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第13章 新たなる冒険の始まり?・・・そして。
13-46 寒いのは装置で?実は・・・。
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それでガリウスがベリアルと共に装置を組立ながら今後の予定を立てていた。それで装置を組立終わり起動したのであった。
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そして、ガリウスとベリアルの手によって数体の殺戮デスマシーンである殺戮人形に、ある装置を組み込むことを最短で完了させ装置を起動させて、機械人形の周囲に冷気が充満しだしたのだ。それは一言で表すなら霧のような白い靄が目的の場所に向かって徐々に広がっている感じであった。
「おっ、おいガリウスよ。この装置は冷気を噴出する装置なのか?やけに周りが寒く感じるが・・・」
殺戮デスマシーンの背中に取り付けられた装置からかどうかは解らないが、その装置を起動したと同時くらいから・・・この場所の周囲が徐々に、とても冷たい空気が流れでてくる事を感じて、グルドンは不思議に思いガリウスに確認する事にしたのだ。
そのグルドンが確認して来た事に関して、ガリウスはそちらは見ずに別の事に集中した状態で質問に答えた。
「ん?ああ、そうじゃ!これは冷風と冷水を噴出する装置なのじゃ。まあ霧みたいなのが出てれば上手く動いとる筈じゃ。まあ、殺戮兵器共の新装備じゃよ・・・ただし試作段階じゃがな。ホントじゃったら瞬時に固めたかったんじゃが・・・それに相当する魔核が手に入らんかった。まあ、魔核が小さいからのう・・・その影響で霧みたいになって周囲も冷えとるんじゃろう・・・」
そうガリウスは答えたが、一向にその様子を確認する事無く、次々と殺戮デスマシーンである殺戮人形に何故か違う装置を取り付け調整を行なっていた。
そのガリウスの言葉にいち早く反応したのがベリアルであり、実は頼まれていた他の装置を手渡し、ガリウスと一緒に取り付け調整の作業を行なっていた。
「そうですね。恐らく制御出来るギリギリの魔核ですからね。それで目視できる状態なんですよ。しかし、これが上手く完成すると・・・全ての属性攻撃と防御が可能となりますね。戦力アップは間違いなしですよ。あと実戦で使う予定の装置は、これと・・・これでしたっけガリウス様?」
ベリアル自身もガリウスと一緒に作業をしているので、現状の様子を良く理解しないまま答え、作業に集中していたのであった。
「うむ!それでよいぞベリアル・・・そうじゃ!グルドンよ、ホンの少しの辛抱じゃ、もう少ししたら反転防御の結界の装置を付けた奴を、起動できるそれまでの辛抱じゃ。それに今の状態が恐らく長く続かんし限界のはずじゃ。だからちょっとの間だ我慢せい。これ以上気温が下る事は無い筈じゃしの・・・」
何気に答えたガリウスだったが、実を言うとガリウスとベリアルは事前に自分達は、既にあらゆる環境や魔法攻撃を防ぐ防御結界の装備品を身に着けていたのである。当然邪神デスハーケンもそれらの装備品を実に着けて伊たのだった。
その様な事とは知らない周囲にいる者達は、徐々に自分達のいる場所の状況がおかしい事に気付き始めていたのである。
最初は殺戮デスマシーンの前方、街の正門のある方向には近付かないようにしていた。何せ少し前に見方を巻き込んだ攻撃を行なっていたので、巻き込まれないように少し距離をおいていたのであった。
しかし、徐々に周囲の状況が異常な程に寒くなってきている事に、周囲の者も気付き出していたのだ。
そして、あまりの寒さに、先程まで気合で我慢していたグルドンが、ついに我慢出来なくなって震えながら言葉を漏らした。
「なっ、ななな!なあこれは・・・少しどころでは・・・」
ガタガタと震えながら・・・必死に未だ平気そうに作業するガリウスに声をかけるが、返答出来ないほど手中して作業しているガリウスだった。
最初からおかしいと感じていたにグルドンが言葉を漏らすが、徐々に異常な程の冷気の為に息は白くなり、目に見えるほどの冷気オーラが漂う不思議な現象が起こり始めていた。それに周囲の気温が通常より急激に下りだしていたのである。
それでもガリウスとベリアルに関しては、何故かその異変に気付いてないらしく作業に夢中になり集中していたのだ。
だがその現象を目にした他の者達も、これはいよいよ異常だと気付き始め、先程から『我慢するんだ!』と震えながら皆に言い聞かせるグルドンでは、拉致があかないと思いアグリエスが代表してガリウスに確認する事にしたのだ。
「ちょっと、ガリウス!これは異常に寒いんだけど・・・これっておかしくない?息も凍ってるんだけど!それに耐性の無い子達も既に凍死してるみたよ・・・」
「ああ、たっ、たた、確かに・・・これは異常すぎる。どっ、どう言う事なのだ。こっ、こう寒くては敵わんぞ!がっ、ガリウスよ!いい加減どうにか・・・」
流石に我慢の限界だったのか、弱々しいしていたグルドンだったが、何故かアグリエスが平気な顔の状態で話掛けているのも不思議だったが、それよりも早くどうにかしてもらいたかったようだ。
それでアグリエスの言葉を聞き、ガリウスは周囲を自身の目で確認したのである。
「これは確かにおかしいのう・・・うむ、失敗かもしれんのう。しかし、ここまで気温が下る事は・・・?」
それで現状が完全におかしい事に気付き、言葉を漏らしつつ首をかしげていたのだ。それで同じくその光景を見たベリアルも不思議に思い言葉を漏らした。
「確かにこれはおかしいですね?とりあえず取り付けは完了しましたから反転防御結界を起動しますね!」
事実4人と周囲の者が感じた異常なまでの冷気は、実はユウマが行使した魔法の影響であり、未知なる現象の前兆であったのだ。
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それからモノの数秒も経たないうちに、そうユウマが放った氷嵐属性の暴風氷雪が発動して、当たり一面が極寒の地獄へと変貌してしまっていたのであった。
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それでガリウスがベリアルと共に装置を組立ながら今後の予定を立てていた。それで装置を組立終わり起動したのであった。
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そして、ガリウスとベリアルの手によって数体の殺戮デスマシーンである殺戮人形に、ある装置を組み込むことを最短で完了させ装置を起動させて、機械人形の周囲に冷気が充満しだしたのだ。それは一言で表すなら霧のような白い靄が目的の場所に向かって徐々に広がっている感じであった。
「おっ、おいガリウスよ。この装置は冷気を噴出する装置なのか?やけに周りが寒く感じるが・・・」
殺戮デスマシーンの背中に取り付けられた装置からかどうかは解らないが、その装置を起動したと同時くらいから・・・この場所の周囲が徐々に、とても冷たい空気が流れでてくる事を感じて、グルドンは不思議に思いガリウスに確認する事にしたのだ。
そのグルドンが確認して来た事に関して、ガリウスはそちらは見ずに別の事に集中した状態で質問に答えた。
「ん?ああ、そうじゃ!これは冷風と冷水を噴出する装置なのじゃ。まあ霧みたいなのが出てれば上手く動いとる筈じゃ。まあ、殺戮兵器共の新装備じゃよ・・・ただし試作段階じゃがな。ホントじゃったら瞬時に固めたかったんじゃが・・・それに相当する魔核が手に入らんかった。まあ、魔核が小さいからのう・・・その影響で霧みたいになって周囲も冷えとるんじゃろう・・・」
そうガリウスは答えたが、一向にその様子を確認する事無く、次々と殺戮デスマシーンである殺戮人形に何故か違う装置を取り付け調整を行なっていた。
そのガリウスの言葉にいち早く反応したのがベリアルであり、実は頼まれていた他の装置を手渡し、ガリウスと一緒に取り付け調整の作業を行なっていた。
「そうですね。恐らく制御出来るギリギリの魔核ですからね。それで目視できる状態なんですよ。しかし、これが上手く完成すると・・・全ての属性攻撃と防御が可能となりますね。戦力アップは間違いなしですよ。あと実戦で使う予定の装置は、これと・・・これでしたっけガリウス様?」
ベリアル自身もガリウスと一緒に作業をしているので、現状の様子を良く理解しないまま答え、作業に集中していたのであった。
「うむ!それでよいぞベリアル・・・そうじゃ!グルドンよ、ホンの少しの辛抱じゃ、もう少ししたら反転防御の結界の装置を付けた奴を、起動できるそれまでの辛抱じゃ。それに今の状態が恐らく長く続かんし限界のはずじゃ。だからちょっとの間だ我慢せい。これ以上気温が下る事は無い筈じゃしの・・・」
何気に答えたガリウスだったが、実を言うとガリウスとベリアルは事前に自分達は、既にあらゆる環境や魔法攻撃を防ぐ防御結界の装備品を身に着けていたのである。当然邪神デスハーケンもそれらの装備品を実に着けて伊たのだった。
その様な事とは知らない周囲にいる者達は、徐々に自分達のいる場所の状況がおかしい事に気付き始めていたのである。
最初は殺戮デスマシーンの前方、街の正門のある方向には近付かないようにしていた。何せ少し前に見方を巻き込んだ攻撃を行なっていたので、巻き込まれないように少し距離をおいていたのであった。
しかし、徐々に周囲の状況が異常な程に寒くなってきている事に、周囲の者も気付き出していたのだ。
そして、あまりの寒さに、先程まで気合で我慢していたグルドンが、ついに我慢出来なくなって震えながら言葉を漏らした。
「なっ、ななな!なあこれは・・・少しどころでは・・・」
ガタガタと震えながら・・・必死に未だ平気そうに作業するガリウスに声をかけるが、返答出来ないほど手中して作業しているガリウスだった。
最初からおかしいと感じていたにグルドンが言葉を漏らすが、徐々に異常な程の冷気の為に息は白くなり、目に見えるほどの冷気オーラが漂う不思議な現象が起こり始めていた。それに周囲の気温が通常より急激に下りだしていたのである。
それでもガリウスとベリアルに関しては、何故かその異変に気付いてないらしく作業に夢中になり集中していたのだ。
だがその現象を目にした他の者達も、これはいよいよ異常だと気付き始め、先程から『我慢するんだ!』と震えながら皆に言い聞かせるグルドンでは、拉致があかないと思いアグリエスが代表してガリウスに確認する事にしたのだ。
「ちょっと、ガリウス!これは異常に寒いんだけど・・・これっておかしくない?息も凍ってるんだけど!それに耐性の無い子達も既に凍死してるみたよ・・・」
「ああ、たっ、たた、確かに・・・これは異常すぎる。どっ、どう言う事なのだ。こっ、こう寒くては敵わんぞ!がっ、ガリウスよ!いい加減どうにか・・・」
流石に我慢の限界だったのか、弱々しいしていたグルドンだったが、何故かアグリエスが平気な顔の状態で話掛けているのも不思議だったが、それよりも早くどうにかしてもらいたかったようだ。
それでアグリエスの言葉を聞き、ガリウスは周囲を自身の目で確認したのである。
「これは確かにおかしいのう・・・うむ、失敗かもしれんのう。しかし、ここまで気温が下る事は・・・?」
それで現状が完全におかしい事に気付き、言葉を漏らしつつ首をかしげていたのだ。それで同じくその光景を見たベリアルも不思議に思い言葉を漏らした。
「確かにこれはおかしいですね?とりあえず取り付けは完了しましたから反転防御結界を起動しますね!」
事実4人と周囲の者が感じた異常なまでの冷気は、実はユウマが行使した魔法の影響であり、未知なる現象の前兆であったのだ。
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それからモノの数秒も経たないうちに、そうユウマが放った氷嵐属性の暴風氷雪が発動して、当たり一面が極寒の地獄へと変貌してしまっていたのであった。
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