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第10章 女神の修行・・・。
10-8 100階層までの・・・?
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先程まで俺のする事を、大人しく見ていてくれた3人だが、それぞれ言いたい事を言葉に出し、興味深々に慌てて逃げていくゴーレムを視線で追って何が起こるかを期待したのであった。
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それで逃げ出したゴーレムは、すぐに大扉の前に近付き、その大扉に片手を添えて壊そうと腕を振り上げた瞬間、ゴーレムは身体を維持出来なくなり、その場で鉱石へと変貌してしまったのであった。
最終的にそのゴーレムの消滅した場に残っていたのは、大量の良質な鉱石類とかなり大きな魔石が転がっていたのだ。
「「「えっ!?」」」
流石にこの状況は考えていなかった様で、フィーナ様達3人はその状況に驚き声をあげた。
俺としては考えていたとおりの、相手であるゴーレムに働いたので喜び声をあげた。
「よっしゃ、成功だ!これなら扉を破壊する事は出来ないぞ。それに、ここのボスが消滅すると・・・」
ユウマが鉱石へと変わってしまったゴーレムの残骸を回収して、何かがおきる事を待っていると・・・突然木製の大扉が、自動で音もなく内側に開き出し完全にその扉が開くと、その奥にもう1つ大扉が存在していて、今度はその石造りの大扉が外側に開きだした。そして、最後に・・・下に向かう為の階段があった場所には大岩が有り、その大岩が左右に開き、階段への入口が現れたのであった。
その異様な光景を3人が最初は驚き、その後の出口の大扉が自動で開くその光景を、ポカンとした表情で見ているとフィーナ様が最初にユウマへ声を掛けてきた。
「ユウマさん、もうこのままここのダンジョンマスターになったら、その方が物凄く合ってるような気がするんだけど・・・私」
フィーナ様が何気に思った事を言葉を掛けたようだが、ユウマとしては意外にそれも面白いかもと少し真面目に考えていた。
「う~ん、なんかそれもアリかもな。でも、ここではなぁぁ・・・」
うん、確かに面白いかもしれない。でも、ここはちょっと時間の流れが違うし・・・今度、別の場所に作ってみようかな?それで・・・にっしししっ。
ちょっと、極悪そうな笑いを浮かべその様に考えていると、リンカがフィーナ様に声を掛けた。
「ああ、駄目だ。ユウ君のあの笑顔は・・・フィーナちゃん!だめだめ、駄目だよ。ユウ君が、そんなの作ったら誰も攻略できなくなっちゃうよ。この人、意外に滅茶苦茶で、変に厳しいところあるから、物凄くレベルの高い、とんでもないダンジョンが出来ると思うよ。それに面白半分に、普通じゃ攻略出来ない階層とか色々と試しそうだもの。それこそこのダンジョンなんか足元にも及ばない程にね」
「でも、リンカさん。ユウマ様が作ったダンジョンに少し挑戦してみたくないですか?したいですよね」
何気にひどい事を言うリンカだが、シルフィーの言葉を聞き考え込んで、そのあとシルフィーとフィーナ様の3人で、俺に内緒の話をしだした。
「う~ん、まあ、確かに・・・・でもさ・・・・」
「それでも・・・・だと、思いますよ。だって・・・ねえ」
「それは、私も・・・・だと思うよ。それに・・・・」
3人共時たまこちらに視線を向けて、コソコソ話をしているが既に俺としては3人の話しなど聞いていない。それに、ユウマは既に修行用の迷宮を、造ることを前提に考えをまとめていたのであった。
それでこの階層から下に、91階層に降りて周囲を見渡すと完全に以前ユウマが来た事のある風景だった。
「なるほど、やっぱりあの時はこの階層で間違いなかったのか?でも、なんで何だ・・・まあ、とりあえず90階層で休憩しようかな」
とりあえず下の階層は、よく解ったのでみんなに話し、今日の探索は終了して休憩するよとにした。もちろん安全の為に、いつもの様に野営用のログハウスを90階層のボス部屋に設置して、この場で長時間の休憩をとったのである。
この時点で日数的にこの迷宮潜って、15日目にはなっているはずである。まあ、実際にどれだけの日にちが経っているかは不明でる。
それにこの90階層から下の階層、100階層までは恐らく既にユウマ自身は攻略している階層であるし、階段までのルートは、間違いなく以前と同じであった。しかも、実は例の部屋より持ってきたタブレット端末のマップにも、この下の階層、91階層を拡大すると階下に行く階段の最短ルートが表示されていたのであった。
「う~ん・・・ユウ君どうかしたの?ふわぁぁっ」
「ああ、ごめんごめん、起したか?」
「ううん、でも、どうしたの?」
「ん、ああ、これを見てた・・・」
俺の右横で寝ていたリンカが、目を覚まし小声で話し掛けてきた。まあ、なにせ俺の左側にはシルフィーが静に寝息を立てて、フィーナ様に関しては俺の腰付近に抱き付いて寝ていたのである。
それで俺が見ていたタブレット端末のマップ画面をリンカに見せたである。それで端末自体をリンカに渡した。
「ふぇぇっ、これすごいね。ちゃんと階層内部の詳細まで見えるんだ。ふむふむ・・・・」
リンカはタブレット端末を持ったまま、俺達が寝ていたベッドから下りて寝室から出て行ってしまった。
「ありゃりゃ、リンカにタブレットを持っていかれた・・・ふわぁぁぁっ、もうひと眠りするかな・・・ん?」
リンカが寝室を出て行く後ろ姿を見た後に、部屋の天井を見ながら欠伸をしていると・・・何となく俺の下半身付近で、もぞもぞと動くのでそちらに視線を向けた。
そこには寝ぼけ眼で目をこすり、フィーナ様が目を覚ましていた。
「ふぁぁっ、あっ、ユウマさん。・・・おはようござい、あふっん、うん・・・ほぇぇ、う~ん《ポフン!》ムニャムニャ・・・ユウマさん、もう私は満足です・・・スゥスゥ」
一旦目を覚ましたが、また《ポフン!》と俺の胸に倒れ込んで、寝言を言った後に・・・また寝息を立て始めた。
「何のこっちゃ・・・まあ、俺もまた寝よう・・・・」
それでこの後は、またユウマは眠りに落ちたのであった。
それで結局90階層での長時間の休憩は、事実上2日ぐらいはその場に滞在していたと思われる。それは何故かというとそこまで疲れていた訳ではないが、ただ、なんとなくこの場所でのんびり過ごしたからだ・・・。
それからある程度して、階下の階層を宝箱やら魔獣を事細かく対処して、出来るだけ時間をかけず進んで行き・・・あっという間に100階層までたどりついた。
「ありゃりゃ、ズンズンと進んで行くユウ君について行ったら、モノの短時間で100階層まできちゃったよ。ねえ、そろそろ休憩にしようよ。お腹空いたし眠いよ」
「そうですよね。恐らく前回休憩した時から考えたら、既に20ヒュリテ以上は経ってますものね」
「そうだね。流石に私もくたびれたよ。ねえ、ユウマさんここらで2、3日の長時間休憩しましょうよ♪」
まあ、確かにみんなが言うように90階層を出て既に5日は建っている。基本90階層からの後は1日2階層進んだら8時間は休憩しているが、ゆっくりと睡眠や食事をとった訳では無い。
実際普通に迷宮攻略するような感じで、ある程度行動して8時間以内で交代で見張りをして休憩を取っていた。
それで、98階層からはぶっ続けで100階層までやって来たので、殆ど休憩も無しでここまで来たのあった。
でも、流石に100階層のボス部屋の大扉と階段の前で、長時間休憩するのもなんなのでユウマは、ある事をする為に声をかけた。
「えっと、そうですね。なら、ここのボスに関しては、俺が倒しますね」
「「「う~ん・・・」」」
「えっと、まっいっか・・・うん、ユウマさんお願い」
「ユウ君、お願いね」
「ユウマ様、お願いします」
3人は一瞬考えたが、まあ、たまには問題ないかと、ユウマが戦うのを了承した。
「ほいほいっ、なら、中に入ってチャッチャと倒してきますね」
実際既に3人は、結構疲れてお腹が空いていたので、この時点ではユウマが何をしようがどうでも良くなっていたのであった。
そして、ユウマは100階層のボス部屋に、単独で大扉を少しだけ開け、中に入って行ったのであった。
大扉の先は・・・以前とは全く違う造りの部屋の中であった。まあ、同じなのは入り口付近にある岩ぐらいであった。
それに中央にいる魔獣?も全く別モノで違っていたのであった。まあ、実際の魔獣なのかは、解らない怪しい奴が中央に立っていた。
なにせそいつは、完全なロボット?と言ってもいいような、金属の塊の巨大人形であったのだ。
「あれっ、こいつは・・・ロボットか?ははぁぁん、なるほど、こいつは90階層のゴーレムなら格好の餌食だろうな。しかも、なんで動いてるのか解らないけど、あの身体部分にはまったく魔力を感じないし、何となく光ってるな」
この時点でユウマは理解した。以前ここでファル達が戦っていたゴーレムは、目の前にいる奴を吸収してパワーアップした奴だと・・・それにあの時、最後らへんで光っていたのは、こいつと周囲にある金塊や機械類を吸収していたと言う事が解ったのである。
しかも、よく見ていると目の前のロボットは、周囲の金塊と機械類から電力を受け取り、それで稼働している事までが解ったのであった。
俺が中に入って姿を見せると、中央にいた金属の巨人は『ギギギッ!』と鉄がこすれる嫌な音をだしぎこちなく、歩き出したのである。
そこから『ガション!ガション!』と金属音と地響きを立てながら近付いてくるが、スピードどころか俊敏性が全くなく・・・脅威も感じなかった。しかも一歩進むごとに、電力を供給する量が多くなるのか、そいつの身体が黒く光出したのである。
「・・・って事は、こいつの弱点は、よっ・・・はっ・・・これで・・・後は動けなくなるのを待って・・・」
ユウマは素早く動き、瞬く間に周囲にある、電力を供給している金塊のアンテナみたいなのを、全て回収してアイテムボックスに収納したのであった。
そうとは知らず金属で出来た巨人・・・ロボットが突然激しく派手に動き回りだしついでに遠距離攻撃をしだした。
まあ、とりあえずユウマは、その攻撃を余裕でかわし翻弄していた。すると次第にロボットの動きが、最初と同じ様に悪くなっていき・・・最終的に動かなくなった。
すると、金属性のロボットの中から変な縄の様な生き物が数匹出てきた。
「なんだあれ?・・・・えっ、縄?・・・何だあれは?」
その這い出てきた縄のようなモノをスキルの【鑑定眼】で確認すると、縄人間と言う魔獣で、機械や無機質な魔獣やモノに寄生して、その知能と身体をのっとり自身のものとして動かす、とても危ない魔獣であった。ただし寄生してない時の、そいつはこの世で一番弱い魔獣であった。
しかも、大半の魔法攻撃と打撃攻撃に弱く、唯一強い耐性を持っているのは雷系統の魔法であり、その雷や電気を養分とする変わった魔獣である。ただし、弱い反面としてとして頭もいい魔獣で、切りつけ切断したとしても、倒せずそこからどんどん分裂して数を増やすので、そこだけが厄介のようである。
で、その事が解ったのですぐに燃やす事にした。その縄人間燃えながら『ジュワワッ』と声か音か解らないが、その音と共に消滅してしまった。それと同時に目の前にあった金属性のロボットも、色々な高品質の鉱石に変化して、その場に崩れ落ち、その場に少し大きめの魔石が落ちていた。
どうやらアイヤンゴーレムか、何かが縄人間に寄生されて、全てを奪われていたのだろうと思う事にした。
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それで結局100階層のボスに関しては、最終的に呆気なく倒してしまったのであった。
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先程まで俺のする事を、大人しく見ていてくれた3人だが、それぞれ言いたい事を言葉に出し、興味深々に慌てて逃げていくゴーレムを視線で追って何が起こるかを期待したのであった。
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それで逃げ出したゴーレムは、すぐに大扉の前に近付き、その大扉に片手を添えて壊そうと腕を振り上げた瞬間、ゴーレムは身体を維持出来なくなり、その場で鉱石へと変貌してしまったのであった。
最終的にそのゴーレムの消滅した場に残っていたのは、大量の良質な鉱石類とかなり大きな魔石が転がっていたのだ。
「「「えっ!?」」」
流石にこの状況は考えていなかった様で、フィーナ様達3人はその状況に驚き声をあげた。
俺としては考えていたとおりの、相手であるゴーレムに働いたので喜び声をあげた。
「よっしゃ、成功だ!これなら扉を破壊する事は出来ないぞ。それに、ここのボスが消滅すると・・・」
ユウマが鉱石へと変わってしまったゴーレムの残骸を回収して、何かがおきる事を待っていると・・・突然木製の大扉が、自動で音もなく内側に開き出し完全にその扉が開くと、その奥にもう1つ大扉が存在していて、今度はその石造りの大扉が外側に開きだした。そして、最後に・・・下に向かう為の階段があった場所には大岩が有り、その大岩が左右に開き、階段への入口が現れたのであった。
その異様な光景を3人が最初は驚き、その後の出口の大扉が自動で開くその光景を、ポカンとした表情で見ているとフィーナ様が最初にユウマへ声を掛けてきた。
「ユウマさん、もうこのままここのダンジョンマスターになったら、その方が物凄く合ってるような気がするんだけど・・・私」
フィーナ様が何気に思った事を言葉を掛けたようだが、ユウマとしては意外にそれも面白いかもと少し真面目に考えていた。
「う~ん、なんかそれもアリかもな。でも、ここではなぁぁ・・・」
うん、確かに面白いかもしれない。でも、ここはちょっと時間の流れが違うし・・・今度、別の場所に作ってみようかな?それで・・・にっしししっ。
ちょっと、極悪そうな笑いを浮かべその様に考えていると、リンカがフィーナ様に声を掛けた。
「ああ、駄目だ。ユウ君のあの笑顔は・・・フィーナちゃん!だめだめ、駄目だよ。ユウ君が、そんなの作ったら誰も攻略できなくなっちゃうよ。この人、意外に滅茶苦茶で、変に厳しいところあるから、物凄くレベルの高い、とんでもないダンジョンが出来ると思うよ。それに面白半分に、普通じゃ攻略出来ない階層とか色々と試しそうだもの。それこそこのダンジョンなんか足元にも及ばない程にね」
「でも、リンカさん。ユウマ様が作ったダンジョンに少し挑戦してみたくないですか?したいですよね」
何気にひどい事を言うリンカだが、シルフィーの言葉を聞き考え込んで、そのあとシルフィーとフィーナ様の3人で、俺に内緒の話をしだした。
「う~ん、まあ、確かに・・・・でもさ・・・・」
「それでも・・・・だと、思いますよ。だって・・・ねえ」
「それは、私も・・・・だと思うよ。それに・・・・」
3人共時たまこちらに視線を向けて、コソコソ話をしているが既に俺としては3人の話しなど聞いていない。それに、ユウマは既に修行用の迷宮を、造ることを前提に考えをまとめていたのであった。
それでこの階層から下に、91階層に降りて周囲を見渡すと完全に以前ユウマが来た事のある風景だった。
「なるほど、やっぱりあの時はこの階層で間違いなかったのか?でも、なんで何だ・・・まあ、とりあえず90階層で休憩しようかな」
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この時点で日数的にこの迷宮潜って、15日目にはなっているはずである。まあ、実際にどれだけの日にちが経っているかは不明でる。
それにこの90階層から下の階層、100階層までは恐らく既にユウマ自身は攻略している階層であるし、階段までのルートは、間違いなく以前と同じであった。しかも、実は例の部屋より持ってきたタブレット端末のマップにも、この下の階層、91階層を拡大すると階下に行く階段の最短ルートが表示されていたのであった。
「う~ん・・・ユウ君どうかしたの?ふわぁぁっ」
「ああ、ごめんごめん、起したか?」
「ううん、でも、どうしたの?」
「ん、ああ、これを見てた・・・」
俺の右横で寝ていたリンカが、目を覚まし小声で話し掛けてきた。まあ、なにせ俺の左側にはシルフィーが静に寝息を立てて、フィーナ様に関しては俺の腰付近に抱き付いて寝ていたのである。
それで俺が見ていたタブレット端末のマップ画面をリンカに見せたである。それで端末自体をリンカに渡した。
「ふぇぇっ、これすごいね。ちゃんと階層内部の詳細まで見えるんだ。ふむふむ・・・・」
リンカはタブレット端末を持ったまま、俺達が寝ていたベッドから下りて寝室から出て行ってしまった。
「ありゃりゃ、リンカにタブレットを持っていかれた・・・ふわぁぁぁっ、もうひと眠りするかな・・・ん?」
リンカが寝室を出て行く後ろ姿を見た後に、部屋の天井を見ながら欠伸をしていると・・・何となく俺の下半身付近で、もぞもぞと動くのでそちらに視線を向けた。
そこには寝ぼけ眼で目をこすり、フィーナ様が目を覚ましていた。
「ふぁぁっ、あっ、ユウマさん。・・・おはようござい、あふっん、うん・・・ほぇぇ、う~ん《ポフン!》ムニャムニャ・・・ユウマさん、もう私は満足です・・・スゥスゥ」
一旦目を覚ましたが、また《ポフン!》と俺の胸に倒れ込んで、寝言を言った後に・・・また寝息を立て始めた。
「何のこっちゃ・・・まあ、俺もまた寝よう・・・・」
それでこの後は、またユウマは眠りに落ちたのであった。
それで結局90階層での長時間の休憩は、事実上2日ぐらいはその場に滞在していたと思われる。それは何故かというとそこまで疲れていた訳ではないが、ただ、なんとなくこの場所でのんびり過ごしたからだ・・・。
それからある程度して、階下の階層を宝箱やら魔獣を事細かく対処して、出来るだけ時間をかけず進んで行き・・・あっという間に100階層までたどりついた。
「ありゃりゃ、ズンズンと進んで行くユウ君について行ったら、モノの短時間で100階層まできちゃったよ。ねえ、そろそろ休憩にしようよ。お腹空いたし眠いよ」
「そうですよね。恐らく前回休憩した時から考えたら、既に20ヒュリテ以上は経ってますものね」
「そうだね。流石に私もくたびれたよ。ねえ、ユウマさんここらで2、3日の長時間休憩しましょうよ♪」
まあ、確かにみんなが言うように90階層を出て既に5日は建っている。基本90階層からの後は1日2階層進んだら8時間は休憩しているが、ゆっくりと睡眠や食事をとった訳では無い。
実際普通に迷宮攻略するような感じで、ある程度行動して8時間以内で交代で見張りをして休憩を取っていた。
それで、98階層からはぶっ続けで100階層までやって来たので、殆ど休憩も無しでここまで来たのあった。
でも、流石に100階層のボス部屋の大扉と階段の前で、長時間休憩するのもなんなのでユウマは、ある事をする為に声をかけた。
「えっと、そうですね。なら、ここのボスに関しては、俺が倒しますね」
「「「う~ん・・・」」」
「えっと、まっいっか・・・うん、ユウマさんお願い」
「ユウ君、お願いね」
「ユウマ様、お願いします」
3人は一瞬考えたが、まあ、たまには問題ないかと、ユウマが戦うのを了承した。
「ほいほいっ、なら、中に入ってチャッチャと倒してきますね」
実際既に3人は、結構疲れてお腹が空いていたので、この時点ではユウマが何をしようがどうでも良くなっていたのであった。
そして、ユウマは100階層のボス部屋に、単独で大扉を少しだけ開け、中に入って行ったのであった。
大扉の先は・・・以前とは全く違う造りの部屋の中であった。まあ、同じなのは入り口付近にある岩ぐらいであった。
それに中央にいる魔獣?も全く別モノで違っていたのであった。まあ、実際の魔獣なのかは、解らない怪しい奴が中央に立っていた。
なにせそいつは、完全なロボット?と言ってもいいような、金属の塊の巨大人形であったのだ。
「あれっ、こいつは・・・ロボットか?ははぁぁん、なるほど、こいつは90階層のゴーレムなら格好の餌食だろうな。しかも、なんで動いてるのか解らないけど、あの身体部分にはまったく魔力を感じないし、何となく光ってるな」
この時点でユウマは理解した。以前ここでファル達が戦っていたゴーレムは、目の前にいる奴を吸収してパワーアップした奴だと・・・それにあの時、最後らへんで光っていたのは、こいつと周囲にある金塊や機械類を吸収していたと言う事が解ったのである。
しかも、よく見ていると目の前のロボットは、周囲の金塊と機械類から電力を受け取り、それで稼働している事までが解ったのであった。
俺が中に入って姿を見せると、中央にいた金属の巨人は『ギギギッ!』と鉄がこすれる嫌な音をだしぎこちなく、歩き出したのである。
そこから『ガション!ガション!』と金属音と地響きを立てながら近付いてくるが、スピードどころか俊敏性が全くなく・・・脅威も感じなかった。しかも一歩進むごとに、電力を供給する量が多くなるのか、そいつの身体が黒く光出したのである。
「・・・って事は、こいつの弱点は、よっ・・・はっ・・・これで・・・後は動けなくなるのを待って・・・」
ユウマは素早く動き、瞬く間に周囲にある、電力を供給している金塊のアンテナみたいなのを、全て回収してアイテムボックスに収納したのであった。
そうとは知らず金属で出来た巨人・・・ロボットが突然激しく派手に動き回りだしついでに遠距離攻撃をしだした。
まあ、とりあえずユウマは、その攻撃を余裕でかわし翻弄していた。すると次第にロボットの動きが、最初と同じ様に悪くなっていき・・・最終的に動かなくなった。
すると、金属性のロボットの中から変な縄の様な生き物が数匹出てきた。
「なんだあれ?・・・・えっ、縄?・・・何だあれは?」
その這い出てきた縄のようなモノをスキルの【鑑定眼】で確認すると、縄人間と言う魔獣で、機械や無機質な魔獣やモノに寄生して、その知能と身体をのっとり自身のものとして動かす、とても危ない魔獣であった。ただし寄生してない時の、そいつはこの世で一番弱い魔獣であった。
しかも、大半の魔法攻撃と打撃攻撃に弱く、唯一強い耐性を持っているのは雷系統の魔法であり、その雷や電気を養分とする変わった魔獣である。ただし、弱い反面としてとして頭もいい魔獣で、切りつけ切断したとしても、倒せずそこからどんどん分裂して数を増やすので、そこだけが厄介のようである。
で、その事が解ったのですぐに燃やす事にした。その縄人間燃えながら『ジュワワッ』と声か音か解らないが、その音と共に消滅してしまった。それと同時に目の前にあった金属性のロボットも、色々な高品質の鉱石に変化して、その場に崩れ落ち、その場に少し大きめの魔石が落ちていた。
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