冷酷魔法騎士と見習い学士

枝浬菰

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ドゥーラ王国

ヴァンパイア

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「アルゴ、強くなりたいか?」

「そりゃ、もちろん、みんなを守れるようになりたい」

強い眼差しが決意の証として受け取った。
いますぐにでもルイスになりスパルタ指導をしたいところだが身バレするし、アルゴの護衛もできなくなってしまうため、シルヴィーでスパルタ指導を行うことにした。


「アルゴ、今日から俺のいうこと聞いて陛下に強くなったところを競技会で見せよう」


「うん」


スパルタ訓練は思いのほかアルゴに意識を持たせ魔法を覚えていった。


そんなある日
またもやアルゴ誘拐事件が

王位継承者をなくしたい者といったら陛下の従弟や親戚だけどアルゴが弱いからか?
それとも他に事情があるのか??


誘導魔法でアルゴを追跡していると
ふいにアルゴの血のにおいが強くなり急いだ。


「くるの遅かったね」

目の前にはアルゴの首元に嚙みつこうとしているヴァンパイアが

剣をヴァンパイアめがけて振るいアルゴを奪還した。
「うわぁお、危ない危ない」


「君神クラスの僕に抗うなんていい度胸してるよ」


アルゴに近寄り首元を確認した。
王族の血を吸うと国の乗っ取りが可能になる。
それを知っていた俺は急いでアルゴを救った。


「ヴァンパイア、何が目的でドゥーラ王国に?」


「いい質問だね、そうだね『ドラゴンの卵』」

「『ドラゴンの卵』?」

「そう、君はドラゴン使いだから驚くよね」


「お前、俺の正体を」


「知ってるよ、こうやって話ができるのは赤い瞳を持つ君だけだからね」


「……」


「ドゥーラ王国で卵の密輸をしてるとヴァンパイア世界で噂になり、そして僕が調査にきた。ドラゴンは絶海にしかいない生き物なのになぜ? と思ったよね?」


「そうだ、絶海にしか、俺しか行けてないはず」


「そう、まだ君しかたどり着けていない、じゃなぜこんな噂が?」


どうやったら人工的にドラゴンを作れるのかを

そして俺は一つの答えにいきついた

「まさか キメラ?」

「そう、さすがだね」

「人体実験は禁止されているはず」
そう、そのキメラはドラゴンの知識を持っている人間であればドラゴンの偽卵を作れることになる。

「禁止されているはずだけどこの国では行っている、見過ごせる? トップクラス2位のルイス」


俺は拳を握り
「見過ごせるわけないだろ」

「それが正解、下手したらこの世のバランスを壊してしまう」


「ああ」

「で、ここで君の力を借りたい」


「俺の力?」

「君が持つドラゴンの力と発見魔法を使ってね」


「……いうこと聞かなかったら??」

ヴァンパイアの口元が緩み

「君が守りたい者を今ここで引き裂く」


「……わかった」
俺は口元に指をあて ピーと吹くと

すごい速さで大きな黒いドラゴンが目の前に現れた。
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