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第13章 新たなる冒険の始まり?・・・そして。

13-29 一番頑張っていたのは聖女だった?

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 ここに来て俺としては、驚きの連続であったのだった。



 実際この時点で、人は見かけによらないと言う事が良く解った。疎かもアリエルは聖女で、レパードは名前を偽っていた以外は・・・ホントに護衛で俺が感じたとおり役立たずだった事が判明した。

「ほら、そこの貴方達!ユウマが背負ってるモノに、ぶら下ってる役立たずのお荷物君を、さっさと医務室に運んで頂戴!ホント世話がかかるんだから・・・それとユウマもさっさと騎士達にその背負ってる荷物を預けて・・・あっ、聖女アリエルは別だからね!丁重に屋敷へ運んで休ませてあげて頂戴ね。多分一時は目を覚まさないと思うから・・・」
 何気にリナはレパードに対してひどい言い事をいっている。それで駆け寄って来た騎士達にレパードを連れて行くように命令を出した。
 まあ、確かにレパードは気絶していたし、その前の戦闘でも全くを持って役に立っておらず、お荷物状態だったから当たり前だ。

 それにレパード、いやレイパルドは俺が助け出した時は、リナよりも態度がデカク偉そうにしていたのを思い出した。ついでに悪魔族に対してもすごい殺気を向けていた事もついでに思い出した。

 それで俺は悪気は無く言葉に出してしまった。
「・・・なんだよ一番偉そうにしていた奴が、実はホントに下っ端で・・・全くの役立たずだったのかよ?しかも護衛騎士だったのか・・・」
「えっ、ユウマ!ホントに気付いてなかったの?このレイパルドはプライドだけは一人前だけど、かなりお馬鹿なのよ!まあ、実力はこの街にいる騎士の中では上位の実力なんだけど、流石にあんたと比べると・・・はぁっ」
 リナは現状の状況と・・・今迄の戦闘での事を思い出し溜息を付き愚痴をこぼしていた。

 事実とはホントに恐ろしい事で、リナが愚痴をこぼすのがなんとなく理解できた。何せレパード改めレイパルドが、あの程度の力で、この場にいる騎士達の中では上位の実力と聞いたからだった。しかも今迄俺と一緒にいた時の戦闘でもたいした事が無かったからである。

 まあ、俺はてっきり悪魔族に何かされて著しく弱体化していると・・・実は思っていた。それに悪魔族の張った結界で更に弱っていたと考えていたからだ。
 実際はそうではなく・・・後半は確かに結界のせいではあったが、レイパルドの実力は結界の影響を受ける前と然程変わらない事実をこの後に説明されて唖然としたのだった。

 それとは別で実は聖女であるアリエルが、その4人の中で一番貢献していて、特にリナと皇女であるアリスの2人を、意識を失ってまでも、必死に護衛をしてたらしいのである。
 実は俺が4人を助け出す前に、アリエルは全魔力を使用してある事を行なっており、その上で魔力を枯渇して意識を失っていたらしい。普通なら意識を失う事だけではすまないが、聖女アリエルの持つ特殊能力で2人と護衛騎士であるレイパルドを神気と聖なる気で護っていた様なのだった。
 その事を現在悪魔族が陣取っているであろう正門へ向けて、先程の騎士達が準備した馬車の中で説明してくれている。

「・・・という事なのよ。だからアリエルが一番貢献してるの。それに私とアリスは回復や補助系統の魔法しか使えないから戦闘にはむかないのよ。でも、貴方に出会えたのが一番の幸福かもね。それにアリスが予言した事が現実になってるし・・・」
 確かに2人に関しては戦闘向きでは無い事は気付いていた。それでも俺的には、何かがおかしいような感じがしていたが、その事に関しては今のところ追求するつもりは無い。
 ただ最後にリナが言っていた、アリスが予言した事が、すごく気になるがとうのアリスは俺の肩にのったまま眠っていたのだった。

 その事は後で聞くとして、現状聖女アリエルが今迄意識が戻らなかったのは、どうやら特別な能力を使用していたと言う事が良く解った。
「なるほどな。しかし、アリエルはすごいな意識を失っても3人を護ってたのか・・・」
 なるほど!それでアリス達の周りに異常なまでの聖なる気と神気が漂っていたのか、それなら納得できる・・・何せ確かにこの街に居るであろう天使族達は、聖なる気を放ってはいるが驚く程ではなかった。この街に入ってからは、今迄感じていた異常なまでの神気と聖なる気は感じなくなっていた。



 それでも確かに、神気を放っているのは現状アリスとリナ、それに聖女アリエルだけだったのだ。


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