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溺れる愛は泳げない(サダルメリク×レグルス)@┌(┌^o^)┐ 4
しおりを挟むはぁ、熱っぽい吐息を吐く。弱点をつくたびに媚肉がわたしを強く食んできた。熱烈な抱擁に、今にも腰のわだかまりが爆発してしまいそうだ!
気持ちよさそうな弟の嬌声も欲のあおりの一端を担っていた。か細く、高く、濡れた声。意味をなさない音の羅列がどんなすばらしい音楽よりも鼓膜に心地よい。
いい具合に中がこなれてきた。わたしは抜き挿しをやめたペニスをすべてレグルスの中に収めた。精子を作る袋と彼のまろやかな尻が隙間なく密着する。袋まで受け入れてわたしの雄のすべてをたっぷりとしゃぶってほしいところだが、屹立ですら迎え入れるのに精一杯なそこへねじこむのはまだ酷だろう。
唇を重ね合う。再び舌を絡ませながら小刻みに腰を突き上げた。
「んぅ、ん、んんっ」
しこりもきちんとおさえている。体重をかけ、潰すように摩擦する。気持ちがいい。レグルスがわたしのすべてを抱きしめている!
無垢な花芯に種を注ぎたいという射精欲はすぐそこまで迫っていた。どうしようか。淫靡な熱に浮かされつつある思考が二つの選択肢に悩んでいた。
このまま放出して隧道を満たし、次の種づけに向けた潤滑の糧とするか。それとも未だ閉ざされている最後の扉を強引にこじ開けて、孕んでもおかしくはないほどの精を注ぐか。しかし後者は痛みを生じさせる可能性があるし、間に合わなければ前者と同じになってしまう。
こつこつ、こつこつ。逡巡の間に動きを止めるなどというおろかな選択はなく、先端で扉をノックし続けていると。
「ん、ん……っ?」
ふるりとレグルスの瞼が震え、一瞬だけ力が入ったようにしわが寄った。吸いついた舌がビクッと跳ねるのと同時に、研磨に研磨を重ねた美しいダイヤモンドを思わせる白銀色の瞳が姿を現す。
つかの間の強引な眠りから覚めたばかりのおぼろげな光が変異する様を見たい。唇を舐めながら顔を離すと、生理的にあふれたらしい涙粒が一つ、幼い頬を伝う。濡れたダイヤモンドは今まで手中に収めてきたどの宝石よりも美しく、魅力的だった。
「……ぇ? に、ちゃ……?」
淡く色づいた唇からとまどう声が転がった。かすれた響きが耳から熱をもたらす。
「お目覚めかな、わたしのかわいい弟よ」
「な、……なに、これ、っ!?」
「わたしとそなたの神聖なる愛の儀式さ」
わかりやすく腰を動かしてやると語尾が不自然につりあがった。ヒクンと強く引きしぼりながらまどろんでいた双眸が見開かれる。宿った意思はわかりやすい。驚愕。困惑。そしてこれらの最中でありながら明確に己の状況を把握しようとする躍起さ。
とても賢く状況解析に長けた子だ。両腕を背後で縛られ、両脚を大きく割り開かれて固定され、兄と向かい合って密着している。浮いて濡れそぼった後孔と一つに溶け合うその正体に、現状から導き出された答えがわからないはずがない。
「や、やだ、やだっ! やめろよっ、抜いてっ! にいちゃんっ!」
理解して、嬉しいと、気持ちいいと、こうされたかったのだと蕩けた笑みを浮かべてほしかった。それはわたしの願望だ。おびえた顔に拒絶の言葉。頭のどこかで予想していたもっとも望ましくない展開に、だからこそこの手段を選んで正解だったと冷酷なわたしが嘲笑う。
「そう怖がらないでおくれ。かわいいかわいいわたしのレグルス」
「あっ、あっあっあっ! や……、やだぁっ!」
言葉で、心でわたしを遠ざけようとしてもすでに遅い。たっぷりと慣らし、わたしを呑みこんだ体は悦んで燃え上がっている。
腰を小刻みに揺らすたびにちゃぷちゃぷと唾液を絡ませて余すところなくしゃぶりつき、精をねだるようにぎゅっと不規則に締まった。皮肉なことに彼が意識を取り戻し、自我がはっきりとしてわたしを認識した時からの方が媚肉の動きが活性化している。
「わたしはそなたを怖がらせたいのではない。ただなにも考えられなくなるほどに、気持ちよくしてあげたいだけだ」
「ひ……っ!」
「ほら、よぉく感じ取ってごらん? こうしてやると……」
「ぁあッ!? や……、やらあッ!!」
「気持ちいいのが体の隅々まで突き抜けるようだろう?」
レグルスの弱いところをぐりぐりと押しつぶし、原石を研磨するように集中的にこする。ガタン、ガタッと痙攣するレグルスに連動して椅子が揺れ動いた。わたしが座面に座って重石となっていなければ、勢いあまってひっくり返っていたかもしれない。
「に゛、ぃちゃッ! っく、は、あ゛ああッ!」
「ほうら。気持ちいい、気持ちいい」
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