巻き込まれて異世界へ～なぜだか関わった人の運命変えてます～

桜華剛爛

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第13章　新たなる冒険の始まり？・・・そして。

13-71　戦闘終了！最後は呆気なく・・・。

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　その考えは甘かったのだ！俺が全く動かなくなったと思い・・・油断して双頭邪竜に近付くと、2つの頭が動き出し俺を見つめたと同時に口を大きく開き、火炎と吹雪のブレス攻撃を・・・。
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　そのブレスは俺に向けて放ってきたのだ。しかし、そのブレスは俺に当たる事はなかったのだ。
「・・・あれ？攻撃が来ない？どうしたんだ・・・」

　それは何故かと言うと、双頭邪竜が放とうとしたブレスは、口の中で一旦は炎と氷属性魔力を発生させ、魔力が集中していた。しかし、双頭邪竜が勢いをつけて放とうとした瞬間・・・完全に炎と氷の魔力が消失してしまったのだ。

　それからの双頭邪竜の行動は、全てがおかしな状態になりだし・・・何故か双方の頭同士が双方の頭がお互いのくび元に噛み付き出していたのだ。
「なっ！？何が起こってんだ？俺への攻撃を止めたかと思ったら、今度は自分自身を噛み付きだしたぞ・・・」

　俺にブレスで攻撃するのかと思いきや、突然おかしな動きを見せだした。それからは訳も解らず様子を見ていたが、いきなりお互いを噛み付き目が血走っている状態だった。
　それから双頭邪竜は自分自身を攻撃し続けていく中で、双頭邪竜の頭部にあった魔法陣が・・・。
「ん？どっ、どうなってんだ？もしかしてこれって・・・」

　今迄は各頭部の真上に存在していたのだが、いつの間にか双頭邪竜の上空にも大きな魔法陣が展開していたのである。それからどうも様子がおかしいと思っていたら、いつの間にか双頭邪竜の頭部付近にあった2つの魔法陣は臨界状態になって、いつ発動してもおかしくない状態になっていて、既に魔力を吸い終っているような感じだった。
　しかも先程からもう一つ出現した魔法陣の方では、その2つの魔法陣に呼応する様に更に強大でとんでも無い状態になっていた。それに気付かないウチに蓄積された魔力量は、とんでもない事になっており、いつ周囲を巻き込んで爆発するか解らない感じになっていた。
「まっ！まさかこいつ・・・自爆するつもりじゃ・・・」

　今迄の行動がおかしな事になっていたから、双頭邪竜は暴走して混乱した挙句に・・・自爆するのではと考えていたのだ。
　何せ魔力を吸い続け、強力な攻撃を仕掛けてくると思いきや、突然攻撃を止めたり、暴走して我を忘れた状態になっていた。それに俺が最後に腹部へと強烈な一撃を加えてからは・・・完全に様子がおかしくなり、最終的には混乱したのか、自分自身を傷付けはじめたからであった。

　それで、ユウマはあまりにも強大に膨れ上がった魔法陣を見つめ、最終的には混乱が原因で自爆すると考えてしまったのだ。実際この時点でユウマは、肝心な事を全て忘れて、その上魔法陣の性質や効果を確認しないで、物凄い勘違いをしていたのだった。
　いつもだったら勝手にスキルとかが働き、鑑定やら性質を見分ける事が出来ていたのだが、いかに【神の目】や未来視を行使できると言っても、意識して使わないとその効果は発動しないのであった。

　なのでユウマは勘違いをしたままの状態で・・・魔法陣に集まっていた強大かつ強力な魔力を感じとって、その魔力が一気に膨れ上がり・・・そして、ついに・・・・・・弾けた。
「くっ！・・・・」

　その効果は絶大で、周囲はその魔力の弾けた光で明るく照らされ・・・全ての時間が遅くなり、双頭邪竜を一気に包み込んだのだ。

　しかし、その状況をユウマは・・・まさしく勘違いしたままその光景を見つつ呟いた。
「あっ！・・・これは駄目だ。これは俺！死んだ。いや、この星自体が・・・ああ、あっもっと家族と一緒に過ごしたかったけど、このまま家族と会えないまま1人で死ぬのか・・・」

　そして、勘違いをしたままのユウマは、諦めつつ・・・その強大な魔力が弾け双頭邪竜が光に包まれる光景と周囲に広がる光を見ながら・・・一瞬のウチに全ての動きが遅くなり何故かコマ送りの状態になった世界を見ていたのだ（実際には、ホントに時間が遅くなっている事を知らずに・・・）
　それからそのコマ送りになった間隔のまま、何故か走馬灯の様に・・・俺は家族の顔を思い浮かべていたのだ。

　そこから更に強烈な光に包まれながら目を閉じ、悲しい気持ちになりながら家族の事を再度思い出し、1人で死んでいく寂しさを心に刻みながら、その衝撃を待ち構えた。
「ああ、出来る事ならアーストリアに・・・・・・・ん！？」

　しかし、どれほど待っても衝撃どころか痛みを感じる事もないし、死んだという実感も無い。それで勇気を振り絞り閉じていた目を・・・うっすらと開けてみた。

「はひっ？・・・なんで何も起きない？あの光は・・・それに双頭邪竜はどこに？あれ・・・」
　気が付けば・・・何故か双頭邪竜の気配は無く、見た事のある風景が目の前に広がっていたのだ。
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　そこは・・・そう、今迄いた場所であり周囲は先程・・・双頭邪竜に破壊された丘と直ぐ近くに崖がある場所であり、風景的には殆ど代わってない場所であった。
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