ローストビーフ…ちゃくちゃくと料理が出来ていきます。そして、最後にケーキを作ります。

「旦那様は甘党なので、ちょっと蜂蜜を入れてみましょう。」

お日様色の柔らかなスポンジに、鮮やかに染まった美しい苺、ふわふわの生クリームを飾ります。

鼻歌交じりに廊下を歩いていると、執事のリッテやメイドーズが部屋の飾り付けをしていました。華やかな大きなもみの木が目を引きます。てっぺんのお星様は私が付けました!リッテに抱えてもらって!

旦那様が帰って来るのが楽しみです!
うきうきしながら待っていると…

「奥様あ~!!旦那様が!旦那様が!」

リッテが、青い顔で駆けてきます。

「どうしたのですか!?旦那様に何か!?」

旦那様に何かあったのでしょうか!?事故、病気!?

「大変です、奥様!旦那様が、とんでもない量のプレゼントを抱えて帰って来たんです!!!」

「へ!?」

玄関に行ってみると…

「メリークリスマス、シェリー!」

「…旦那様…これは…」

「ごめん、色々買いすぎちゃって…」

玄関が色とりどりの包で埋まってます。
これはちょっと…いや、かなり多いです…
私の顔を見て、しゅんと旦那様が落ち込んでしまいました。

あわわわ!!!これではいけません!!今日はクリスマス!皆で笑顔で過ごさなくては!!

「いえ!旦那様!お気持ちは嬉しいのです!でも、私一人では多すぎるのです。ここは、使用人の皆とその子供たちにプレゼントでどうでしょうか!皆、喜びますよー!」

「だが、それではシェリーに…」

まだしょぼんとしてる旦那様に、私は想いを伝えます。

「旦那様。私はこの日を楽しみにしていました。皆で食事を作り、部屋を飾り、笑顔で楽しむこの日を。そして…」

「旦那様と、皆で作り上げたここで、食事を囲み、貴方と話をする事を。だから、私にとってのクリスマスプレゼントは…」

ぽすり。旦那様の腕の中に飛び込みました。
貴方が一緒にいれば、どこでも幸せです。
だって、こんなにも毎日が美しい。
旦那様が抱き締め返してくれた、瞬間…

「けっ…!!バカップルめ!新婚め!」

罵詈雑言が飛んできました。
振り返ると、リッテの息子がこちらにがんを飛ばしてました。

「くそっ…くそっ…!!クリスマスとか…クリスマスなんかあああ!!!!」

「「……」」

たしか、彼は今日、恋人と過ごすと言ってたはず。それが、ここに居るということは…

「今日は皆でご飯を食べるんですよ!ほら、もみの木も綺麗ですよねー!!?」

「そ、そうだぞ!!ほら、シェリー達が豪華な食事を用意してくれたみたいだ!それに、プレゼントをあるぞ~!!」

「へったくそ!!慰めるんじゃねええええええ!!!!」

絶叫が響き渡りました。まさかこのタイミングで彼の振られ属性が遺憾無く発揮されるとは、思いませんでした…彼女さんも残酷です…

その後、パーティはつつがなく終わりました。彼は、一番いいワインを潰れるまで飲んでいました。

ーーークリスマス編完了ーーー
本編には出てきてませんが、リッテの息子が出てきました。そのうち出ますよ!名前はその時に!クリスマスだから!!どうしても!!書きたくて!!許して下さい!
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