上 下
344 / 557
第9章 戦いの中で真実を?

9-104 未来予見の装置について?

しおりを挟む



 この場所で話してもよかったが、ここでは周りがうるさいので応接室で話す事にしのだった。



 それで結論から話すと、創造神様が言っていた未来予見を行なってる装置に関してと、今回の原因を作った魔人族に関しての事を簡単に話をした。

「う~ん、なるほどね。未来予見をする事で、そんな落とし穴があるんだ?でも、何でお兄ちゃんがそんな事をしってるの?」
「ああ、それはある方が俺にそれとなく教えてくれて、それを使うのを控えるように教えてくれたんだよ」
 ティナが俺の話を聞いて、何となく納得してくれた。しかし、他の女神様が深く考え込んでいる。

 もちろんその話しをする事に関して、創造神様の事はまだ話していない、ここで納得してもらえない場合は、創造神様にあった事を話すつもりだが・・・まあ、その心配は今のところ無いようだ。

「そうよね実は私も、少し前からあんまり信用はしてなかったけど、今回の事とユウマさんの話しで、何となく早めの未来予見は危険てのが解ったわ」
「えっ、なにを言ってるのフィーナ!それじゃ、先立って行動が出来ないじゃないの?」
「そうなんえ、フィーナちゃん!シルクちゃんが言うように今回だって、それがあったから事前に防げたんちゃうんの?」
 確かにマリエル様の言うように早めに悪い事が解れば対処がしやすいだろうけど、もしそれが相手も同じだった場合は、どうなる事のなるかを考えていないみたいだ。

 まあ、その相手にもってのは、俺の予想とあくまで可能性の話しなのであるが・・・・。

 そんな俺の考えては別でフィーナ様が話しの続きをしていた。
「でも、考えても見なさいよ、今回の件だって先立って動いたからひどい事になったじゃない。それに昔はここまでひどくなかったじゃない。まあ、私のところはユウマさんが来てから装置には、あんまり頼ってないけどね。ねぇ、ミアちゃん」
「はい、というより、ユウマさん達や冒険者の皆様の行動が早すぎて、最悪の未来予見事態がシステム上に上がって来てないんですけどね。それに最近フィーナ様自身が、ちゃんと対策を選んで解決してますから・・・」

 よく考えたら時たまフィーナ様は、屋敷の神殿でシルフィー達とフィリアさんと色々と話しをしてたな?もしかしてその時そんな話しをしてるのかな?

 事実そうなのであったユウマが神殿を建てた後、フィーナ様がそこに住み着くようになって、何故か余裕が出来て細かい事まで確認出来るようになっていた。それに自分の好きなことも出来るようになり、心にも余裕ができていい方向に全てが回っている状態なのであった。

「そっ、それでも・・・う~ん、ところでウチはどうなの・・・ルア?」
「えっ、えっ、ウッ、ウチの方ですか?その、えっと・・・あの、そのすみません。シルク様、その最新の未来予見の装置なんですが、実はウチのは、まだ起動もしてないのですよ」
「はっ、どういう事?・・・えっ、えっ、ええ、だっ、だって今迄だって色々と危険性のある案件を、ちゃんとルアが持ってくるじゃない。それなのに?」
「えっと、実はあれの殆どが旧式の装置でだした予見でして、その中でも信頼性の高い案件だけ選んでる分です。それと実は私、近い未来であるのなら未来視が出来ますので、まあ、あくまでシルク様の事だけですけど・・・」
「「「えっ!?」」」
 ルアちゃんの言葉に、少し引き気味でみんなの視線がルアちゃんに向かったが、そんな事はお構い無しで、ルアちゃんは何故か頬を染めた。

「ちょっと待って、ルア!なんで私の事だけなの?」
 ほほっ、もしかしてルアちゃんは、シルク様の事を・・・それはいいとしてルアちゃんが、未来予見に関してはしっかり管理してたのか・・・。まあ、それはいいとして、どうやら最新の装置は、まだ使ってないみたいだ。でも、すでにメインの装置がぶっ壊れてるからもう使えないと思うが・・・。

「でも、でも、ウチのとこは、それが・・・未来予見の装置が無いとどうしようも無いのんえ?前はフィーナちゃんの所ばっかやったけど、今はウチのとこが大忙しやんけ。誰もすぐ動いてくれへんし・・・」
「でも、マリエル様!どの道、早く解ったからとしても、対処してくれる使徒がいませんけどね・・・」
「えっ、エミちゃんそれを言ったらあかんやつやん!・・・シクシク」
 ありゃま、マリエル様は、エミちゃんに痛いところを付かれて、ショックを受けてシクシク言ってる。まあ、言葉に出すくらいだからそこまでは無いのだろうけど・・・。

 う~ん?でも、どうやら女神達、特にマリエル様は、今迄使っていた装置をいきなり手放す事には抵抗があるようである。
 それにシルク様に関しては、ルアちゃんの能力を知らない事、よほどショックだったのか?・・・それとも、今迄ルアちゃんに自分の未来を見らていたのが、ショックなのか解らないが、それでもかなり驚いているようである。が、事実上、ルアちゃんがいるので問題はないみたいだ。

 それに他の守護天使達も各自で考え込んでいる。特にレミちゃんがである。

 ちなみにこの場所には、俺と時の女神であるティナ、それにフィーナ様とマリエル様とシルク様の三柱の女神、守護天使であるミアちゃん、ルアちゃん、エミちゃんの各女神様の専属と統括であるレミちゃんと例の双子の守護天使の6人、それに月姫は一緒にいるのである。

 それで、それぞれの女神様達が意見を聞き、最終的に考えた事を口に出したのはやはりフィーナ様であった。

「うん、解ったわ。もう未来予見の装置は使わないの。それで今回の事で私、未来予見の能力を本気で身につけるよ。うん・・・頑張ってみる」
「えっ、ホントですかフィーナ様?」
「うん、前々から少し考えてたの。以前さ、予見装置の不具合で情報がおかしくなったじゃない、その時に装置にばっかり頼ってていいのかを、悩んでたんだ。それで今回の事で決心したわ。それで私ちょっとの間、留守にするから、そして、他にも色々と必要な力を身につけてくるよ。だからごめんだけど、エミちゃんちょっとの間だお願いできる」
 フィーナ様は、最終的に自分の考えを口にして、自分がいない間の事をエミちゃんに頼んでいた。

「うん、ウチも決めたわ。ウチも今回の件で色々と反省する事あるから、フィーナちゃんと同じ様に未来視の能力を身に付けるわ!」
「「「えっ?」」」
 そのマリエル様の言葉に、フィーナ様以外の全員が驚き声をあげた。

「ちょっ、ちょっと待ちなさい。フィーナ、マリエル!あんた達、何を・・・?」
 突然のフィーナ様の宣言とそれに賛同したマリエル様に対して、いったい何を言い出すかと思いきや・・・どうやら、今迄女神でありながら、自分達にはなかった能力や色々な特別な力を身に付けて来ると宣言したのである。



 それをシルク様は制止したが、既に決意は固いようで、今すぐにでもその修行の為に、この場所を離れようとしていたのであった。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

乙女ゲーの愛され聖女に憑依したはずが、めちゃくちゃ嫌われている。

星名こころ
恋愛
 小心者な女子高生・織江は、気づいたら金髪碧眼美人の聖女オリヴィアになっていた。どうやら日本で病死して、仮死状態だった異世界の聖女に憑依したらしい。  聖女の中身が別人であることに気づいた超美形冷血大神官ルシアンのお願い(脅迫)により、織江は聖女オリヴィアのふりをすることになる。  わがまま放題だったオリヴィアのせいで特に聖騎士に嫌われて傷つく織江だったが、ふと気づく。主要人物の名前が、とある乙女ゲーのものと同じであることに。だが聖女の年齢が合わず、ゲームの三年後の世界ではないかと考える。 「でもなんで主人公なのにこんなに嫌われてるの? もしかして全員攻略失敗したバッドエンド後の世界とか!?」  そうして戸惑いながらもオリヴィアとして過ごしていたある日、「聖女オリヴィア」から連絡が……! 「初めまして、日本からのお客様。私は聖女オリヴィア。その体の持ち主よ」

私を捨てた元婚約者が、一年後にプロポーズをしてきました

柚木ゆず
恋愛
 魅力を全く感じなくなった。運命の人ではなかった。お前と一緒にいる価値はない。  かつて一目惚れをした婚約者のクリステルに飽き、理不尽に関係を絶った伯爵令息・クロード。  それから1年後。そんな彼は再びクリステルの前に現れ、「あれは勘違いだった」「僕達は運命の赤い糸で繋がってたんだ」「結婚してくれ」と言い出したのでした。

母親の愛人に虐待され続け、異父妹に婚約者を奪われそうになりました。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」「ノベルバ」に同時投稿しています。 『我慢にも限度というモノがあるのです』 ファインズ辺境伯家の長女ブリジットは鍛錬という名目で虐待を受けていた。夫のファインズ辺境伯オーギュストを、愛人の騎士アドルフと手を組んで毒殺した母親アドリーヌにだ。アドリーヌはファインズ辺境伯家を自分の思うように動かしたかったから夫をころしたのだ。だが父親に似て誇り高いブリジットはアドリーヌの思い通りには動こうとしなかった。そのためアドリーヌは実の娘のブリジットを正騎士になるための鍛錬による事故死という名目で殺そうとしていたのだ。

モノマニア

田原摩耶
BL
非王道/受けにはデロ甘な鬼の堅物真面目眼鏡風紀委員長×攻めの前では猫被ってるデレデレ他にはスーパードライな元ヤン総長トラウマ持ちチャラ男固定CP寄りのがっつり肉体的総受け

幼馴染みが屈折している

サトー
BL
「どの女もみんな最低だったよ。俺がちょっと優しくしただけで、全員簡単に俺なんかと寝てさ」 大学生の早川 ルイは、幼馴染みのヒカルに何をやっても勝てないといつも劣等感を感じていた。 勉強やスポーツはもちろんヒカルの方ができる、合コンはヒカルのオマケで呼ばれるし、好みの女子がいても皆ヒカルの方にとられてしまう。 コンプレックスを拗らせる日々だったが、ある日ヒカルの恋愛事情に口を挟んだことから急速に二人の関係は変化していく。

【R18】大好きな旦那様に催眠をかけることにしました

おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
 実母に裏切られて帝国に落ち延びたテレーゼ・オルスタイン王女には、幼い頃から大好きな騎士様がいる。帝国の第二皇子であり、亡き父王の親友、ひと回り以上年上のマクシミリアンだ。  娘か妹のようにしか思われていないと思っていたが、なんと彼の方からテレーゼに求婚してきた。  絶頂にあったのも束の間、テレーゼ姫の生国の無理な要求から逃れるために、マクシミリアンが形式上の夫婦になることを望んだだけにすぎないと知ってしまう。  白い結婚が続く中、妻の務めを果たしたいと考えた彼女は、マクシミリアンに催眠をかけることにして――? ※R18には※。 ※ムーンライト様に投稿した完結作になります。全18話。 ※9/27ムーンライトには後日談あり。転載予定。

指定時間ピッタリ有能スケベ配達員くんの、本日最後のえっちなお届け物タイム♡ ~オレ、彼のお得意様なんデス♡♡♡

そらも
BL
よくある配達員×お客様の、お荷物届けついでにそのまま玄関でおセックスしまくっちゃうというスケベ話であります♡ タイトルにあるお得意様のフレーズ通り、もう二人にとっては日常のひとコマな出来事です♡ ただし中身は受けくんの台詞オンリー(擬音付き+攻めくんのはぁはぁ声は有り)ストーリーとなっておりますので、お読みになる際はどうぞお気を付けくださいませ! いやはや一度受けくんの台詞だけで進むお話書きたかったのよね笑 いつか別シチュになるとは思いますが、今度は攻めくんの台詞オンリーのスケベ話も書いてみたいものでありますぞよ♡ ちなみに今回作中で攻めくんはまだしも受けくんの名前がまったく出ておらんのですが、一応二人はこんなお名前(&年齢とご職業)となっておりますです♪ 攻めくん:光本里史(みつもとさとし)二十二歳、ナデシコ運送(なでしこうんそう)通称、シロウサナデシコの配達ドライバー。 受けくん:阿川未緒(あがわみお)二十八歳、普段は普通の会社員。週に2~3回はシロウサナデシコを利用しているいわゆる『お得意様』。 ※ R-18エロもので、♡(ハート)喘ぎ満載です。 ※ 素敵な表紙は、pixiv小説用フリー素材にて、『やまなし』様からお借りしました。ありがとうございます!

左遷されたオッサン、移動販売車と異世界転生でスローライフ!?~貧乏孤児院の救世主!

武蔵野純平
ファンタジー
大手企業に勤める平凡なアラフォー会社員の米櫃亮二は、セクハラ上司に諫言し左遷されてしまう。左遷先の仕事は、移動販売スーパーの運転手だった。ある日、事故が起きてしまい米櫃亮二は、移動販売車ごと異世界に転生してしまう。転生すると亮二と移動販売車に不思議な力が与えられていた。亮二は転生先で出会った孤児たちを救おうと、貧乏孤児院を宿屋に改装し旅館経営を始める。

処理中です...