上 下
262 / 557
第9章 戦いの中で真実を?

9-22 気配に関して?

しおりを挟む


・ 
 あれからかなり時間がたち、それに周りにはホントに木ばっかりなのである。 



 ホントに、ここは時の迷宮ダンジョンの中なのかを疑い考えてしまう。

 普通こういう所はある程度の空間と壁なんかがあるんじゃないのか?・・・だって、迷宮ダンジョンというより普通の森・・・いやいや普通じゃないな、どう見てもここはジャングルの中だ。しかもここの上空にはちゃんと太陽が1つあるしちゃんと夜がきたのだからだ。

 ・・・ん?やっぱり、なんかおかしいような・・・・。まあ、大した事じゃないが、ここは確かにアーストリアじゃない。

 何故ならアーストリアには、太陽が2つあったし、それにあそこには上空に浮かんだ大陸も複数あった。その大陸は不思議とどこに行っても必ず見えたが、ここでは見えないのであった。

 それにはっきり言って、俺達全員は自身の持つスキルが殆ど使えない。スキルを使う状態になれてきた俺には結構過酷だし他の子達も恐らく同じはずだ。

『まあ、俺は実際地球ではこんな便利な能力は持って無かっもんな。地球にいた頃は、何度かじい様にコンパス1つとナイフ1本の2つだけ持たされたて、無人島に置き去りにされた時に比べたら・・・・まだ良い方だ』
 この様に思っていたのは、過去にユウマは自分の祖父にある無人島へ置き去りにされていた。そこで約一週間ほど何とか生き延びた経験がありその時に比べたら、たがか最近覚えた便利スキルが使えなくとも、まあ、何とか生き残れるとも考えていたのだ。

 それに食料は嫌というほどあるし、ここにいる魔獣モンスター?あの双頭の蛇は食べれたし、しかも美味かったので、問題は無かったのである。何とかしてこの後も近付き倒せれば食料の問題もないのである。

 それに今回は、1人ではないと言う事が一番励みになるのであった。
 何せ1人だとイヤな事を色々と考えて・・・最後には精神的に崩壊しかねないからである。まあ、いわゆる暴走なのだが、考えてはいけない事とか考えて最悪な事にしかならない。

「ユウ兄、これどうなってんの?歩いても歩いても、木ばっかりで何も無いよ?昨日の小川の横を進んだ方がよかったかな?それにかなり前に出た双頭の蛇も、昨日のあとからは、ホントになんも出なくなったよ。どうしよう・・・このままじゃ修行どころか迷子のまま時間が終っちゃうよ」
 アリア的には、この状況はどうでも言いようでどちらかと言うと、時間の方が気になっているようだった。

「ホントなの。20頭くらい倒したあとから、全く近くに気配を感じなくなっちゃたよ。お兄ちゃん・・・それに夜も全く近付いてこなかったよ。どうするの?ミーア面白くない」
 相変わらずミーアとランは現状の俺達には、感じる事の出来ない遠くにある気配を探る事ができる。

 まあ、恐らくスキルで無く自身の身体能力で出来るようなのであるのだろう。

 ただミーア本人には良く解って無いようだし、何となく・・・みたいな?そのような感じである。

 しかし、その気配を探る事は俺達にも出来るような気がする。何故なら近くに来た時には感じているし、以前は相手が遠くにいるは何となく感じていた。それを最近はスキルに頼りきったところがあるからである。
 そう便利なスキルを覚える前は、何となく感じていたからだ。

 それに双頭の蛇との戦闘時も、相手の攻撃を交わす時や攻撃を加える時は、何かを感じて殆ど自分の直感に頼って避けているか、先手を打って攻撃を加えているからである。

 まあ、普通遠くの相手の位置を探るのは、スキルでなくても相手の気配で位置を探るなんて、殆ど漫画みたいな物だから・・・。ここの世界に来たときに、そんな感じがしていたのである。

 でも昔・・・じい様が気配を探り位置を把握する事は出来るとか、何とか言ってたような気がする。・・・て、ことは頑張れば俺達にでも出来るんじゃないだろうか?

 そんな事を考えて、ミーアにある事を尋ねてみた。
「近くに気配が無いって事は・・・ミーア、遠くにある気配って解るのか?数とか種類とか」
「ん?うん結構遠くだけど解るよ。数は大体だけど種類はさっきの蛇ならたぶん解るよ。どうして?」
 やはりミーアには、かなり遠くまでの気配でその数も大体解るようだが、種類はあったモノだけであるようだ。てことは、気配だけでそこまで解るのかな、感じるだけなら解るけどなんて種類まで曖昧とはいえ判別出来るのかな?もしかしたら、俺達とミーア自身も何か勘違いしてるかな?

「ちなみにミーア双頭の蛇以外で、大きな気配って解るかな・・・・」
「うん、解るよ。そうだね・・・・うーん」
 ミーアの言葉と俺の考えに、気になった事があったので、大きな気配がある場所を訪ねた。

「うんとね?・・・こっちの方向に大きな気配と、同じ様な気配が複数いるよ」
 おりょりょ、ってことはその方向に進めば、なにか進展があるのでは・・・。

「なあ、ミーア。その気配ってここから近くじゃないんだよな・・・って事は、かなり遠くに感じるのか?」
「うん、ちょうど今向かっている方向から真横だよ。でもね、どうもそいつらミーア達の事を避けてるみたい?さっき、お兄ちゃんが進む方向を変えたら、その気配も遠くで位置を変えてたもん」
 ミーアの話しによると、どうやら俺達の進行方向には、今のところ敵がいないというより、どうも俺達を避けて行動しているようなのである。ちなみに先程ミーアが言っていた方向に進路を変えてみると・・・。

「あっ、お兄ちゃん。その方向の気配がどっか行っちゃた・・・・あっ、元の場所に戻ってる?」
 これではっきりした、ミーアとランもそうなのだけど、相手も俺達のいる場所が解っているようだ。



 今ので大体、相手の行動も解ったけど、出口事態がよく解らないので、とりあえずこの辺りでまた休憩をして、どうするかを考える事にする。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

乙女ゲーの愛され聖女に憑依したはずが、めちゃくちゃ嫌われている。

星名こころ
恋愛
 小心者な女子高生・織江は、気づいたら金髪碧眼美人の聖女オリヴィアになっていた。どうやら日本で病死して、仮死状態だった異世界の聖女に憑依したらしい。  聖女の中身が別人であることに気づいた超美形冷血大神官ルシアンのお願い(脅迫)により、織江は聖女オリヴィアのふりをすることになる。  わがまま放題だったオリヴィアのせいで特に聖騎士に嫌われて傷つく織江だったが、ふと気づく。主要人物の名前が、とある乙女ゲーのものと同じであることに。だが聖女の年齢が合わず、ゲームの三年後の世界ではないかと考える。 「でもなんで主人公なのにこんなに嫌われてるの? もしかして全員攻略失敗したバッドエンド後の世界とか!?」  そうして戸惑いながらもオリヴィアとして過ごしていたある日、「聖女オリヴィア」から連絡が……! 「初めまして、日本からのお客様。私は聖女オリヴィア。その体の持ち主よ」

私を捨てた元婚約者が、一年後にプロポーズをしてきました

柚木ゆず
恋愛
 魅力を全く感じなくなった。運命の人ではなかった。お前と一緒にいる価値はない。  かつて一目惚れをした婚約者のクリステルに飽き、理不尽に関係を絶った伯爵令息・クロード。  それから1年後。そんな彼は再びクリステルの前に現れ、「あれは勘違いだった」「僕達は運命の赤い糸で繋がってたんだ」「結婚してくれ」と言い出したのでした。

母親の愛人に虐待され続け、異父妹に婚約者を奪われそうになりました。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」「ノベルバ」に同時投稿しています。 『我慢にも限度というモノがあるのです』 ファインズ辺境伯家の長女ブリジットは鍛錬という名目で虐待を受けていた。夫のファインズ辺境伯オーギュストを、愛人の騎士アドルフと手を組んで毒殺した母親アドリーヌにだ。アドリーヌはファインズ辺境伯家を自分の思うように動かしたかったから夫をころしたのだ。だが父親に似て誇り高いブリジットはアドリーヌの思い通りには動こうとしなかった。そのためアドリーヌは実の娘のブリジットを正騎士になるための鍛錬による事故死という名目で殺そうとしていたのだ。

モノマニア

田原摩耶
BL
非王道/受けにはデロ甘な鬼の堅物真面目眼鏡風紀委員長×攻めの前では猫被ってるデレデレ他にはスーパードライな元ヤン総長トラウマ持ちチャラ男固定CP寄りのがっつり肉体的総受け

幼馴染みが屈折している

サトー
BL
「どの女もみんな最低だったよ。俺がちょっと優しくしただけで、全員簡単に俺なんかと寝てさ」 大学生の早川 ルイは、幼馴染みのヒカルに何をやっても勝てないといつも劣等感を感じていた。 勉強やスポーツはもちろんヒカルの方ができる、合コンはヒカルのオマケで呼ばれるし、好みの女子がいても皆ヒカルの方にとられてしまう。 コンプレックスを拗らせる日々だったが、ある日ヒカルの恋愛事情に口を挟んだことから急速に二人の関係は変化していく。

【R18】大好きな旦那様に催眠をかけることにしました

おうぎまちこ(あきたこまち)
恋愛
 実母に裏切られて帝国に落ち延びたテレーゼ・オルスタイン王女には、幼い頃から大好きな騎士様がいる。帝国の第二皇子であり、亡き父王の親友、ひと回り以上年上のマクシミリアンだ。  娘か妹のようにしか思われていないと思っていたが、なんと彼の方からテレーゼに求婚してきた。  絶頂にあったのも束の間、テレーゼ姫の生国の無理な要求から逃れるために、マクシミリアンが形式上の夫婦になることを望んだだけにすぎないと知ってしまう。  白い結婚が続く中、妻の務めを果たしたいと考えた彼女は、マクシミリアンに催眠をかけることにして――? ※R18には※。 ※ムーンライト様に投稿した完結作になります。全18話。 ※9/27ムーンライトには後日談あり。転載予定。

指定時間ピッタリ有能スケベ配達員くんの、本日最後のえっちなお届け物タイム♡ ~オレ、彼のお得意様なんデス♡♡♡

そらも
BL
よくある配達員×お客様の、お荷物届けついでにそのまま玄関でおセックスしまくっちゃうというスケベ話であります♡ タイトルにあるお得意様のフレーズ通り、もう二人にとっては日常のひとコマな出来事です♡ ただし中身は受けくんの台詞オンリー(擬音付き+攻めくんのはぁはぁ声は有り)ストーリーとなっておりますので、お読みになる際はどうぞお気を付けくださいませ! いやはや一度受けくんの台詞だけで進むお話書きたかったのよね笑 いつか別シチュになるとは思いますが、今度は攻めくんの台詞オンリーのスケベ話も書いてみたいものでありますぞよ♡ ちなみに今回作中で攻めくんはまだしも受けくんの名前がまったく出ておらんのですが、一応二人はこんなお名前(&年齢とご職業)となっておりますです♪ 攻めくん:光本里史(みつもとさとし)二十二歳、ナデシコ運送(なでしこうんそう)通称、シロウサナデシコの配達ドライバー。 受けくん:阿川未緒(あがわみお)二十八歳、普段は普通の会社員。週に2~3回はシロウサナデシコを利用しているいわゆる『お得意様』。 ※ R-18エロもので、♡(ハート)喘ぎ満載です。 ※ 素敵な表紙は、pixiv小説用フリー素材にて、『やまなし』様からお借りしました。ありがとうございます!

左遷されたオッサン、移動販売車と異世界転生でスローライフ!?~貧乏孤児院の救世主!

武蔵野純平
ファンタジー
大手企業に勤める平凡なアラフォー会社員の米櫃亮二は、セクハラ上司に諫言し左遷されてしまう。左遷先の仕事は、移動販売スーパーの運転手だった。ある日、事故が起きてしまい米櫃亮二は、移動販売車ごと異世界に転生してしまう。転生すると亮二と移動販売車に不思議な力が与えられていた。亮二は転生先で出会った孤児たちを救おうと、貧乏孤児院を宿屋に改装し旅館経営を始める。

処理中です...