上 下
15 / 50
バース王国物語編

Episode.14

しおりを挟む
シャスールは激しく打ち付けた後
僕の首元に顔を埋め、番になるための儀式を行った。


ガリっと歯形がくっきりと残った。
「あああああっ///」

Ωの子宮が開くとそこに入り込み中にドクドクと入ってきた。


「あうっ……///」


呼吸が落ち着くまで挿入したままになったが僕は射精をずっとしていた。


シャスールはラムスール伯爵という男に声をかけ向こうのΩも番になったようだ。


15歳をすぎたΩの男のみモアと呼ばれる。


この事実を知ったαはきっとΩを乱交の道具に使用するのはやめるだろう。
僕たちのような逃げられない奴隷を生み続けることになる。


そして奴隷としての価値よりも番にした価値のほうが高くなる。



ビクっと体を震わせるとシャスールのものは抜けた。

「うっ……///」
つらーと垂れていく白く透明で粘質があるそれは布団の上に落ちた。

その様子を見たシャスールは蕾みにキスをして塞いでいた。

「はぁはぁ……」


僕は数ヶ月後きっと子を孕むだろう。
もしその子がαではなくΩだったら僕は殺されてしまうのか。
それとも生きてまたシャスール様の子を孕むのか。

未来がこんなにも恐怖と感じてしまうのはどこか怖く感じた。


「では、我々は番が成立し、子もそのうち孕むだろうからお暇するよ、君はここで少し休まれていけばいい」
と言い僕は抱き抱えられラムスール伯爵を後にした。


--------------------------
「やってしまった、ルルベル大丈夫か?」
落ち着き現状を把握するもきっとこれがまずいことだと理解する。

やはり父上に相談してからシャスール伯爵の屋敷にきたほうがよかった。

「あぅ……なんか不思議な感じ……」
「不思議?」

「はい、今まで怖くて痛くて仕方なかったけど、でもラムスール様とはなんだか気持ちよかった」
花が咲いた笑顔を向けられ

「うっ……そ、そうなのかそれはよかったよ」
「あっ……また」


そう私はルルベルのそんな想いが嬉しいと思い、思わず勃起してしまったのだ。


「ってちょっ!!?」
ルルベルがこちらに来て私のものを口に含んだ。
そして上目遣いでもごもごしているところを見ると可愛くて仕方がなかった。

「あールルベルいけない子だな」
「……えへへ」

怖いと恐れていた時の表情と今モアとしての役割をしたルルベルの表情は明らかに変わっていた。

「ルルベル、私の妻になってくれないか?」
「?」
首を傾げていた。
早とちりだったのか、少し焦る。


「もう、なってるのかと思ってました」
……。

「そ、そうかならよかった」
その後はその後で、また行為に及んだ。

子種をたくさん注ぎ屋敷に戻るととある医者がきた。


「お初にお目にかかります、ラムスール伯爵」
「初めまして……あのルルベルのことをどこで知り合いになったのですか?」


「ええ、シャスール伯爵の屋敷で使えている医師でございます、この度お伺いした理由としましてルルベル様の妊娠経過を我が施設で見たいと思い、お伺いしました」


「……シャスール殿か、施設というのはどんなところなのか? 私も入れる場所なのかい?」
「ええ、ラムスール様もお入りになることは可能です、Ωの研究をしている施設になります。
男性のΩの妊娠・出産はこのバースではまだ未知領域にあります、そのためちゃんとした施設で子を産んだほうが安全かと思いまして」


「たしかに、それには一理あるな、シャスール殿のモアΩもそちらを使用するのか?」
「いえ、シャスール伯爵は施設ではなく屋敷で万全な対応をいたします」

「なるほど、ルルベルどうかな?」
「ラムスール様と離れるのは怖いです」

「私もそう思う」

「では、一度見学に来られますか?」

「見学できるのですか?」
「ええ」


「ルルベル見学してみるか?」
「うん」
医者は少しにやっと笑顔をになり
「それでは後日お迎えに上がらせていただきます」


といい帰った。


夜、ベッドの上でキスをした。
「ルルベル、怖い思いはさせないからな」
「うん、ありがとう」
今は仕事を早めに終わらせてルルベルと一緒に寝ることを心がけている。

お腹をさするとルルベルはくすぐったいと言っていたがまだ精子が癒着しているのかも分からない。
研究施設ならきっとこのもどかしい状態ではないのだろうな。

ルルベルを安心させて早く私も安心したい。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

生意気な少年は男の遊び道具にされる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜

きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員 Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。 そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。 初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。 甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。 第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。 ※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり) ※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り 初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。

彼氏更生計画(失敗)

つなかん
BL
ヤンデレにただただ振り回されるだけの話。 ヤンデレ×ツンデレ

【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集

あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。 こちらの短編集は 絶対支配な攻めが、 快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす 1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。 不定期更新ですが、 1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーー 書きかけの長編が止まってますが、 短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。 よろしくお願いします!

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

同僚に密室に連れ込まれてイケナイ状況です

暗黒神ゼブラ
BL
今日僕は同僚にごはんに誘われました

One Night Stand

BL
「今日、デートしよ。中嶋瑛斗くん」 「……は?」 中嶋瑛斗(なかじまえいと)は都内の大学に通う4年生。就職も決まり、大学最後の思い出作りにと、貯めたお金で友人山本とハワイへ旅行に来ていた。ハワイでの滞在も残すところあと2日となった日。ひとり高級住宅街に迷い込んだ瑛斗は、長身の美男子、相良葵(さがらあおい)と出会う。我が儘で横暴な相良と強制的に1日デートすることになり、最初は嫌々付き合っていた瑛斗だが、相良を知る内に段々と惹かれていく自分を自覚して――。 スパダリ年上男子と可愛い系大学生の異国で繰り広げられる甘くて切ない一夜の恋の話。 ★ハッピーエンドです。 ★短い続きものです。 ★後半に絡みがあります。苦手な方はご注意ください。 ★別ジャンルで書いた物をオリジナルBLにリメイクした作品です。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

処理中です...