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5章
火あぶりの刑
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王はルビーを見つめた。美しいが冷たくて寂しい顔が、怒りに満ちている。グリーン十六世は、声を振り絞ってあやまった。
「ルビー。すまなかった。さびしい思いをさせて申し訳ない」
ルビーは、王がすなおに謝ったので、思いがけないというふうに、キョトンとした顔になった。
しばらく黙って考えていたが、ニヤリとして、パチンと指を鳴らす。
すると、王の体が水平に浮き上がりーーー九十度回転して床に降り立った。王は、脚をふみ鳴らし「動けるぞ!」と鏡の前に走って行って、映る自分の姿を見ながら、銀色の髪をかき上げた。
ルビーは、そんな王の様子を鼻先で笑いながら
「過ちを正すのに遅すぎる事はない。結婚してあげる」
王は驚きのあまり、動き始めた体をこわばらせた。
「結婚?まさか!」
「私達が結婚すれば、グリーン国と、ゴールデン国は一つになれる。もちろんあたしが女王。あんたは、せいぜい補佐官止まりかしら」
王は、呆れたようにルビーに言う。
「結婚とはね、好きな人と新しい命を育むことだ。どんな生物でも、そうしているじゃないか。好きでもないヤツと計算づくめの政略結婚など、お断りだ」
「新しい命?
動物や、虫けらみたいな下等なヤツラと一緒にしないで。
生命は、進化し続けている。
男と女で命を紡いでいく時代は終わったんだ。
男なんて、そのうち絶滅する。
せっかくプロポーズしてやったのに。結婚しないならあんたは不用品。グリーン国を滅ぼしてやる。まず手始めに、ここにいる連中は、全員火あぶりの刑に処す!」
ルビーが、魔法の杖を一振りすると、病室のドアが大きく開き、ロボット兵が次から次へと入ってくる。お揃いの迷彩服を着て銃を持った兵隊は、顔も身体も同じ。口は無くふたつの丸い目は、レーダーになっている。
ロビンは、すぐさま、手から光のビームを出してロボットを攻撃するが、まるで効果がない。ロボット軍団は、あっという間に、ロビンとノア、そして国王を縛り上げた。
どういうわけか、ジャック先生だけが縛られない。先生は、白衣の腕をまくって、兵隊を思い切り殴りつけたが、相手は痛みを感じない鉄のロボットだ。逆に手が腫れあがってしまった。ジャク先生は、怒り狂って病室を歩きまわっていた。
「ルビー。すまなかった。さびしい思いをさせて申し訳ない」
ルビーは、王がすなおに謝ったので、思いがけないというふうに、キョトンとした顔になった。
しばらく黙って考えていたが、ニヤリとして、パチンと指を鳴らす。
すると、王の体が水平に浮き上がりーーー九十度回転して床に降り立った。王は、脚をふみ鳴らし「動けるぞ!」と鏡の前に走って行って、映る自分の姿を見ながら、銀色の髪をかき上げた。
ルビーは、そんな王の様子を鼻先で笑いながら
「過ちを正すのに遅すぎる事はない。結婚してあげる」
王は驚きのあまり、動き始めた体をこわばらせた。
「結婚?まさか!」
「私達が結婚すれば、グリーン国と、ゴールデン国は一つになれる。もちろんあたしが女王。あんたは、せいぜい補佐官止まりかしら」
王は、呆れたようにルビーに言う。
「結婚とはね、好きな人と新しい命を育むことだ。どんな生物でも、そうしているじゃないか。好きでもないヤツと計算づくめの政略結婚など、お断りだ」
「新しい命?
動物や、虫けらみたいな下等なヤツラと一緒にしないで。
生命は、進化し続けている。
男と女で命を紡いでいく時代は終わったんだ。
男なんて、そのうち絶滅する。
せっかくプロポーズしてやったのに。結婚しないならあんたは不用品。グリーン国を滅ぼしてやる。まず手始めに、ここにいる連中は、全員火あぶりの刑に処す!」
ルビーが、魔法の杖を一振りすると、病室のドアが大きく開き、ロボット兵が次から次へと入ってくる。お揃いの迷彩服を着て銃を持った兵隊は、顔も身体も同じ。口は無くふたつの丸い目は、レーダーになっている。
ロビンは、すぐさま、手から光のビームを出してロボットを攻撃するが、まるで効果がない。ロボット軍団は、あっという間に、ロビンとノア、そして国王を縛り上げた。
どういうわけか、ジャック先生だけが縛られない。先生は、白衣の腕をまくって、兵隊を思い切り殴りつけたが、相手は痛みを感じない鉄のロボットだ。逆に手が腫れあがってしまった。ジャク先生は、怒り狂って病室を歩きまわっていた。
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