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23:マナとアクアの親子?
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それにアクアは世界樹の下まで行けば後は、母様、世界樹の精あるマナに頼めば上部にあるツリーハウスの様なアクアの部屋へいつもの様に運んで貰えると考えていたのである。
その下まで来た時点で、いつもは蔦だけなのにそこには、人のいや、アクアが大きくなったら同じ様な姿になるだろう世界樹の精であるマナがそこに姿を顕現させ立って待っていたのであった。
-☆-☆-
その姿を確認したアクアは驚き言葉を漏らした。
「えっ、母様?・・・母様、ねぇ、シーちゃん母様が、またあの姿を見せてっ、うぅぅ、母様ァァァっ、会いたかったの。すごく会いたかったの。うわぁぁぁん・・・・」
アクアは、マナの姿を確認すると、シーちゃんの背中より飛び降りマナの元に走って行き抱きついたのである。
マナも愛しの我が子を抱きつつ、アリアに話し掛けた。
「アクア、良く今まで我慢しましたね。ホントの事を言いますと、私は既に諦めて貴方に私の全生命力を分け与え、貴方を人族に転生させると共にヒビキとこの森を出て行かせようとも考えてました。でも、その考えは止めます。だって、貴方達をまたこの手で抱けるとは思ってもいなかったのですから・・・」
「ぐすっ、えっ、でも、母様?なんで急にその姿を現せたの?力弱ってたはずなのに?」
『クックゥゥゥ?』
マナに抱き付き泣いていたアクアは、マナの胸から顔を上げ涙声で不思議に思いマナに尋ねた。それと同じ様に事情を知っていた水竜のシーちゃんも不思議に思い声をあげたのである。
「ふふふっ、それはですね。今朝のヒビキの力と根、アクアとシーちゃんの思いである程度力を回復してたの。それで私も希望を持ち、貴方達の行動をここから見ていたのよ。ちょっと危なしかったけどね。でも、ヒビキが瘴気を出していた石碑を壊すのではなく、まったく違うモノに変えた事により、私の力が一時的に戻ったの。それで貴方達の前に姿を現したのよ」
「すごいの。母様これでいつでも会えるの。ヒビキにも会ってなの。今すぐ起すの!」
アクアは涙を拭い、抱き付いていたマナから離れ、今だ寝て目覚めない響の元に駆けていった。
「アクア!ヒビキは起さないであげて、そのまま寝かせてやって。それに、ごめんなさいアクア、ヒビキにはこの事を内緒にしていて欲しいの。お願い!」
「解ったの。でも、どうしてなの。母様?」
「うっ、うん、ちょっとね。それではアクア、ヒビキと共に上に連れて行きますね」
実を言うとマナはこんな事を考えていた。
昨日次は1ヵ月後に会いましょうって、ヒビキに言っちゃったてまえ、流石に次の日に会ったら変に思われちゃうじゃない。ああ、なんで、あんな約束しちゃ他のかしら、あんな約束しなければよかったわ。
世界樹のマナは、そのような事思いながら、自分の分身ともいえる世界樹の周りから伸びている蔦で優しく響を持ち上げ、アクアは自分で抱き上げ蔦と共に自分自身である世界樹上部のアクアの為の部屋連れて行き、響部屋の床に寝かせたのである。
もちろん最初の内は、床に寝かせていたがいつの間にかマナが響の頭を膝枕をしてやり、その状態でアクアとつたない話をしていたのだが、アクアが寝てしまったのでマナは寝ている響に対してお願いをしていたのである。
「ヒビキ、今回の事をありがとう御座います。まさか、あなたがこれほどの力を持っていたとはちょっとあなたを見くびっていました。これからもこの森に漂う瘴気を浄化してください。お願いしますね。あっ、そうそう、実はあの祠の中に卵があるはずなのでそれを持ち帰ってください。それじゃあよろしくお願いしますね」
その様な言葉を寝ている響の頭をなでながら語りかけ、その後そっと響の頭を世界樹の葉で出来たクッションの上に下ろし、その場から姿を消したのである。もちろんホントに消滅して消えた訳でなく、ただ、元の世界樹の中に戻っただけである。
「ん、いま誰か居なかったかな?あれ、ここって・・・ああ、アクア達がここまで連れ帰って来てくれて、マナがここまで運んでくれたのか・・・でも、さっきの娘は何となくマナに似てたような・・・まあ、気のせいだろう」
それで響の方は、マナがその場より姿を消す前に、実は偶然にもお腹が減り、目を覚まし姿を消す前のマナの姿を見ていたのである。
まあ、そんな事とは知らずマナはそのまま世界樹の中に消えて行ったのであった。
その下まで来た時点で、いつもは蔦だけなのにそこには、人のいや、アクアが大きくなったら同じ様な姿になるだろう世界樹の精であるマナがそこに姿を顕現させ立って待っていたのであった。
-☆-☆-
その姿を確認したアクアは驚き言葉を漏らした。
「えっ、母様?・・・母様、ねぇ、シーちゃん母様が、またあの姿を見せてっ、うぅぅ、母様ァァァっ、会いたかったの。すごく会いたかったの。うわぁぁぁん・・・・」
アクアは、マナの姿を確認すると、シーちゃんの背中より飛び降りマナの元に走って行き抱きついたのである。
マナも愛しの我が子を抱きつつ、アリアに話し掛けた。
「アクア、良く今まで我慢しましたね。ホントの事を言いますと、私は既に諦めて貴方に私の全生命力を分け与え、貴方を人族に転生させると共にヒビキとこの森を出て行かせようとも考えてました。でも、その考えは止めます。だって、貴方達をまたこの手で抱けるとは思ってもいなかったのですから・・・」
「ぐすっ、えっ、でも、母様?なんで急にその姿を現せたの?力弱ってたはずなのに?」
『クックゥゥゥ?』
マナに抱き付き泣いていたアクアは、マナの胸から顔を上げ涙声で不思議に思いマナに尋ねた。それと同じ様に事情を知っていた水竜のシーちゃんも不思議に思い声をあげたのである。
「ふふふっ、それはですね。今朝のヒビキの力と根、アクアとシーちゃんの思いである程度力を回復してたの。それで私も希望を持ち、貴方達の行動をここから見ていたのよ。ちょっと危なしかったけどね。でも、ヒビキが瘴気を出していた石碑を壊すのではなく、まったく違うモノに変えた事により、私の力が一時的に戻ったの。それで貴方達の前に姿を現したのよ」
「すごいの。母様これでいつでも会えるの。ヒビキにも会ってなの。今すぐ起すの!」
アクアは涙を拭い、抱き付いていたマナから離れ、今だ寝て目覚めない響の元に駆けていった。
「アクア!ヒビキは起さないであげて、そのまま寝かせてやって。それに、ごめんなさいアクア、ヒビキにはこの事を内緒にしていて欲しいの。お願い!」
「解ったの。でも、どうしてなの。母様?」
「うっ、うん、ちょっとね。それではアクア、ヒビキと共に上に連れて行きますね」
実を言うとマナはこんな事を考えていた。
昨日次は1ヵ月後に会いましょうって、ヒビキに言っちゃったてまえ、流石に次の日に会ったら変に思われちゃうじゃない。ああ、なんで、あんな約束しちゃ他のかしら、あんな約束しなければよかったわ。
世界樹のマナは、そのような事思いながら、自分の分身ともいえる世界樹の周りから伸びている蔦で優しく響を持ち上げ、アクアは自分で抱き上げ蔦と共に自分自身である世界樹上部のアクアの為の部屋連れて行き、響部屋の床に寝かせたのである。
もちろん最初の内は、床に寝かせていたがいつの間にかマナが響の頭を膝枕をしてやり、その状態でアクアとつたない話をしていたのだが、アクアが寝てしまったのでマナは寝ている響に対してお願いをしていたのである。
「ヒビキ、今回の事をありがとう御座います。まさか、あなたがこれほどの力を持っていたとはちょっとあなたを見くびっていました。これからもこの森に漂う瘴気を浄化してください。お願いしますね。あっ、そうそう、実はあの祠の中に卵があるはずなのでそれを持ち帰ってください。それじゃあよろしくお願いしますね」
その様な言葉を寝ている響の頭をなでながら語りかけ、その後そっと響の頭を世界樹の葉で出来たクッションの上に下ろし、その場から姿を消したのである。もちろんホントに消滅して消えた訳でなく、ただ、元の世界樹の中に戻っただけである。
「ん、いま誰か居なかったかな?あれ、ここって・・・ああ、アクア達がここまで連れ帰って来てくれて、マナがここまで運んでくれたのか・・・でも、さっきの娘は何となくマナに似てたような・・・まあ、気のせいだろう」
それで響の方は、マナがその場より姿を消す前に、実は偶然にもお腹が減り、目を覚まし姿を消す前のマナの姿を見ていたのである。
まあ、そんな事とは知らずマナはそのまま世界樹の中に消えて行ったのであった。
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