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ロック王国物語編
Episode.15
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「ユーリどうされたのですか?」
「少しよいか?」
「えっと、食事の用意を」
「それはヨハンたちに任せた、彼らもマロンのお陰でそこまで訓練したのだろ」
「ええ、まぁ」
といい風呂場まで腕を引っ張られた。
「体を洗え」
風呂場に押し込まれドアをしめられる。
「は……い」
え!? もしかしてオスカルのα臭かったとか??
くんくんと何度も臭うが自分では分からない。
ユーリが怒ってる原因ってもしかして僕……。
湯の蛇口をひねりお湯を張る。
淵にもたれかかりぼーとしてしまう。
前の主の屋敷では体洗うときは高圧ブレスだったからな、思った以上に痛かった。
なんど言われたことか
【ネリは私のお嫁さんにしたいよ、番って赤ん坊を孕ませて一生逃げられないように鎖で繋いでおくんだ】って
……。
「うぇええ--思い出しただけでも気持ちが悪い」
そしてまたこのお腹に注がれた白い塊……。ユーリならなんか許せるけど。
どうしてαはあたかも自分のモノのように僕たちを扱うのだろうか。
撲滅しちまえばいいのに!!
「さてこのくらいでいいか」
体を洗い流し白い塊を穴から出した。
少しトロンとしていて半透明になったそれを指で掻き出した。
ゆっくりと湯につかり体に残った痕を眺めた。
僕を悪の世界から救ってくれたユーリにあまり迷惑をかけたくないんだけどな……。
それにヨハンたちにもこれからのこと共有していきたいし、ここで僕が諦めるわけにはいかない。
っと立ち上がりバスタオルに顔を埋めて
「わーー」と叫び着替えた。
食堂
「ヨハンありがとう、あとは僕がやるよ」
「いや、マロンもここに座りなさい」
!?
ユーリに着席するよう指示が出た、そして真向かいに座っている知らない人
「あ、はい」
「まさかユーリ殿のご友人と食事をすることになるなんて、なんたる幸せでしょうか」
と少し大きな声で言っていた。
「大事に捉えすぎだ」
「いえいえ、お初にお目にかかります、マロン殿、私ユーリ殿の家来であります、シュバルツと申します」
「……家来?」
「ごほん」
「ああ、失敬、まぁ友人です」
「そうなのですね、初めましてマロンです」
ぺこっと挨拶すると
「うふふっ見えちゃいましたよ」
「お前表に出ろ」
横に置いてあった柄を握っていた。
「ふぁ!? あの無頓着のユーリ殿が怒ってる、きゃはっ……失礼いたしました」
「えっと、?」
「まぁ気にするな、2-3日宿泊することになった。
でシュバルツ、マロンは家事などを主に任せている、なにかあればマロンに頼んでくれ」
「承知しました」
「あの……一ついいですか?」
「どうぞ」
「見えたってなにがでしょうか?」
僕はもしかして痕が見えてしまったのかと思い怖々しく質問した。
「あーそれはピンクのなにかですよ」
「……上半身にあるものだ、それで分かってくれ」
「……あ/// はい」
ぼっと熱くなった。
「え、初々しいの可愛い」
「お前、表に出るか?」
「いえいえ、冗談ですよ」
やっぱ痕見えちゃったんだ、なにか言い訳考えないと
と考えているとヨハンが食卓に来て
「マロン様、少しいいですか?」
「うん」とついていった。
ヨハンの元に向かい
「どうかした?」
「今の昼間の分は材料が足りますが夕食分とその後の食材が足りないようです」
「そっか、ありがとう、僕が買い出しに行ってくるよ」
「ですがオスカル侯爵のことユーリ様にちゃんとお伝えした方がいいのではないですか?」
「うん、大丈夫ユーリにはバレてる気がするし、それに僕は僕を守るために従うだけだから」
「本当ですか?」
「もちろん、本当だよ、鉱石の加工もしないといけないし、ご飯を食べてすぐに動こうか」
「はい」
食卓に戻ると静かに食事をしていた2人。
シュバルツさんはよく分からない人だが信用はできそうだ。
「ユーリこのあと街に買い出しに行ってきます」
「そうか、ならシュバルツを護衛につけてもいいぞ」
「え? お客様にそのようなことはできません」
「いえ、護衛させてください、街の雰囲気も見たいので」
「わ、分かりました」
「鉱石の加工作業はヨハンたちと進めておくからゆっくりしてこい」
「はい、ありがとうございます」
食事を終えシュバルツとでかけた。
大柄だが細身で背はユーリよりも少し大きい。
観察していると
「どうされました?」
と聞こえて慌てて正面を向いた。
「い……いえ」
「そうですか、街とてもきれいですね」
「はい、ロック王国は港が栄えた国で別名海の上の王国とも呼ばれています。ここにくることができるのは船のみでいちを陸路もありますがそこは王族しか通れない道になってます」
「そうなんですね」
買い物が終わり甘い物を買ってベンチで休憩していると不意に質問された。
「君はユーリ殿のことどう思われますか?」
「僕はユーリはおかしな人だと思います、たまに何を考えているか分からないこともありますし、かと思ったら僕を大切に接してくれたり、なので不思議な人です」
にこっと微笑みかけると
「分かります、まぁでも無頓着人間には変わりないですが、一番身近においてどうなされるかと思ったらその場に留まりこちらとしては早くお……こちらに帰ってきてほしいのですがね」
苦笑いを向けた。
「シュバルツさんはユーリとはどのくらい長いのですか?」
「んーそうですね、15年は共にしています」
「……長いですね」
「ええ、とても大切なお人なので」
……なんか意味深な言い方だ。
実はできているとか!!??
いや、シュバルツさんもαだし。
「少しよいか?」
「えっと、食事の用意を」
「それはヨハンたちに任せた、彼らもマロンのお陰でそこまで訓練したのだろ」
「ええ、まぁ」
といい風呂場まで腕を引っ張られた。
「体を洗え」
風呂場に押し込まれドアをしめられる。
「は……い」
え!? もしかしてオスカルのα臭かったとか??
くんくんと何度も臭うが自分では分からない。
ユーリが怒ってる原因ってもしかして僕……。
湯の蛇口をひねりお湯を張る。
淵にもたれかかりぼーとしてしまう。
前の主の屋敷では体洗うときは高圧ブレスだったからな、思った以上に痛かった。
なんど言われたことか
【ネリは私のお嫁さんにしたいよ、番って赤ん坊を孕ませて一生逃げられないように鎖で繋いでおくんだ】って
……。
「うぇええ--思い出しただけでも気持ちが悪い」
そしてまたこのお腹に注がれた白い塊……。ユーリならなんか許せるけど。
どうしてαはあたかも自分のモノのように僕たちを扱うのだろうか。
撲滅しちまえばいいのに!!
「さてこのくらいでいいか」
体を洗い流し白い塊を穴から出した。
少しトロンとしていて半透明になったそれを指で掻き出した。
ゆっくりと湯につかり体に残った痕を眺めた。
僕を悪の世界から救ってくれたユーリにあまり迷惑をかけたくないんだけどな……。
それにヨハンたちにもこれからのこと共有していきたいし、ここで僕が諦めるわけにはいかない。
っと立ち上がりバスタオルに顔を埋めて
「わーー」と叫び着替えた。
食堂
「ヨハンありがとう、あとは僕がやるよ」
「いや、マロンもここに座りなさい」
!?
ユーリに着席するよう指示が出た、そして真向かいに座っている知らない人
「あ、はい」
「まさかユーリ殿のご友人と食事をすることになるなんて、なんたる幸せでしょうか」
と少し大きな声で言っていた。
「大事に捉えすぎだ」
「いえいえ、お初にお目にかかります、マロン殿、私ユーリ殿の家来であります、シュバルツと申します」
「……家来?」
「ごほん」
「ああ、失敬、まぁ友人です」
「そうなのですね、初めましてマロンです」
ぺこっと挨拶すると
「うふふっ見えちゃいましたよ」
「お前表に出ろ」
横に置いてあった柄を握っていた。
「ふぁ!? あの無頓着のユーリ殿が怒ってる、きゃはっ……失礼いたしました」
「えっと、?」
「まぁ気にするな、2-3日宿泊することになった。
でシュバルツ、マロンは家事などを主に任せている、なにかあればマロンに頼んでくれ」
「承知しました」
「あの……一ついいですか?」
「どうぞ」
「見えたってなにがでしょうか?」
僕はもしかして痕が見えてしまったのかと思い怖々しく質問した。
「あーそれはピンクのなにかですよ」
「……上半身にあるものだ、それで分かってくれ」
「……あ/// はい」
ぼっと熱くなった。
「え、初々しいの可愛い」
「お前、表に出るか?」
「いえいえ、冗談ですよ」
やっぱ痕見えちゃったんだ、なにか言い訳考えないと
と考えているとヨハンが食卓に来て
「マロン様、少しいいですか?」
「うん」とついていった。
ヨハンの元に向かい
「どうかした?」
「今の昼間の分は材料が足りますが夕食分とその後の食材が足りないようです」
「そっか、ありがとう、僕が買い出しに行ってくるよ」
「ですがオスカル侯爵のことユーリ様にちゃんとお伝えした方がいいのではないですか?」
「うん、大丈夫ユーリにはバレてる気がするし、それに僕は僕を守るために従うだけだから」
「本当ですか?」
「もちろん、本当だよ、鉱石の加工もしないといけないし、ご飯を食べてすぐに動こうか」
「はい」
食卓に戻ると静かに食事をしていた2人。
シュバルツさんはよく分からない人だが信用はできそうだ。
「ユーリこのあと街に買い出しに行ってきます」
「そうか、ならシュバルツを護衛につけてもいいぞ」
「え? お客様にそのようなことはできません」
「いえ、護衛させてください、街の雰囲気も見たいので」
「わ、分かりました」
「鉱石の加工作業はヨハンたちと進めておくからゆっくりしてこい」
「はい、ありがとうございます」
食事を終えシュバルツとでかけた。
大柄だが細身で背はユーリよりも少し大きい。
観察していると
「どうされました?」
と聞こえて慌てて正面を向いた。
「い……いえ」
「そうですか、街とてもきれいですね」
「はい、ロック王国は港が栄えた国で別名海の上の王国とも呼ばれています。ここにくることができるのは船のみでいちを陸路もありますがそこは王族しか通れない道になってます」
「そうなんですね」
買い物が終わり甘い物を買ってベンチで休憩していると不意に質問された。
「君はユーリ殿のことどう思われますか?」
「僕はユーリはおかしな人だと思います、たまに何を考えているか分からないこともありますし、かと思ったら僕を大切に接してくれたり、なので不思議な人です」
にこっと微笑みかけると
「分かります、まぁでも無頓着人間には変わりないですが、一番身近においてどうなされるかと思ったらその場に留まりこちらとしては早くお……こちらに帰ってきてほしいのですがね」
苦笑いを向けた。
「シュバルツさんはユーリとはどのくらい長いのですか?」
「んーそうですね、15年は共にしています」
「……長いですね」
「ええ、とても大切なお人なので」
……なんか意味深な言い方だ。
実はできているとか!!??
いや、シュバルツさんもαだし。
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