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(ーーなんでみんな、怒られちゃうね⁉︎ って話をしてるのに、そんなに上機嫌でいられるのかと……いや楽しかったけどさぁ……でも絶対、家帰ったらお説教じゃん……ーーえ、まさかみんなはお説教されたりしないとか言わないよね……? ーーそんなわけないよね……?)
そんな疑惑を抱えながら帰ってきたボスハウト邸ーー
リアーヌの予想通りにヴァルムやアンナからのお説教を受け、いつものようにリアーヌの夕飯からデザートが撤去された。
(食べたかったな……チーズケーキ……ーーニヤニヤ笑って見せつけるように食べ始めたザームには二度と回復なんかかけてやるもんかって心に誓ったけど……ーーでもその後、こっそり受け合わせのイチゴくれたからな……まぁ今回ぐらいは大目に見てやってもいい……かも⁇)
◇
そんな集団ボイコット事件から数日後ーー
リアーヌとザームは休日を家のリビングでのんびりと過ごしていた。
「……エドガーと?」
「ああ」
「……あんた平気なの? その……実力的な兼ね合いで……」
リアーヌはゲームの知識でしかレージェンド学院のことを知らないーーつまりゲームであまり描かれていなかった騎士科の授業のことは、ほとんど知らなかった。
しかし、そんなリアーヌでもエドガーが国の危機を回避させられるほどの実力者であることは知っている。
そんなエドガーとザームが同じグループで野営を伴う訓練をすると聞き、弟がその実力差から迷惑をかけたり、無茶をしてしまうのではないかと心配していた。
ーーレーシェンド学院の騎士科では、年に一度、モンドラゴ山の裾野で全学年合同、そして王城の騎士たちも加わった大規模訓練が行われることになっていた。
全学年合同ということで、一年二年三年と一人ずつ、そしてそこに騎士が加わった四人から五人が一つの班になり、森の中で野営を含む様々な訓練を行う。
訓練とはいえ成績が付き、騎士の方も上司の視察や自分の評価にもつながる。
同じ班ということで、連帯責任も問われてしまうため、ここでの失点はリアーヌの予想通り、決して小さくはない損失ではあった。
ーーあったのだが、エドガーはそれを理解した上で真っ先にザームを誘ったのだ。
「……あそこまで強くはなれねぇけど、足引っ張るほどじゃねぇと思うーーってエドガーさんが言ってたからそうなんじゃねぇか?」
「そう、なんでしょうか……?」
ザームの答えにいまいち納得のできないリアーヌは後ろに控えていたオリバーに向かいこてりと首を傾げた。
「そうですね……まず、この訓練で問われるのは強さではありません」
「え、違うんです……?」
そんな疑惑を抱えながら帰ってきたボスハウト邸ーー
リアーヌの予想通りにヴァルムやアンナからのお説教を受け、いつものようにリアーヌの夕飯からデザートが撤去された。
(食べたかったな……チーズケーキ……ーーニヤニヤ笑って見せつけるように食べ始めたザームには二度と回復なんかかけてやるもんかって心に誓ったけど……ーーでもその後、こっそり受け合わせのイチゴくれたからな……まぁ今回ぐらいは大目に見てやってもいい……かも⁇)
◇
そんな集団ボイコット事件から数日後ーー
リアーヌとザームは休日を家のリビングでのんびりと過ごしていた。
「……エドガーと?」
「ああ」
「……あんた平気なの? その……実力的な兼ね合いで……」
リアーヌはゲームの知識でしかレージェンド学院のことを知らないーーつまりゲームであまり描かれていなかった騎士科の授業のことは、ほとんど知らなかった。
しかし、そんなリアーヌでもエドガーが国の危機を回避させられるほどの実力者であることは知っている。
そんなエドガーとザームが同じグループで野営を伴う訓練をすると聞き、弟がその実力差から迷惑をかけたり、無茶をしてしまうのではないかと心配していた。
ーーレーシェンド学院の騎士科では、年に一度、モンドラゴ山の裾野で全学年合同、そして王城の騎士たちも加わった大規模訓練が行われることになっていた。
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同じ班ということで、連帯責任も問われてしまうため、ここでの失点はリアーヌの予想通り、決して小さくはない損失ではあった。
ーーあったのだが、エドガーはそれを理解した上で真っ先にザームを誘ったのだ。
「……あそこまで強くはなれねぇけど、足引っ張るほどじゃねぇと思うーーってエドガーさんが言ってたからそうなんじゃねぇか?」
「そう、なんでしょうか……?」
ザームの答えにいまいち納得のできないリアーヌは後ろに控えていたオリバーに向かいこてりと首を傾げた。
「そうですね……まず、この訓練で問われるのは強さではありません」
「え、違うんです……?」
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