捨てられΩはどう生きる？

学生編

琉架の心

そうだ、琉架はこういうやつだ。
こういうやつだから、俺も気になって少しでも助けられたらとか思ったんだ。
忘れてたわ、でもまずは謝らないと


「琉架」
「璃亜武しーだよ、いいの、愛の鉄拳だから」


「そうか、分かった」
俺が真面目な顔をしているのに気がついたのであろう。

なにが守るだ。
守られてるのは俺のほうじゃないか。


琉架は俺よりも強い。

「あ、そうだ、これ荷物持ってきたよ」
「おーサンキュー、学校戻るの辛いって思ってたから助かったわ」
受け取り中を確認していた。


「なぁなぁついに僕お小遣いもらえてさ、じゃじゃーん！！　焼きそばパン購入したんだ」
「まじか、いくらもらったの？」

「500円、もうキラキラしてて使わないって思ったんだけど璃亜武と瑠衣と昼食一緒に食べたかったから買ってきたんだ、そんで、そんで」と琉架はコンビニであった出来事を話してくれた。



その姿を俺は微笑ましく見守った。


「そうだ！　ちょうどお昼だしご飯食べようよ！」
「瑠衣！！　良い考えだな」

外はポカポカの良い天気だったので璃亜武が持ってきてくれた車椅子で移動した。

「なんかお花見みたい」
「散りつつあるけどね」

「でも楽しい」

「うん」

俺がやるべきこと分かった。
琉架の笑顔を守ることだ。

時には愛の鉄拳も必要とされる場面もあると思うけどでも学校で琉架を責めたりしない、この大好きな笑顔を守ろう。



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病院についた琉架
緊急で運ばれ手当を受けた。


そして医院長からは
「琉架くん君βだよね、後ろの行為は無理矢理？」
「はい、βです、ついに掘られました、このこと璃亜武には秘密にしておいてくれませんか？」
「なぜ？」

「これ以上迷惑も心配事も増やしたくないので」
「そうか、まぁ確かにな、でも危険と思ったらなるべく早くここに来なさいね」

「はい、本当にありがとうございます」

医院長には感謝しきれない、こんなボロボロになった体を丁寧に扱ってくれて治療してくれる。
後ろも痛み止めとか塗られてどうにか痛みは引いている。

でも今日帰らなかったらどうなるのかまたボロボロにされるのかな、怖い。

それに璃亜武にあんなことさせちゃった、本当に僕って……。
ダメなやつだ。
どうしたら璃亜武が傷つかずに僕に接してくれるかな。

璃亜武には苦しい思いや悲しい思いとかさせたくない。

はぁー大丈夫、大丈夫。


コンコンとドアがノックされ2人入ってきた。


璃亜武と瑠衣が一緒にいることが僕は嫌だ。
あーもう子供すぎて嫌になる。