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第12章 新しい家族と新しい場所

12-1 新たな事が始まる。その前に?

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―☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆―
 あれから色々とある中で、俺の子供達の名前も無事に決まった。まあ名前を決める中で色々と問題があったり、ひと悶着あったが、それでも5人と1匹の名は決まったのである。

 実際、俺とリンカとの間に出来た子である娘の名は2人で相談した結果、難なくみんなに受け入れられユリカという名に決定した。まあ安直に俺とリンカの名の頭文字の一部を使った名で、実のところホントは漢字で表現したかった。
 ・・・が、まあ実際この世界では漢字の表記自体がないので、殆ど意味は無いから当然やめた。

 それでそのリンカとの間に生まれて来た子であるユリカは、黒髪なのは俺自身が黒髪だから大体解るのだが、何故か瞳の色が黄金と不思議な事になっている。だが後でリンカに聞いてみると・・・。
「あっ、それね!どうも私が魔法やスキルなんかで覚醒すると瞳の色が黄金に輝いてるんだって、だからユリカちゃんの瞳は、多分それの影響が強いみたいだよ」

 それでその説明では、どうやらリンカが魔法やスキル等の能力を使う時に瞳の色が黄金に変化しているので、その影響で黄金の瞳になっているらしく、この世界では良くある事らしい。ついでに言うとユリカは、現状で普通の赤ん坊の能力知では無い事も教わったらしい。
 これらは一応大神界の医療の女神であるフィーナ様の母親であるフェルト様に説明して貰いよく教えて貰ったそうだ。

 その事を聞いた時に『確か俺も【魔眼】や【神の眼】等のスキルを使用していると瞳の色が変化しているので、もしかしたらそれも関係しているかも知れない』と思ったのであった。まあ、そんな事はどうでもよくて打ち明ける気もない・・・それにどっちにしても、やはり自分の子は可愛いので別に問題はない。

「うん、この娘は絶対にリンカみたいに美人さんになるぞ!それに誰にも絶対に渡さん!他の子供達共々なっ・・・」
 うん、この時点で俺は完全に親バカになっていると自覚していた。

 それでその時にひと悶着あった問題とは、女神であるフィーナとの間に出来た双子の娘達と、シルフィーとの間に生まれた双子の子達である。特にシルフィーとの間に生まれた男の子の方が少し大問題となっていた。

 まず最初にフィーナとの間に出来た双子の娘達の名は、レアとエクと言う名に決まった。まあこの双子に関しては生まれた時から神核を持つ、特別な状態だったからなんとなく解る。
 ちなみにレアは青みかかった銀髪と青い瞳で、エクは銀髪に黒色の瞳である。実際この子達は双子の割には、髪の色や瞳の色以外は殆ど区別が付け難いので、俺としては助かる。

 まあ、スキルを使用すれば区別はつくが、下手に間違えると後が怖い事とはミナとユアの双子で確認済みだ。
「そうなんだよな!今では間違える事は殆どと言っていいほど無いが、懐かれる前の頃はしょっちゅう間違えていてそのたびに悲しい顔されたり、平手打ちを貰って『大嫌い』ってよく言われたよなぁ。あれはちょっと凹むもんな。それを自分の娘にやられたら、間違いなく立ち直れないと思うよ・・・」

 現状ではその様な事は無いに等しい、決してスキルを使用しなくてもレアとエクは見分けが付く、これははっきり言って幸運だったかも知れない。
「多分現状では、どっちがレアでエクかが解り易いから問題ない。それに自分の娘だからと言ってもやはり可愛い過ぎる・・・」
 まあそれでも間違いないようにしないと、もし下手に間違えると嫌われる可能性があるので、気を付ける事にしておきたい。
 それにこちらも現時点で、母親であるフィーナと同じで可愛さを持つうえに、女神の神々しさを感じる。
「まあその力は封印しているので、気のせいだと思う。それでも可愛いのは間違いない」

 控えめに見てもこの娘達、レアとエクもユリカと同じく可愛い存在なのだ。とてもこの世の存在とも思えない程に神々しい存在なのだ。実際に神核を封印してはいるが、間違いなく女神として力を持って生まれて来ているから当然ではある。
 それに俺と女神であるフィーナとの間の子なので、なんら不思議でも何でも無いし、とりあえずは俺と同じ様に神核を封印しているので、現状については下界で生活する分にはそこまで大きな問題はない。それに神聖霊の森では女神であるフィーナも制限が無く、娘達と生活できる。

 それでっ!こちらでの問題はというと、それはレアとエクの名を付ける時だったのである。まあただ単にフィーナの父親で武神であるヘルロイ義父様が、俺とフィーナの娘達に名を付けると言って、相当ごねていただけだったのだ。

「親父殿!今回はワシが最初の孫の名を付けて構わないよな!というより、絶対にワシが付ける。有無を言わせん!娘達の名は無理だったが、孫の名ぐらいワシが付けたいのじゃ!」
 何でもヘルロイ様の娘達であるフィーナはもちろん双子のフィリエちゃんとフェリエちゃんの名前も、ヘルロイ様が付ける事が出来なかったとか、どうもフィーナの名を付けたのは創造神の爺様で、双子ちゃんの名は女神であるフェルト義母様が付けたらしい。

「えっ、お主が付けるのか?流石にお主には無理と思うぞ。っていうより、お主のセンスは最悪じゃからのう・・・」
 流石にこの時のヘルロイ様の駄々のこね様は、創造神の爺様にとっても少し引き気味状態だったし、ヘルロイ様の方に視線を向け、こいつ何言ってんのって感じを出していた。もちろん無言でその様子を見ていたフェルト様とフィーナと妹である双子ちゃんも、唖然とその言葉を聞いて冷やかな視線を向けていた。

 まあその様な風になっていたのには理由がある。それはヘルロイ様のネーミングセンスが、それはもうホントに最悪な状態なのらしい。
 まあ、試しに俺達の娘の名を考えて貰ったが、その結果は俺が考える名よりも、途方もなく最悪な名を考えてきたので、全て却下させて貰った。って、言うより、やはり武神と言うだけあって脳まで筋肉で出来てるようだった。

 その考えて貰った名前がと言うと・・・。
『ふははっ、喜べ我が息子よ!お前とフィーナの子供達の名は、グレートフェイロスゴブリアンとマスタングフィナーレマルガルだ!どうだ可愛い名だろう。ふはははっ、ホントはフィリエとフェリエに付けたかったのだが、今回はその孫娘たち《ドガッ×3》グベェッ!?』

 武神であるヘルロイ様は、自分の娘達に強烈な一撃を貰い一瞬のうちに意識を刈り取られていた。
 しかし、フィーナはもちろんだがフィリエちゃんとフェリエちゃんも、ものすごいスピードと強烈な一撃を、武神であるはずのヘルロイ様に与えていたのだ。しかも意識を一瞬で刈り取る程の強烈な一撃を、同時に3発喰らっていたので、たまったモノでは無いと思われる。

 流石にその光景を見ていた創造神の爺様も呆れていたが、そうなる事は解っていた様で、最終的にはフェルト様が考えてくれていた名を付ける事になり、今のレアとエクの名になったのだ。
『どおせ、とんでもない名前を考えてると思ってたのよ。フィーナが生まれた時も、自分が付けるってごねていたのよね。それを見かねて創造神であるお父様が付けてくれたけど、流石にフィリエとフェリエの時は私が考えて付けたのよ。でもホントに私が付けてもいいの?自分達で付けてもいいのよ・・・』
 ・・・と、言ってくれたが、別に問題ないのでそのままフェルト様に名付けて貰った。



 ちなみに結果的には名を付ける事の出来なかったうえに、娘達から貰った一撃を受け数時間ほど気絶していた事に対して、ヘルロイ様はかなり凹んでいたのであった。


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