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18話 食べてください※
しおりを挟む「んぅ……ちょ、まっ…グラっ」
「はぁ、待たない」
ぴちゃぴちゃと水面が揺れる音が異様に耳に響く。
身体に付いた汚れを洗い落とし、冷えた身体を温める。
浴槽に溜めた湯からは湯気が立ち、とても温かく、しかし2人で入るには狭い。
私1人ならば随分と余裕のある広さだが、身体の大きいグランと一緒となると、その広い浴槽は途端に狭くなるのだ。
「お前が一緒に入るって言ったんだろ」
「そ、そうだけど……だってそれはグランが」
私達が気持ちを確かめあったあの後、グランの身体が本当に治っているのか確認したいと言った私に、グランは意地悪な笑みを浮かべこう言ったのだ。
『それなら風呂に入るか、その方が身体も洗えるし丁度いいだろ。お前が一緒に入るって言うなら、好きなだけ確認すればいい』
私は顔を真っ赤にするも、グランの余裕な表情がムカついて、その提案に乗ってしまったのだった。
(ランセルとの一件で、グランには裸見られちゃったから大丈夫かもって思ったけど……うぅ、これは早まった……)
私はつい数分前の自分に後悔しながら、グランの肩に手を置き、ピタリと熱くなった肌を合わせた。
2人で入浴なんて、いつぶりだろうか……。
一緒に住むようになってから1年も経たずに私はグランとの入浴が恥ずかしくなって、1人で入浴するようになった。小さい頃でも一緒に入った記憶が少ないのに、両思いになった今、どうしていいのか分からず、ぐるぐると混乱してしまう。
そんな私にもお構い無しに、グランは何度も何度も私の唇を奪う。
息が続かずグランの肩を強く押しても逞しい身体はビクともしなくて、荒く熱い吐息が私の口から漏れていった。
「ちょ…私初めてなん、だからっーーもっとゆっくり……んぅ」
「……ふっ。ほら、傷なんてもう何も無いだろ?」
グランは私の手首をつかみ、自身の胸元へと誘導する。
「あ…ほんとだ……」
触れた手から伝わる心音。
正常に動くそれを感じ、ほっと安心した私にグランは微笑んだ。
「お前が直してくれたんだろ?」
「あ……」
咄嗟に言葉が出なかった。
あの時グランは、どんな私でも好きだと……大丈夫だと言ってくれた。
だが、それでも直ぐには頷けない。
奇妙な力を使った事実を、私自身も完全に受け止めきれていないのだから……。
「ありがとうな」
「ーーえ?」
グランの優しく放つ言葉に目を見開く。
正直、気味悪がられるのではないかと怖かった。
でも、グランから伝えられた言葉は、そんな冷たい言葉ではなく、予想すらしていなかった感謝の言葉だった。
「お前のお陰で俺は今ここにいる。気持ちを伝えあって、ずっと触れたいと思っていたお前に触れられている。俺は今、すごく幸せだ」
グランはそう言うと、私の濡れた髪を手に取り…口付けを落とした。
「グラン……」
大好きな名前を呟くと、その潤った唇に、鼻に、瞼に、頬に、軽く音を立ててキスの雨が降り注いだ。
「……私、ずっとこの瞳が嫌いだった」
真っ赤な血のような瞳…。
これが無かったら、こんな辛い思いなんてしなかったと、毎日のようにこの瞳を恨んだ。
「でも、でもね……この瞳が無かったら…魔女の血を受け継いでいなかったら、今のこの幸せは無かったのかなって」
私の治癒の力がなければ、私はもう二度とこの温かな逞しい腕に抱かれる事も無かったかもしれない……。
「だから…ね、今はこの瞳で良かったなって思うの。だって、これから先も、大好きなグランの傍に居られるんだもん!」
私の頬に雫が伝う。
それは涙なのか、湯の水滴なのかは分からない。
でもきっと、今のこの瞬間をかけがえのない幸せと言うのだろうと、そう思った。
満面の笑みを向けると、グランもどこか泣きそうで、幸せな笑みを浮かべた。
「あぁ、そうだな。ずっと、俺のそばに居てくれ…必ずこれまで以上に幸せにすると誓う」
「ーーうん!!」
私の手を取り、グランの唇が薬指へと優しく落とされたーー。
「レイラ……お前を食いたい」
頬を染めるグランは、真剣に私を見つめる。
いつも私が言っていた事。でも、ずっと叶わなかった事。
その言葉を、グランの口から聞くことができるなんて想像していなかった私は、驚くもすごく嬉しかった。
グランの頬に手を伸ばし、チュッと瞼に口付けをする。
「もう、遅いよグラン……私はずっと、グランに食べてもらえるの待ってたんだから」
眉を下げて微笑むと、グランも同じように微笑む。
「悪かった。これまで我慢した分も含めて、お前の全てを愛したい……」
「ふふっ……うん、いっぱい愛してください……」
。。。。。
「んぅ……」
薄暗い部屋の中、月明かりだけが室内を照らし、ちゅくちゅくと唾液の音が2人だけの静寂な部屋に響く。
グランの鍛え上げられた恍惚な筋肉に私の視線は奪われ、この人に今から抱かれるのかと想像しただけでふるりと身体が震えた。
狼獣人で人間よりも長いグランの舌が、私の口内を蹂躙し、慣れない私はそれに応えるだけで精一杯で、ただただグランの唇に、舌に、意識を向ける。
「はぁ……綺麗だ、レイラ」
風呂から出て簡単に身体を拭くと、そのままベッドへと連れていかれたため、お互いが一糸まとわぬ姿だった。
グランは私の胸をその大きな手で包み込み、やわやわと揉みしだく。
「ぁっ……ん」
吐息にまじり、高い声が漏れる。
恥ずかしくて手で口を押さえるも、すぐさまグランの手によって、その手は外されてしまった。
「や……」
咄嗟に掴まれた手に力を入れると、グランはその掌に口付けを落とした。
「我慢するな、もっと聞かせろ……」
「ふぇ……ぁ!」
乳房から主張する、ピンクに熟れた乳首に舌を這わせ、コリコリと転がされる。
反対の乳首は大きく長い指で捏ねられ、普段大きな剣を持つ騎士だとは想像出来ないほどに器用で優しい。
「……ふぁ」
「ん…立ってきたな」
グランが私を見つめたまま、唾液でぬれた乳輪をくるくると撫で、焦らされる感覚に肌が敏感に反応した。
「やぁ……ぐらん」
もっと触って欲しい……。
ランセルには一瞬にも思わなかった気持ち。
触られたら気持ち悪くて、吐き気すらした。
でも、大好きなグランにはもっともっととはしたなく求めてしまいそうになる。
全てが気持ちいい……もっと強く、私を求めてほしい。
「ーー全部塗り替える」
「……?」
グランが呟いた言葉は、私には聞こえなかった。
何を言ったのかと聞き返そうとした時、グランから与えられる刺激に瞬時に意識を戻された。
「…ぁっ!」
グランの舌は胸からお腹へと移動し、十分に舐めた後内腿を舐め始める。
まるで、マーキングをするように執拗に舐めるその快感にピリピリと身体が痺れる。
「っっ!!ひゃぁ……グラン、そこっ!やぁ……」
私の足の間に顔を近づけるグラン……。
次の瞬間、秘部に柔らかい何かが侵入し身体がビクリと動く。
「はぁ……ちゅっ、ちゅく……甘っ……」
これまで何の経験も無いそこに与えられる刺激に、どうしていいか分からない。
お腹がムズムズして、何かが湧き上がってくる。
「は……すげぇ濡れてんな。やっぱりお前は俺の運命だ……」
「はぁ、はっ……っ!ひやぁ!ぁぁっ……」
ジュルジュルと中の液を吸われ、赤く膨らんだ蕾を舌で弄ばれる。
「え……?あぁ!!ひぁぁっ!!」
瞬間、目がチカチカと光だし、言いようもない快感に襲われた。
ビクビクと身体が痙攣し、爪先はピンと部屋の壁方向を指す。
「ふっ……イッたか。だが、これからだ……」
「ぁ、ぁ……あぅぅ!!」
目のチカチカが治まっていない状況で、今度は秘部に異物感を感じ眉を寄せる。
だが、その異物感も、グランのディープなキスと、乳首の刺激により気持ちという気持ちが勝り始めるのだ。
「はぁ…レイラ。ちゅ、キス気持ちいな……」
「ぁむっ……ぐらっ、気持ち……ぐらんとぉ、キス……ゆめ、みたい……」
蕩ける瞳でグランを見ると、グランは何かに堪えるように、ふぅーふぅーと息を漏らす。
だが、キスをせがめば舌を絡め、上顎も舌の裏も全て舐めてくれる。
ぢゅっと、舌を吸い唇を離すと、首筋や鎖骨を舐め始める。
「あっ、ぁっ……はぁ!!」
「レイラ、お前気付いてないと思うが……もう俺の指3本飲み込んでんぞ、分かってんのか?」
「ふぇ……?ぁっ!んんっ!!」
グランの太い指が膣の中でクイクイと曲げられる。
気持ちい……気持ちい……でも、お腹のムズムズは治らなくて、私はまだこの先を求める。
「も、は……お腹、寂しいよぉ……ぐらぁん……も、我慢、出来ないっ……ぁぅっん!」
「くっ……お前はっ!…こっちは優しくしようと努力してんのによ」
「ーーぁぁ!!」
勢いよくグランの指が抜ける。
その瞬間寂しさを覚え、グランを見つめた。
「そんな悲しそうな顔すんじゃねぇ、クソっ……レイラよく見ろ、今からコレ入れるからな」
「ひっ……え、こ、これ……入れるの……?」
目の前にそびえるそれは、赤黒く血管が浮き出る…凶器にすら思えるほどに大きくギンギンに立ち上がったグランのそれであった。
「む、むり……入らないよぉ……」
半泣きになりながら呟く私に、苦笑するグランが宥めるように自身のフサフサのしっぽで私の足を撫でる。
「初めては痛いと思うが、愛するレイラと俺は繋がりたい……俺を、受け入れてはくれないか?」
「あ……」
ちゅと唇に優しいキスが落ちる。
甘える様に頬ずりされ、耳元で愛していると呟かれたら……もう、無理だなんて言えるわけない。
「が、頑張る……私、も……グランとひとつになり、たい」
震える声で、しかし自分の強い意思でそう伝えると、グランは……破顔した。
今まで見たことの無い笑顔で、それが綺麗で……改めて好きだと、愛していると感じた。
「ありがとうな……ゆっくり入れるから、我慢できなくなったら言え……」
「うんーーーぁっ!!ふぅぐぅぅ……ぅぅ」
ゆっくりと秘部にグランの大きなそれが侵入する。
先程よりもハッキリとした異物感に身体が強ばる。
「レイラ、力を抜け……大丈夫だから」
グランは優しく声をかけると、唇に吸い付く。
両手で乳房と乳首を弄り、それが気持ちよくて身体に力が抜けていくようだった。
「……そうだ、偉いな」
「ぁぅ……いたぁ…ぅぅ」
「はっ……もうすぐーーーほら、入ったぞ」
額に汗を滲ませたグランは私の瞼へとちゅっと音を立ててキスをする。
「んぁ……ぜ、全部?」
「いや、半分……くらいだ。まぁ初めてでこれだけ入れば十分だ」
その言葉に内心驚いた。
もうかなり奥まで入っていると思ったが、グランの大きいソレはまだ半分しか入っていないのだ。
そんな私の気持ちを読み取ってかグランが「ははっ」と笑う。
「っ……動くぞ」
「ぃあっ……はぁはぁ、んっ!あっ、ひゃ……!!」
グランが私の首筋に顔を埋め、腰を動かす。
頑丈なベッドがギシギシと軋み、グランの手は私の細腰が浮かないように掴む。
「ぁっ!あぁ……んっぁ、ぐらっ!ぐらんぁ!!!」
「レイラ、レイラっ!!はぁ、はぁ……ずっと、こうしたかった……っっ!」
抽挿が大きくなる。
ついさっきまで痛かったはずなのに、もう感覚が無い。
気持ちいとさえ感じる。
私も、ずっとこうなりたかった。
願ってた思い。
グランに食べて欲しい……繋がりたい。
その思いが今……こうして実現して、グランの体温を肌で感じられている事が嬉しい。
「はぁ、ぅん!!!っは……グラっ、わたし……幸せ」
「はぁ、俺も……幸せだ……愛している。俺だけの……レイラ」
優しく笑うと、グランは私の唇に齧り付く。
何度も何度も貪って、本当に食べられているみたいだ。
「ぁっあっ!!!ぐら、私……もうっっ、あああっっ!!!!!!」
「ああ、っ俺も……ぃくっーーーーっっ!!」
お腹に温かい感覚が広がる。
チカチカと白い光が広がり、幸福感で満たされた。
「あ…ぐらん……」
「はぁ、レイラ……おやすみ。ありがとう……」
グランの優しい声と優しく頭を撫でる感覚を感じで、私は意識を手放した……。
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