どうせβだから……（悩み中）

それでも①

伊藤さんと一日デートしたところで簡単には借金返済が終わるわけでもなく、俺はまたΩBarで足を開く毎日を過ごしていた。


「あんあんああっ」


「最近良い締まりじゃねぇかよ、雛ちゃんに恋人できたら俺泣いちゃうね」
バックで何度も出し入れを繰り返しながら男はそう呟いていた。


「はぁ……はぁ……恋人？　そんなのできるわけないじゃん」
「そうだよね、男のザーメンばっか飲み込んでるこんな汚い体に誰が向くかね」


パンパンと激しく奥を攻められる。


知ってるよ、そんなの汚すぎてもうここで生きていくしかないって思ってるくらいだもん
仮に恋人ができても捨てられるってこと分かってるんだったらもう俺は作らない方が自分のためだと思う。



「うぅうっ……」
「あードクドク出るわ～　本当にΩなのに中出しOKとか、哀れだな」
「はっ……哀れな相手しか抱けないのも変な話だけどね」




今抱いているのはα。
つい最近Ωに見放された可哀想なαだ。

だから俺は言ってはいけないことを言ってしまい壊れるまで抱かれようとしている。


「この、くっそビッチが！！！」

部屋には鳴り止まない肌をぶつける音が響いていた。
苦しいってもんじゃない、殺される。


男は「はぁーはぁーはぁー」と何度も息を整え腹に向かって蹴りを入れた後部屋から出た。


「くっそいてぇーよ」