5 / 50
バース王国物語編
Episode.4
しおりを挟む
なにもできなかった僕に与えられた仕打ちは大会での優勝、これが叶わないのであれば僕はすぐに殺されるであろう。
使い道にならないものはいらないと。
勝負に勝つにはジョンが一番いい。
「頼んだよ、ジョン」
でも結果ジョンは10位……。
絶望だった、僕が悪い、全部。
そして目の前でジョンを殺された。
「どうしてですか、全部悪いのは僕です、ジョンは一生懸命走ってた、僕が……僕が……」
「あーアベルは分かっていないようだね」
「え?」
「仕置きは君にももちろんするよ、最後のΩとしての役割としてね」
ガラっと扉が開き、僕の両腕は鎖に繋がれ上に持ち上げられた。
そして何人もの男が僕を壊れるまで犯した。
「ゲホ……うわぁあああああ」
あの時ジョンに出会わなければ僕は男によって犯されていた。
そして15歳になる前に死んでいた。
だからほんの数年の命なのだ。
身が裂ける。
「ケホケホ……」声も枯れてきた。
死ぬのが怖い。
でも生きていてもこんな痛くて気持ち悪い思いしかしないのであれば僕はもうこの世界から消えた方がいいのかもしれない。
ぼやーと見える男達。
また数人が入れ替わり僕の中を犯し続けていた。
冷たい水をかけられては起きの繰り返し、たまに強めの薬を盛られ快楽を味わう。
もう嫌だ。
頭を押さえ込まれながら出し入れをしていた男が
「ああ、気持ちがいい、なんなら番にしちまおうか」
「そんなことしたらノエル様に怒られてしまいますよ」
「バレなきゃいいんだよ」
首元を舐めた。
ドクドクと脈打つ性器が中で大きくなる。
「あーいい匂いだ、モアってのがいつ来てるのか分かんねぇからな」
「番になることはないでしょうね」
「ああ、でも興奮がおさならないっ!!」
死ぬ間際なのにこんなにも首を守らないとと意識が向いてしまう。
「んじゃいただき……」
歯茎があたり番にしようとしたその時!!
扉が勢いよく開き騎士が入ってきた。
「な! なんだ!!??」
驚いた男達はいそいそと服をきていたが
「全員捕らえよ!!」
の一声でお縄についていた。
そして僕は遠のく意識を手放した。
-----------------------------
大会 当日
素晴らしい馬だ。
こんなにも繊細な毛並みをした馬を見たことがない。
まだ子馬だがこの子は立派になる。
私は昔から馬と通じ合えることができ一瞬で心を奪われた。
「そこの役人」
「はい、何用でございましょうか」
「この馬を買いたい」
「承知しました、ではこちらに」
と通された。
「あの馬は誰が育てたのか?」
「自分も噂でしか聞いたことがないのですが例のΩだそうです」
「例のΩというのはなんだ?」
「ご存知ないのですか、、、」
「すまない、あまり街中には降りてこないので」
「そうですか、競技場で奴隷市場から買った汚らしい男のΩですよ」
「もしや、栗色をした子かな?」
「ええ、そうです、ご存知なのですか?」
「いや、少し話をしただけだ、その子には会えないのか?」
「あなた様は見たところαですよね、会わせるなんて私の主が許しませんよ、それに彼はきっともうこの世にいませんよ」
「なぜだ?」
「大会に負けたのですよ、彼が育てていた馬が、それの仕置きです、Ωが15年間も生きられただけでもありがたい人生だったと思ったほうがいいでしょう」
「……」
彼は15歳だったのか、泣きそうで震えそうな手で私を掴んできた。
それもそうだ、Ωなんだ。
この世界で一番生きにくい人種。
それを私は変えていきたい。
彼を妻として私は新しい世界へと踏み出すのだ。
そのためにはまずは彼を救い出さないといけない。
そして騎士を総動員してノエル邸に乗り込んだ。
こんなこと前代未聞だ。
しかしノエルは私の言葉を理解ができぬといった。
それがどういうことなのかこの者は分かっていない。
地下室でおぞましいほどの光景を見て、私は胸が張り裂けそうだった。
こうしてΩは数を減らしているのだろう。
生きたいのに生きられない世界として。
使い道にならないものはいらないと。
勝負に勝つにはジョンが一番いい。
「頼んだよ、ジョン」
でも結果ジョンは10位……。
絶望だった、僕が悪い、全部。
そして目の前でジョンを殺された。
「どうしてですか、全部悪いのは僕です、ジョンは一生懸命走ってた、僕が……僕が……」
「あーアベルは分かっていないようだね」
「え?」
「仕置きは君にももちろんするよ、最後のΩとしての役割としてね」
ガラっと扉が開き、僕の両腕は鎖に繋がれ上に持ち上げられた。
そして何人もの男が僕を壊れるまで犯した。
「ゲホ……うわぁあああああ」
あの時ジョンに出会わなければ僕は男によって犯されていた。
そして15歳になる前に死んでいた。
だからほんの数年の命なのだ。
身が裂ける。
「ケホケホ……」声も枯れてきた。
死ぬのが怖い。
でも生きていてもこんな痛くて気持ち悪い思いしかしないのであれば僕はもうこの世界から消えた方がいいのかもしれない。
ぼやーと見える男達。
また数人が入れ替わり僕の中を犯し続けていた。
冷たい水をかけられては起きの繰り返し、たまに強めの薬を盛られ快楽を味わう。
もう嫌だ。
頭を押さえ込まれながら出し入れをしていた男が
「ああ、気持ちがいい、なんなら番にしちまおうか」
「そんなことしたらノエル様に怒られてしまいますよ」
「バレなきゃいいんだよ」
首元を舐めた。
ドクドクと脈打つ性器が中で大きくなる。
「あーいい匂いだ、モアってのがいつ来てるのか分かんねぇからな」
「番になることはないでしょうね」
「ああ、でも興奮がおさならないっ!!」
死ぬ間際なのにこんなにも首を守らないとと意識が向いてしまう。
「んじゃいただき……」
歯茎があたり番にしようとしたその時!!
扉が勢いよく開き騎士が入ってきた。
「な! なんだ!!??」
驚いた男達はいそいそと服をきていたが
「全員捕らえよ!!」
の一声でお縄についていた。
そして僕は遠のく意識を手放した。
-----------------------------
大会 当日
素晴らしい馬だ。
こんなにも繊細な毛並みをした馬を見たことがない。
まだ子馬だがこの子は立派になる。
私は昔から馬と通じ合えることができ一瞬で心を奪われた。
「そこの役人」
「はい、何用でございましょうか」
「この馬を買いたい」
「承知しました、ではこちらに」
と通された。
「あの馬は誰が育てたのか?」
「自分も噂でしか聞いたことがないのですが例のΩだそうです」
「例のΩというのはなんだ?」
「ご存知ないのですか、、、」
「すまない、あまり街中には降りてこないので」
「そうですか、競技場で奴隷市場から買った汚らしい男のΩですよ」
「もしや、栗色をした子かな?」
「ええ、そうです、ご存知なのですか?」
「いや、少し話をしただけだ、その子には会えないのか?」
「あなた様は見たところαですよね、会わせるなんて私の主が許しませんよ、それに彼はきっともうこの世にいませんよ」
「なぜだ?」
「大会に負けたのですよ、彼が育てていた馬が、それの仕置きです、Ωが15年間も生きられただけでもありがたい人生だったと思ったほうがいいでしょう」
「……」
彼は15歳だったのか、泣きそうで震えそうな手で私を掴んできた。
それもそうだ、Ωなんだ。
この世界で一番生きにくい人種。
それを私は変えていきたい。
彼を妻として私は新しい世界へと踏み出すのだ。
そのためにはまずは彼を救い出さないといけない。
そして騎士を総動員してノエル邸に乗り込んだ。
こんなこと前代未聞だ。
しかしノエルは私の言葉を理解ができぬといった。
それがどういうことなのかこの者は分かっていない。
地下室でおぞましいほどの光景を見て、私は胸が張り裂けそうだった。
こうしてΩは数を減らしているのだろう。
生きたいのに生きられない世界として。
0
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
One Night Stand
楓
BL
「今日、デートしよ。中嶋瑛斗くん」
「……は?」
中嶋瑛斗(なかじまえいと)は都内の大学に通う4年生。就職も決まり、大学最後の思い出作りにと、貯めたお金で友人山本とハワイへ旅行に来ていた。ハワイでの滞在も残すところあと2日となった日。ひとり高級住宅街に迷い込んだ瑛斗は、長身の美男子、相良葵(さがらあおい)と出会う。我が儘で横暴な相良と強制的に1日デートすることになり、最初は嫌々付き合っていた瑛斗だが、相良を知る内に段々と惹かれていく自分を自覚して――。
スパダリ年上男子と可愛い系大学生の異国で繰り広げられる甘くて切ない一夜の恋の話。
★ハッピーエンドです。
★短い続きものです。
★後半に絡みがあります。苦手な方はご注意ください。
★別ジャンルで書いた物をオリジナルBLにリメイクした作品です。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる