上 下
268 / 557
第9章 戦いの中で真実を?

9-28 気のコントロールを習得?

しおりを挟む



 それでそれらが確認できたので、後はその感覚と気のコントロールを身に付けるための練習と、今後に役立てる為に気に関する修行を開始した。



 実際、気のコントロールに関しては、ロンは予想通りすんなり習得が出来た。

 だがやはりと言うか、アリアとミーアが苦戦している。
 ただ、不思議と白王狼ハクオウロウのランは、何故かロンより早く習得していた。と言うよりたぶん出来ていたのだろうと思う。

 事実、修行を開始した次の日の昼ごろ拠点を何故か離れて行って、でっかい猪のような八本足のけものを狩っていたのである。

 確かに俺らの拠点の近くに一旦来ていたが、ミーアの気に驚いて逃げた行ったのは解ったのだが、それが瞬時消えてなくなると、その後にファルが俺を呼びに来たのでその現場に行くと、その倒された猪のうえにランが陣取っていたのである。
 まあ、この時点でラン自身は、気のコントロールを間違いなく習得していると確信したのである。

 それから拠点としていた場所で、既に10日?くらい経ったころに、いち早く全てを習得したロンにアリアの指導をお願いして、昨日完璧に気配を消すのと、気のコントロールを出来るようになったミーアとラン、それと俺で大量に気が集まっていて、しかも何故か大きな気を持つ何かが複数いる場所に向っている。

 今回はちゃんとミーアも気のコントロールも出来ているし、気配も殆ど感じない。ただ俺達お互い解らなくなるのは困るのでかすかに解る程度の気を出している。
 まあ、相手からすれば、そこらへんの虫か小動物ぐらいしか思われないはずだ。実際に迷子になった時と気のコントロールが出来て、色々と周辺を散歩がてら調査していたら、えたいの知れない小動物や虫類が沢山いた。

 それにある程度、気を放出しておかないと虫が何故かよってくるし、それに小動物も何故か擦り寄って来る事がある。恐らく、その辺の木か何かと勘違いするのだろう。

 それを含めて気は完全に消さず極少量放出している。
 これも、ミーアとランは完璧にこなす様になっていた。

 だが結局やはり、アリアが気のコントロールの方が、上手くいかずそれに苦労している。今だに調整するのに時間が掛かっている。

 それにロンの方は気のコントロールは上手くいったのだが、気配に関してがどうも納得行かないと今だ困惑している。出来ているのに近くなら全く問題ないと言い、遠くに関してがはっきりとは解らないと、悔やみながらまだ頑張っている。
 でも、俺としたらロンの方は別に、その感覚が解るなら問題ないのではと聞いた。
「ロン、別にそれは悪いと言うわけでは無いと思うが?それにその感覚は人それぞれだから気配が消せて気のコントロールが出来れば問題ないのでは?それにその感覚があれば俺達の場所も解るだろ?」

 するとロンはこう答えたのだ。
「いえ、兄貴。やはりここにいるみんな、それをマスターしているので、僕も覚えときたいです。それにアリアの気のコントロールもまだ、完璧じゃないので・・・それに付き合い習得したいと思います」

 まあ、真面目なのはいいのだが、恐らくロンに関しては勘違いしてるだけだと思うのだが、まあ、納得いくまで頑張ってもらい、ついでにアリアの面倒を頼む。

 それでそのアリアの方は、基本的には出来ているのだが、気を小さくするのとそれを押さえ込む時間が維持できないという、なんともいえない致命傷に陥ってる。

 こればっかりは本人の感覚で覚えて貰わないとどうしようもない。まあ、恐らく無理やり強引に押さえ込んでいるから、感覚的にそれで維持できてないのだろうと思う。
 自然にゆっくりやればいいのだけど、恐らく焦ってるんだろう。まあ、今日出来なかったら明日は俺が付き合おうと考えてる。

 それでその2人は今頃拠点の近くで、アリアはその気のコントロールとロンは遠くの気配を感じる特訓をしている。ロンの方はこの時点では本人しだいなので解らないが、アリアは先程から面白い様に気が大小している。
 まあ、まだ時間が掛かりそうだが、そのうち如何どうにかなるだろう。

 それに今回は何故かある場所を囲む様に集まっている魔獣モンスターけもの達、以前もある程度固まって行動をしていて、俺達が今の場所を拠点としてからは、殆どその場所を動かない。どうも何かをしているようだ。

 それで今日はミーアとランを連れて、そいつらの行動を確認して、ついでに大量討伐をしようと考えてる。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん。もうそろそろ、例の場所に着くよ。それに相手もまだ私達に気が付いてないよ」
「ああ、解ってるよ。ただ、気を付けろよ。それに数十匹は今まであった事が無い奴だから、それにやたら気が大きい奴も数匹いるみたいだからな」
「うん、解ってるよ。いくよラン!」
『ウッオォォォン・・・』
 おおい、ラン。まだ早いよ、その咆哮は・・・まあ、でも牽制にはなるから、問題ない。今からここにいる魔獣モンスターか獣魔、もしくはけものだろうが、それらを倒していく事になる。



 それでは、いっちょやりますか、ここにいる敵を蹂躙して、一番強いであろう相手を倒す為に、ついでに何があるのかを確認するために、その場所で突っ込んで行った。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

乙女ゲーの愛され聖女に憑依したはずが、めちゃくちゃ嫌われている。

星名こころ
恋愛
 小心者な女子高生・織江は、気づいたら金髪碧眼美人の聖女オリヴィアになっていた。どうやら日本で病死して、仮死状態だった異世界の聖女に憑依したらしい。  聖女の中身が別人であることに気づいた超美形冷血大神官ルシアンのお願い(脅迫)により、織江は聖女オリヴィアのふりをすることになる。  わがまま放題だったオリヴィアのせいで特に聖騎士に嫌われて傷つく織江だったが、ふと気づく。主要人物の名前が、とある乙女ゲーのものと同じであることに。だが聖女の年齢が合わず、ゲームの三年後の世界ではないかと考える。 「でもなんで主人公なのにこんなに嫌われてるの? もしかして全員攻略失敗したバッドエンド後の世界とか!?」  そうして戸惑いながらもオリヴィアとして過ごしていたある日、「聖女オリヴィア」から連絡が……! 「初めまして、日本からのお客様。私は聖女オリヴィア。その体の持ち主よ」

私を捨てた元婚約者が、一年後にプロポーズをしてきました

柚木ゆず
恋愛
 魅力を全く感じなくなった。運命の人ではなかった。お前と一緒にいる価値はない。  かつて一目惚れをした婚約者のクリステルに飽き、理不尽に関係を絶った伯爵令息・クロード。  それから1年後。そんな彼は再びクリステルの前に現れ、「あれは勘違いだった」「僕達は運命の赤い糸で繋がってたんだ」「結婚してくれ」と言い出したのでした。

母親の愛人に虐待され続け、異父妹に婚約者を奪われそうになりました。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」「ノベルバ」に同時投稿しています。 『我慢にも限度というモノがあるのです』 ファインズ辺境伯家の長女ブリジットは鍛錬という名目で虐待を受けていた。夫のファインズ辺境伯オーギュストを、愛人の騎士アドルフと手を組んで毒殺した母親アドリーヌにだ。アドリーヌはファインズ辺境伯家を自分の思うように動かしたかったから夫をころしたのだ。だが父親に似て誇り高いブリジットはアドリーヌの思い通りには動こうとしなかった。そのためアドリーヌは実の娘のブリジットを正騎士になるための鍛錬による事故死という名目で殺そうとしていたのだ。

モノマニア

田原摩耶
BL
非王道/受けにはデロ甘な鬼の堅物真面目眼鏡風紀委員長×攻めの前では猫被ってるデレデレ他にはスーパードライな元ヤン総長トラウマ持ちチャラ男固定CP寄りのがっつり肉体的総受け

幼馴染みが屈折している

サトー
BL
「どの女もみんな最低だったよ。俺がちょっと優しくしただけで、全員簡単に俺なんかと寝てさ」 大学生の早川 ルイは、幼馴染みのヒカルに何をやっても勝てないといつも劣等感を感じていた。 勉強やスポーツはもちろんヒカルの方ができる、合コンはヒカルのオマケで呼ばれるし、好みの女子がいても皆ヒカルの方にとられてしまう。 コンプレックスを拗らせる日々だったが、ある日ヒカルの恋愛事情に口を挟んだことから急速に二人の関係は変化していく。

【R18】大好きな旦那様に催眠をかけることにしました

おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
 実母に裏切られて帝国に落ち延びたテレーゼ・オルスタイン王女には、幼い頃から大好きな騎士様がいる。帝国の第二皇子であり、亡き父王の親友、ひと回り以上年上のマクシミリアンだ。  娘か妹のようにしか思われていないと思っていたが、なんと彼の方からテレーゼに求婚してきた。  絶頂にあったのも束の間、テレーゼ姫の生国の無理な要求から逃れるために、マクシミリアンが形式上の夫婦になることを望んだだけにすぎないと知ってしまう。  白い結婚が続く中、妻の務めを果たしたいと考えた彼女は、マクシミリアンに催眠をかけることにして――? ※R18には※。 ※ムーンライト様に投稿した完結作になります。全18話。 ※9/27ムーンライトには後日談あり。転載予定。

指定時間ピッタリ有能スケベ配達員くんの、本日最後のえっちなお届け物タイム♡ ~オレ、彼のお得意様なんデス♡♡♡

そらも
BL
よくある配達員×お客様の、お荷物届けついでにそのまま玄関でおセックスしまくっちゃうというスケベ話であります♡ タイトルにあるお得意様のフレーズ通り、もう二人にとっては日常のひとコマな出来事です♡ ただし中身は受けくんの台詞オンリー(擬音付き+攻めくんのはぁはぁ声は有り)ストーリーとなっておりますので、お読みになる際はどうぞお気を付けくださいませ! いやはや一度受けくんの台詞だけで進むお話書きたかったのよね笑 いつか別シチュになるとは思いますが、今度は攻めくんの台詞オンリーのスケベ話も書いてみたいものでありますぞよ♡ ちなみに今回作中で攻めくんはまだしも受けくんの名前がまったく出ておらんのですが、一応二人はこんなお名前(&年齢とご職業)となっておりますです♪ 攻めくん:光本里史(みつもとさとし)二十二歳、ナデシコ運送(なでしこうんそう)通称、シロウサナデシコの配達ドライバー。 受けくん:阿川未緒(あがわみお)二十八歳、普段は普通の会社員。週に2~3回はシロウサナデシコを利用しているいわゆる『お得意様』。 ※ R-18エロもので、♡(ハート)喘ぎ満載です。 ※ 素敵な表紙は、pixiv小説用フリー素材にて、『やまなし』様からお借りしました。ありがとうございます!

左遷されたオッサン、移動販売車と異世界転生でスローライフ!?~貧乏孤児院の救世主!

武蔵野純平
ファンタジー
大手企業に勤める平凡なアラフォー会社員の米櫃亮二は、セクハラ上司に諫言し左遷されてしまう。左遷先の仕事は、移動販売スーパーの運転手だった。ある日、事故が起きてしまい米櫃亮二は、移動販売車ごと異世界に転生してしまう。転生すると亮二と移動販売車に不思議な力が与えられていた。亮二は転生先で出会った孤児たちを救おうと、貧乏孤児院を宿屋に改装し旅館経営を始める。

処理中です...