1 / 80
第一章
呼ばれて飛び出てガシンガシン
しおりを挟む
『ふあー もうダメ 眠すぎて死にそう この場で落ちますわー』
『おおー カリビンさんがログアウトする所なんてレアな場面に遭遇できたわーw』
『うっせー そういうこと言うバロッチ君にはもう手伝って上げませんw』
『嘘ですゴメンナサイ カリビン様サイコー!』
『仮眠して腹に何か入れたらまた来るから それまでにクエストイベント進めておいて』
『りょかい! く( • ̀ω•́ )✧』
『んじゃまたねー ノシ』
俺はログアウトの処理をして立ち上がる。体の節々が痛い。60時間不眠でゲームするのも大変だ。ギルドの後輩の手伝いも先輩の立派な仕事だ。
MMORPG、いわゆる『ネトゲ』と言われる多人数で遊ぶゲーム。
そこで俺はゲーム内ギルドのリーダーとして、専ら新参のプレイヤー達の指導や、クエストクリアに必要なアイテム取り等、メンバーの諸々の手伝いをしている。
そういやここ半年ほどは自分の用事で何かをした記憶が無いな……。
気苦労だけが多い立ち位置だが、まぁ結構そんな頼られる自分が嫌いじゃ無かったりする。
画面の向こうの俺は頼りになって格好いい長身の騎士様だけど、現実の俺は辛うじて入ったFランクの大学を2留して、親から勘当されつつあるロクデナシだ。
もう現実の事は考えたら負けだと思っている。
一人暮らしでネトゲ三昧の為に汚部屋と化してはいるが、決して引きこもりではない。コンビニや銭湯くらいは行く。たまにだが。
まぁその辺の事はどうでも良い。今はこの睡魔に身を預ける事が第一優先の行動だ。
月単位で干してない煎餅布団に倒れ込んで、三つ数える前に俺は爆睡していた。
☆
「…さん、みや… いちさん…」
夢の中で誰かが俺の名前を呼ぶ。何故夢と分かるかというと声の主が若い女だからだ。俺が若い女から名前を呼ばれるなんて病院の待合室くらいしか無いし、俺はこの一年病院には行っていない。
ギルドの女キャラクターから話しかけられる事は多々あるが、その時の名前はアバターの『カリビン』だ。本名じゃない。
という訳で夢が確定したので俺は夢の中で目を覚ます。夢の中でハッキリ夢だと認識できる夢も珍しい。俺はリクルートスーツを着てパイプ椅子に座っていた。
目の前には眼鏡をかけたややぽっちゃり系のお姉さんがホワイトボードの前で立っていた。軍服の様にも見える何かの制服を着ている。
お姉さんは俺に深々とお辞儀をして口を開く。
「本日は当社の新戦力勧誘説明会にお越し頂きありがとうございます。私は今回担当させて頂く真柄と申します」
それに合わせて俺も「ども」と頭を下げる。
お姉さん、もとい真柄さんはにこやかに話を進める。
「本日はですね、貴方の若い力を是非とも当社の新戦力としてお迎えしたいと思いましてお呼びしました」
えと、何これ? 就職の面接? 俺、まだ卒業見込み立たないんですけど大丈夫なのかな?
「はい、大丈夫ですよ。学歴や職歴は一切不問です」
え? 口に出してないのに何で分かった? 心読んだとか?
「はい、余計な手間をかけずに本音でぶつかり合いましょう」
マジかよ。エロい事考えたらどうなるの?
「え? エロい事… ですか…」
真柄さんはそう言うと制服の上着を脱ぎ、中のブラウスのボタンを恥ずかしそうに外しだした。俺は突然のラッキースケベイベントに目が離せない。
そしてブラウスを脱いだ真柄さんは… その下に今脱いだ筈の上着とブラウスを着ていた。
「裸になると思いました? 残念! 私はプログラ厶なのでこれ以上脱げないんですよ」
爽やかに話す言葉が余計に腹立たしい。機械だってんなら殴ってやろうか。
「あん、怒っちゃダメですよ? 私の話を最後まで聞いてもらえればきっとイイ事がありますから…」
真柄さんの対応が何となく色っぽくなる。俺に合わせてインターフェイスを変えたりしたのだろうか?
「ご名答! やっぱり貴方は素敵な才能を持っていらっしゃるわ。すぐにでも採用したいくらいですよ」
さっきから採用とか新戦力とか景気の良い話をしているけど、そもそもお宅の会社(?)は何してる所なの?
「説明するより実際に見て頂きましょう」
そう言って真柄さんは後ろに手を広げる。するとホワイトボードにスクリーンが現れて映像が映しだされる。
画面に映ったのは宇宙空間で多数の人型ロボットが、これまた多数の虫型のモンスターと戦っている場面だった。
映像の出来としては普通のCGアニメかな? って感じで俺らの年代には特別に刺さる様なものでは無かった。
ロボット軍団の方は携帯したり内蔵した火器を使って、カナブンに似た虫型モンスターを狩っていた。キルレートは凡そ20対1、文字通りの虐殺だ。ロボット側からすればほぼ『無双』という言い方も出来る。
何より印象的なのはロボット達は全員宝石を散りばめているかの様にキラキラした外装をしている。デコっている感じでは無くて装甲その物が光っているのだろう。
「貴方、巨大ロボットに乗ってみたくはありませんか? 日本男児たる者、『変身!』と『行きまーす!』は絶対憧れますよね?」
え? ま、まぁね。一生に一回くらい機会があったらやってみたいかな?
「素晴らしい! 我が軍の『輝甲兵《きこうへい》』は貴方のその望みを叶えてくれます! 貴方は今のその貧相な体を脱ぎ捨て、新たに強靭な肉体と鋼の精神を持ってこの世界に舞い降り、やがて伝説となるでしょう!」
新戦力って、比喩じゃなくてそのまんまの意味かよ。って言うか貧相で悪かったな。どうせその辺の女子にすら筋力負けてるよ……。
そこで真柄さんは今までのアトラクションの進行係の様な雰囲気をガラッと変え、真面目な顔で俺を見つめて口を開いた。
「貴方は今、人類の英雄になれる機会を得ました。どうか私共に力を貸して下さい。貴方の力で人類の敵、邪悪な虫共を殲滅して頂きたいのです」
うーん、俺の力って言うけど、俺はケンカも強くないし、アクションゲームだって上手くない。対戦シューティングとかやっても1人倒す間に5回は殺される。そんな俺でも強ぇぇぇ出来るのかな? て言うか役に立つのかな?
「我々が必要としているのは貴方のその生命力です。他の力は二の次ですよ。…さぁ、聞かせて下さい、貴方の選択を!」
いやまぁ選択をって言ったってこれ夢だしなぁ。夢の中だから別に死んだりしても構わないかな? やっぱり何だかんだ言って巨大ロボはロマンだもんな!
うん、良いよ。このキラキラしたロボに乗って戦ってみたい。答えは『イエス』だ!
そう(心の中で)答えた途端、世界が暗転して一切の音も聞こえなくなった。
そして急に鳴り響くアラームの音。設定していた目覚ましの音とは少し違っていたけど、まぁいいか。
あー、何だよ。もう少しでロボ無双出来たのに、いい所で仮眠時間終了かよ。バロッチの奴の手伝いを始める前に何か食っておかないとな……。
って、俺の部屋ずいぶん明るくね? さっきログアウトしたのが午前2時半頃で仮眠時間30分としてまだ3時。それにしては周りが妙に明るい。寝過ごしたのかな? 時計を確認しようと頭の上で鳴っているアラーム時計を取ろうとするが、金縛りに遭ったかのように手が動かない。
視界がはっきりしてくると更に異常な事態になっていた。俺の周りを作業服の様なツナギを着た小さい妖精さん(?)達が走り回っているのだ。
場所も明らかに俺の部屋じゃない。どこかの倉庫か格納庫と言った感じの広い部屋だ。
正面に目を向けると、ぴっちりとした宇宙服の様な服に身を包んだ高校生くらいの年頃の女の子が立っていた。身長は20cm弱くらいか? 彼女の足場は俺の腹とか腰の辺りで少し上を向いて俺の顔を見つめている。
少し釣り目の気の強そうな面立ちで、綺麗な黒い髪をショートカットにしている彼女。やや垢抜けない感じだが、素材は間違い無く美少女だ。小人さんとはいえ、あまり女性に免疫が無いので少し照れる。
「これが貴方の初陣よ『3071』、虫共に私達の力を見せ付けてやりましょう!」
彼女はそう言って俺の腹の蓋を開け(!)俺に乗り込んできた。
ん? あれ? 俺、ロボットに乗るんじゃなくて、ロボットその物になってませんか?!
『おおー カリビンさんがログアウトする所なんてレアな場面に遭遇できたわーw』
『うっせー そういうこと言うバロッチ君にはもう手伝って上げませんw』
『嘘ですゴメンナサイ カリビン様サイコー!』
『仮眠して腹に何か入れたらまた来るから それまでにクエストイベント進めておいて』
『りょかい! く( • ̀ω•́ )✧』
『んじゃまたねー ノシ』
俺はログアウトの処理をして立ち上がる。体の節々が痛い。60時間不眠でゲームするのも大変だ。ギルドの後輩の手伝いも先輩の立派な仕事だ。
MMORPG、いわゆる『ネトゲ』と言われる多人数で遊ぶゲーム。
そこで俺はゲーム内ギルドのリーダーとして、専ら新参のプレイヤー達の指導や、クエストクリアに必要なアイテム取り等、メンバーの諸々の手伝いをしている。
そういやここ半年ほどは自分の用事で何かをした記憶が無いな……。
気苦労だけが多い立ち位置だが、まぁ結構そんな頼られる自分が嫌いじゃ無かったりする。
画面の向こうの俺は頼りになって格好いい長身の騎士様だけど、現実の俺は辛うじて入ったFランクの大学を2留して、親から勘当されつつあるロクデナシだ。
もう現実の事は考えたら負けだと思っている。
一人暮らしでネトゲ三昧の為に汚部屋と化してはいるが、決して引きこもりではない。コンビニや銭湯くらいは行く。たまにだが。
まぁその辺の事はどうでも良い。今はこの睡魔に身を預ける事が第一優先の行動だ。
月単位で干してない煎餅布団に倒れ込んで、三つ数える前に俺は爆睡していた。
☆
「…さん、みや… いちさん…」
夢の中で誰かが俺の名前を呼ぶ。何故夢と分かるかというと声の主が若い女だからだ。俺が若い女から名前を呼ばれるなんて病院の待合室くらいしか無いし、俺はこの一年病院には行っていない。
ギルドの女キャラクターから話しかけられる事は多々あるが、その時の名前はアバターの『カリビン』だ。本名じゃない。
という訳で夢が確定したので俺は夢の中で目を覚ます。夢の中でハッキリ夢だと認識できる夢も珍しい。俺はリクルートスーツを着てパイプ椅子に座っていた。
目の前には眼鏡をかけたややぽっちゃり系のお姉さんがホワイトボードの前で立っていた。軍服の様にも見える何かの制服を着ている。
お姉さんは俺に深々とお辞儀をして口を開く。
「本日は当社の新戦力勧誘説明会にお越し頂きありがとうございます。私は今回担当させて頂く真柄と申します」
それに合わせて俺も「ども」と頭を下げる。
お姉さん、もとい真柄さんはにこやかに話を進める。
「本日はですね、貴方の若い力を是非とも当社の新戦力としてお迎えしたいと思いましてお呼びしました」
えと、何これ? 就職の面接? 俺、まだ卒業見込み立たないんですけど大丈夫なのかな?
「はい、大丈夫ですよ。学歴や職歴は一切不問です」
え? 口に出してないのに何で分かった? 心読んだとか?
「はい、余計な手間をかけずに本音でぶつかり合いましょう」
マジかよ。エロい事考えたらどうなるの?
「え? エロい事… ですか…」
真柄さんはそう言うと制服の上着を脱ぎ、中のブラウスのボタンを恥ずかしそうに外しだした。俺は突然のラッキースケベイベントに目が離せない。
そしてブラウスを脱いだ真柄さんは… その下に今脱いだ筈の上着とブラウスを着ていた。
「裸になると思いました? 残念! 私はプログラ厶なのでこれ以上脱げないんですよ」
爽やかに話す言葉が余計に腹立たしい。機械だってんなら殴ってやろうか。
「あん、怒っちゃダメですよ? 私の話を最後まで聞いてもらえればきっとイイ事がありますから…」
真柄さんの対応が何となく色っぽくなる。俺に合わせてインターフェイスを変えたりしたのだろうか?
「ご名答! やっぱり貴方は素敵な才能を持っていらっしゃるわ。すぐにでも採用したいくらいですよ」
さっきから採用とか新戦力とか景気の良い話をしているけど、そもそもお宅の会社(?)は何してる所なの?
「説明するより実際に見て頂きましょう」
そう言って真柄さんは後ろに手を広げる。するとホワイトボードにスクリーンが現れて映像が映しだされる。
画面に映ったのは宇宙空間で多数の人型ロボットが、これまた多数の虫型のモンスターと戦っている場面だった。
映像の出来としては普通のCGアニメかな? って感じで俺らの年代には特別に刺さる様なものでは無かった。
ロボット軍団の方は携帯したり内蔵した火器を使って、カナブンに似た虫型モンスターを狩っていた。キルレートは凡そ20対1、文字通りの虐殺だ。ロボット側からすればほぼ『無双』という言い方も出来る。
何より印象的なのはロボット達は全員宝石を散りばめているかの様にキラキラした外装をしている。デコっている感じでは無くて装甲その物が光っているのだろう。
「貴方、巨大ロボットに乗ってみたくはありませんか? 日本男児たる者、『変身!』と『行きまーす!』は絶対憧れますよね?」
え? ま、まぁね。一生に一回くらい機会があったらやってみたいかな?
「素晴らしい! 我が軍の『輝甲兵《きこうへい》』は貴方のその望みを叶えてくれます! 貴方は今のその貧相な体を脱ぎ捨て、新たに強靭な肉体と鋼の精神を持ってこの世界に舞い降り、やがて伝説となるでしょう!」
新戦力って、比喩じゃなくてそのまんまの意味かよ。って言うか貧相で悪かったな。どうせその辺の女子にすら筋力負けてるよ……。
そこで真柄さんは今までのアトラクションの進行係の様な雰囲気をガラッと変え、真面目な顔で俺を見つめて口を開いた。
「貴方は今、人類の英雄になれる機会を得ました。どうか私共に力を貸して下さい。貴方の力で人類の敵、邪悪な虫共を殲滅して頂きたいのです」
うーん、俺の力って言うけど、俺はケンカも強くないし、アクションゲームだって上手くない。対戦シューティングとかやっても1人倒す間に5回は殺される。そんな俺でも強ぇぇぇ出来るのかな? て言うか役に立つのかな?
「我々が必要としているのは貴方のその生命力です。他の力は二の次ですよ。…さぁ、聞かせて下さい、貴方の選択を!」
いやまぁ選択をって言ったってこれ夢だしなぁ。夢の中だから別に死んだりしても構わないかな? やっぱり何だかんだ言って巨大ロボはロマンだもんな!
うん、良いよ。このキラキラしたロボに乗って戦ってみたい。答えは『イエス』だ!
そう(心の中で)答えた途端、世界が暗転して一切の音も聞こえなくなった。
そして急に鳴り響くアラームの音。設定していた目覚ましの音とは少し違っていたけど、まぁいいか。
あー、何だよ。もう少しでロボ無双出来たのに、いい所で仮眠時間終了かよ。バロッチの奴の手伝いを始める前に何か食っておかないとな……。
って、俺の部屋ずいぶん明るくね? さっきログアウトしたのが午前2時半頃で仮眠時間30分としてまだ3時。それにしては周りが妙に明るい。寝過ごしたのかな? 時計を確認しようと頭の上で鳴っているアラーム時計を取ろうとするが、金縛りに遭ったかのように手が動かない。
視界がはっきりしてくると更に異常な事態になっていた。俺の周りを作業服の様なツナギを着た小さい妖精さん(?)達が走り回っているのだ。
場所も明らかに俺の部屋じゃない。どこかの倉庫か格納庫と言った感じの広い部屋だ。
正面に目を向けると、ぴっちりとした宇宙服の様な服に身を包んだ高校生くらいの年頃の女の子が立っていた。身長は20cm弱くらいか? 彼女の足場は俺の腹とか腰の辺りで少し上を向いて俺の顔を見つめている。
少し釣り目の気の強そうな面立ちで、綺麗な黒い髪をショートカットにしている彼女。やや垢抜けない感じだが、素材は間違い無く美少女だ。小人さんとはいえ、あまり女性に免疫が無いので少し照れる。
「これが貴方の初陣よ『3071』、虫共に私達の力を見せ付けてやりましょう!」
彼女はそう言って俺の腹の蓋を開け(!)俺に乗り込んできた。
ん? あれ? 俺、ロボットに乗るんじゃなくて、ロボットその物になってませんか?!
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
札束艦隊
蒼 飛雲
歴史・時代
生まれついての勝負師。
あるいは、根っからのギャンブラー。
札田場敏太(さつたば・びんた)はそんな自身の本能に引きずられるようにして魑魅魍魎が跋扈する、世界のマーケットにその身を投じる。
時は流れ、世界はその混沌の度を増していく。
そのような中、敏太は将来の日米関係に危惧を抱くようになる。
亡国を回避すべく、彼は金の力で帝国海軍の強化に乗り出す。
戦艦の高速化、ついでに出来の悪い四姉妹は四一センチ砲搭載戦艦に改装。
マル三計画で「翔鶴」型空母三番艦それに四番艦の追加建造。
マル四計画では戦時急造型空母を三隻新造。
高オクタン価ガソリン製造プラントもまるごと買い取り。
科学技術の低さもそれに工業力の貧弱さも、金さえあればどうにか出来る!
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる