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第199話 視察の旅 その3
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僕達はマッシュ達村人に見送られながら、二村を後にした。次の目的地は、物資の集積所という重要な機能を備えた街だ。村と違い、人口も三万人近くいて公国内では、大きな都市になる予定だ。まぁ、人口だけでいえば新村と変わらないのだが。街は、王都とラエルの街を結ぶ街道上に作られている。街よりやや東にいくと、元子爵領に向かう街道が北にずっと続いているのだ。南には半島があり、街はその最北に位置する場所である。半島には中央に山が連なり、平地は少ない地形だ。大人口が移住できるほどではないが、漁業の拠点としては有望だろう。
街から西に向かうと、建造中の砦となる。それより先は山が立ちはだかり、道が狭くなり大軍の移動が困難となる場所だ。そんな場所に砦を築くのだから、防御という点ではかなり優れているだろう。街は、そんな砦を支える為の場所という意味合いが強い街だ。二村からは40キロメートルほど離れていて、一日歩けば到着する距離だ。もっとも、今では人の往来が少ないから問題にはならないが、街道を歩く人からすれば、街や村の距離がと過ぎる気はする。もっと、狭い間隔で宿場を整備していくのも今後は必要になってくるだろう。
二村を朝に出発した僕達だったが、街に到着した頃には日が沈もうとする時刻になってしまった。途中で休憩をはさみすぎてしまったようだ。なんでも、この辺りの河川には砂金が多く出るらしい。その話を聞いたゴードンが、是非、砂金を取るのを試してみたいといい出したのだ。やはり、金という言葉だけで人の心を動かしてしまうのだろうか。結局、昼の休憩の時間だけと決めていたのに、僕も夢中になってしまい、遅くなってしまったのだ。ちなみに戦果は大粒の砂金がひと粒と砂金が少し。まぁ、こんなもんだよね。
街に到着すると、ライルが出迎えにやってきてくれた。
「ロッシュ公。よく無事出来てくれた。今日はもう日が暮れるから、視察は明日にするだろ? とりあえず、晩飯の用意は出来ているから、話から先にやっちまおう」
僕達はライルの案内で、街の中心部の一角にある複数の建物にそれぞれ分宿することになった。自警団達には、僕達とは別に食事が供されており、酒も振る舞われているのでかなり上機嫌になっているようだ。ライルと食事をするのは、僕の他にルド、ゴードン、それにミヤとシェラだ。ミヤとシェラには僕が持ってきた魔酒を渡してあるので、食事会をする場所の隅で二人で飲み比べを始めていた。そのため、男四人でテーブルを囲んでの食事となった。
まずは、ライルの挨拶から始まった。
「ロッシュ公に、ゴードンさん、ルドベックさん。よく来てくれたな。この数カ月でこの辺も見違えるほどに変わったぜ。それも、ここに入ってきてくれたロドリスさんたちのおかげだ。今夜も呼んだんだが、まだ街の区画の視察のために戻ってきてないそうだ。明日になったら、話してやってほしい。とにかく、明日見たら、驚くことが多いと思うぜ。オレも久しぶりの酒だ。楽しませてもらうぜ」
ライルがそれだけ言うのだから、楽しみだな。この街は、公国の防衛には重要な場所だからな。ルドもゴードンもかなり関心が強いみたいで、ライルに開発の進捗について、様々な角度から質問をしていた。ライルは、なかなか酒にありつけなくて、困った顔を見せていた。助け舟を出してやるか。
「二人共。質問はそのくらいでいいだろう。まずは食事を取ろう。見た所、村から物資で作られていると思うが、この肉は鳥か? 初めて、食べる味だ。この辺で獲れたものなのか?」
「ああ、さすがだな。その通りだ。ロドリスさん達が宴のためにわざわざ獲ってきてくれたものだ。なんでも、山の方にしかいない鳥で、滅多に姿を見せないので幻の鳥とまで言われているそうだぞ。オレも初めて食うものだから楽しみなんだが」
そういう鳥もあるのか。確かに旨いが、僕は鶏のほうが好みだな。どうも、野生の物は臭みが強すぎるきらいがある。もちろん、調理法で改善することは出来るが、残念ながら香辛料の種類が圧倒的に少ないため、臭みを取るのが難しいのだ。ライルは、喜んで食べていた。
「そういえば、ライル。知っているとは思うが、レイヤが身ごもったようだな。おめでとう。これで、ライルも父親になるんだな」
そういうと、ライルは呆然とした顔をして、その直後に大粒の涙を流し始めた。この様子だと、どうやら知らなかったみたいだ。なかなか、泣き止まないかと思っていたが、急にコップの酒を一気に飲み干し、目を真っ赤にしながらも落ち着いてきたようだ。
「ありがとうございます。まさか、オレに子供が出来るなんて思ってもいなくて。本当だったら、オレの命は前の大戦でなくなっていたんだ。それを辺境伯である隊長に命を救われて、ここまで生き永らえてこれたんだ。また、隊長には借りが出来てしまったな。その借りは、息子であるロッシュ公に返させてもらうぜ。オレは、ロッシュ公のためだったら命だって惜しくなぇからな、そのつもりでいてくれ」
僕もその言葉を受けて、ついもらい泣きをしてしまいそうになった。
「そんな大袈裟なことは言わないでくれ。僕は、それほどのことをしているつもりはないぞ。命は家族のために使ってやれ。それに、ライルは今や公国にはなくてはならない存在なのだ。そう軽々しく命を投げ出されてもらっては困るぞ」
ライルは、違いない!! と笑って答えた。そういえば、と思いライルに聞いてみることにした。
「ライル。二村で牛を見つけたという報告は入っているか?」
「ああ、聞いているな。なんでも捕まえようとして失敗したってやつか。たしかに牛はあったほうがいいが、無理をしてまで欲しいとは思わなかったからな。そのままにしておいたんだが、まずかったか?」
「いや、それは気にしていない。というか、二村に立ち寄った時に捕獲してしまった。100頭以上の大所帯だ。今は、食料と水だけを与えてもらっているが、ゆくゆくは牛を使って農業をしたいと思っているんだが、牛の飼育に詳しいものを知らないか?」
「流石だな。すこしはそうなるかもしれないと思っていたが、実際に聞いてみると、やっぱりロッシュ公はすごいな。飼育に関しては、オレの知る限りではいないと思うぞ。ロドリスさんならもしかしたら何か知っているかもしれないが」
やはり、人探しはなかなかうまく行くものじゃないな。今回探しているのは、牛の飼育の経験者だ。ただでさえ牛を食べる風習があまりない地域だけに、探すのも難しいのだ。やはり、風習がある場所に赴き、探さなければいけないだろうか。僕は、この近くで風習のある場所がないか、と質問すると、誰も知らないとなった。とりあえず、これについてもロドリスに聞いてみるか。
それからは、王国の動きについての話に移っていった。ライルの話では、砦より西に斥候を放っているが、王国軍の影はまったくないらしい。それどころか、人影すらなく西数百キロメートルに渡って無人の荒野が広がっているというのだ。ここしばらくは、王国軍がこちらに動きを見せることはないだろうという話だった。むしろ、王都の北にいる貴族たちに対して動きを見せる可能性の方が高いため、元子爵領の方から斥候を飛ばしたほうがいいだろうということだ。
僕は、当面は、王国軍が動く可能性が低いことを聞けて安心感を覚えた。今はとにかく時間を稼いで、王国に十分に対抗するだけの公国の地力を養わなければいけない。民を増やし、食料を増やし、そして、兵や武器の性能を向上させていく。これをするために少なくとも数年は欲しいところだ。資源開発もしていかなければな。
「ライル。この近くで鉱山が発見されたと聞いたが」
「ああ、それについてもロドリスが詳細を知っているが、たしかに鉱山が発見されたな。しかも、かなり優良な鉱山のようだ。ロッシュ公なら、瞬く間に大量の鉱石を掘ってしまうんじゃないか?」
話が本当で良かった。今は鉄などの鉱物資源は村が唯一の供給源となっている。やはり、資源はいつか枯渇するものだ。そうなる前に、新たな供給源を見つけ、常に複数あることが望ましいのだ。しかし、僕が掘るという考えは考えものだ。僕が、掘っているのは目的があってのことだ。日常的に、掘ることを仕事としているわけではない。公国にとって、必要なのは安定的な生産だ。僕みたいに、短期間で大量に掘るのは良くない。
採掘の職人を生み出し、採掘の技術を磨かせることが今後の鉱山開発には必要不可欠だ。そうなると、人での確保が必要となるな。
「ライル。今回の発見した鉱山については、僕が掘ることはないだろう。絶対とは言わないが、基本的には民に掘らせようと考えている。そのための人手を揃えてほしいのだ」
「なるほど。たしかにそれが本来あるべき姿だったな。ロッシュ公がすごすぎたんで、忘れてしまったいたぜ。鋼材に派遣する人はこっちで用意するぜ。仕事をしたいやつは大勢いるから、募集で困ることはないと思うぜ」
これで、鉱山開発を民の力で行えるようになるわけだ。これでまた一つ、公国で産業が生まれ、強い公国に一歩近づくことが出来たわけだ。僕は、そのことを噛み締めながら、その夜は楽しく酒を飲み、様々な話で盛り上がりを見せることになった。
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二村を朝に出発した僕達だったが、街に到着した頃には日が沈もうとする時刻になってしまった。途中で休憩をはさみすぎてしまったようだ。なんでも、この辺りの河川には砂金が多く出るらしい。その話を聞いたゴードンが、是非、砂金を取るのを試してみたいといい出したのだ。やはり、金という言葉だけで人の心を動かしてしまうのだろうか。結局、昼の休憩の時間だけと決めていたのに、僕も夢中になってしまい、遅くなってしまったのだ。ちなみに戦果は大粒の砂金がひと粒と砂金が少し。まぁ、こんなもんだよね。
街に到着すると、ライルが出迎えにやってきてくれた。
「ロッシュ公。よく無事出来てくれた。今日はもう日が暮れるから、視察は明日にするだろ? とりあえず、晩飯の用意は出来ているから、話から先にやっちまおう」
僕達はライルの案内で、街の中心部の一角にある複数の建物にそれぞれ分宿することになった。自警団達には、僕達とは別に食事が供されており、酒も振る舞われているのでかなり上機嫌になっているようだ。ライルと食事をするのは、僕の他にルド、ゴードン、それにミヤとシェラだ。ミヤとシェラには僕が持ってきた魔酒を渡してあるので、食事会をする場所の隅で二人で飲み比べを始めていた。そのため、男四人でテーブルを囲んでの食事となった。
まずは、ライルの挨拶から始まった。
「ロッシュ公に、ゴードンさん、ルドベックさん。よく来てくれたな。この数カ月でこの辺も見違えるほどに変わったぜ。それも、ここに入ってきてくれたロドリスさんたちのおかげだ。今夜も呼んだんだが、まだ街の区画の視察のために戻ってきてないそうだ。明日になったら、話してやってほしい。とにかく、明日見たら、驚くことが多いと思うぜ。オレも久しぶりの酒だ。楽しませてもらうぜ」
ライルがそれだけ言うのだから、楽しみだな。この街は、公国の防衛には重要な場所だからな。ルドもゴードンもかなり関心が強いみたいで、ライルに開発の進捗について、様々な角度から質問をしていた。ライルは、なかなか酒にありつけなくて、困った顔を見せていた。助け舟を出してやるか。
「二人共。質問はそのくらいでいいだろう。まずは食事を取ろう。見た所、村から物資で作られていると思うが、この肉は鳥か? 初めて、食べる味だ。この辺で獲れたものなのか?」
「ああ、さすがだな。その通りだ。ロドリスさん達が宴のためにわざわざ獲ってきてくれたものだ。なんでも、山の方にしかいない鳥で、滅多に姿を見せないので幻の鳥とまで言われているそうだぞ。オレも初めて食うものだから楽しみなんだが」
そういう鳥もあるのか。確かに旨いが、僕は鶏のほうが好みだな。どうも、野生の物は臭みが強すぎるきらいがある。もちろん、調理法で改善することは出来るが、残念ながら香辛料の種類が圧倒的に少ないため、臭みを取るのが難しいのだ。ライルは、喜んで食べていた。
「そういえば、ライル。知っているとは思うが、レイヤが身ごもったようだな。おめでとう。これで、ライルも父親になるんだな」
そういうと、ライルは呆然とした顔をして、その直後に大粒の涙を流し始めた。この様子だと、どうやら知らなかったみたいだ。なかなか、泣き止まないかと思っていたが、急にコップの酒を一気に飲み干し、目を真っ赤にしながらも落ち着いてきたようだ。
「ありがとうございます。まさか、オレに子供が出来るなんて思ってもいなくて。本当だったら、オレの命は前の大戦でなくなっていたんだ。それを辺境伯である隊長に命を救われて、ここまで生き永らえてこれたんだ。また、隊長には借りが出来てしまったな。その借りは、息子であるロッシュ公に返させてもらうぜ。オレは、ロッシュ公のためだったら命だって惜しくなぇからな、そのつもりでいてくれ」
僕もその言葉を受けて、ついもらい泣きをしてしまいそうになった。
「そんな大袈裟なことは言わないでくれ。僕は、それほどのことをしているつもりはないぞ。命は家族のために使ってやれ。それに、ライルは今や公国にはなくてはならない存在なのだ。そう軽々しく命を投げ出されてもらっては困るぞ」
ライルは、違いない!! と笑って答えた。そういえば、と思いライルに聞いてみることにした。
「ライル。二村で牛を見つけたという報告は入っているか?」
「ああ、聞いているな。なんでも捕まえようとして失敗したってやつか。たしかに牛はあったほうがいいが、無理をしてまで欲しいとは思わなかったからな。そのままにしておいたんだが、まずかったか?」
「いや、それは気にしていない。というか、二村に立ち寄った時に捕獲してしまった。100頭以上の大所帯だ。今は、食料と水だけを与えてもらっているが、ゆくゆくは牛を使って農業をしたいと思っているんだが、牛の飼育に詳しいものを知らないか?」
「流石だな。すこしはそうなるかもしれないと思っていたが、実際に聞いてみると、やっぱりロッシュ公はすごいな。飼育に関しては、オレの知る限りではいないと思うぞ。ロドリスさんならもしかしたら何か知っているかもしれないが」
やはり、人探しはなかなかうまく行くものじゃないな。今回探しているのは、牛の飼育の経験者だ。ただでさえ牛を食べる風習があまりない地域だけに、探すのも難しいのだ。やはり、風習がある場所に赴き、探さなければいけないだろうか。僕は、この近くで風習のある場所がないか、と質問すると、誰も知らないとなった。とりあえず、これについてもロドリスに聞いてみるか。
それからは、王国の動きについての話に移っていった。ライルの話では、砦より西に斥候を放っているが、王国軍の影はまったくないらしい。それどころか、人影すらなく西数百キロメートルに渡って無人の荒野が広がっているというのだ。ここしばらくは、王国軍がこちらに動きを見せることはないだろうという話だった。むしろ、王都の北にいる貴族たちに対して動きを見せる可能性の方が高いため、元子爵領の方から斥候を飛ばしたほうがいいだろうということだ。
僕は、当面は、王国軍が動く可能性が低いことを聞けて安心感を覚えた。今はとにかく時間を稼いで、王国に十分に対抗するだけの公国の地力を養わなければいけない。民を増やし、食料を増やし、そして、兵や武器の性能を向上させていく。これをするために少なくとも数年は欲しいところだ。資源開発もしていかなければな。
「ライル。この近くで鉱山が発見されたと聞いたが」
「ああ、それについてもロドリスが詳細を知っているが、たしかに鉱山が発見されたな。しかも、かなり優良な鉱山のようだ。ロッシュ公なら、瞬く間に大量の鉱石を掘ってしまうんじゃないか?」
話が本当で良かった。今は鉄などの鉱物資源は村が唯一の供給源となっている。やはり、資源はいつか枯渇するものだ。そうなる前に、新たな供給源を見つけ、常に複数あることが望ましいのだ。しかし、僕が掘るという考えは考えものだ。僕が、掘っているのは目的があってのことだ。日常的に、掘ることを仕事としているわけではない。公国にとって、必要なのは安定的な生産だ。僕みたいに、短期間で大量に掘るのは良くない。
採掘の職人を生み出し、採掘の技術を磨かせることが今後の鉱山開発には必要不可欠だ。そうなると、人での確保が必要となるな。
「ライル。今回の発見した鉱山については、僕が掘ることはないだろう。絶対とは言わないが、基本的には民に掘らせようと考えている。そのための人手を揃えてほしいのだ」
「なるほど。たしかにそれが本来あるべき姿だったな。ロッシュ公がすごすぎたんで、忘れてしまったいたぜ。鋼材に派遣する人はこっちで用意するぜ。仕事をしたいやつは大勢いるから、募集で困ることはないと思うぜ」
これで、鉱山開発を民の力で行えるようになるわけだ。これでまた一つ、公国で産業が生まれ、強い公国に一歩近づくことが出来たわけだ。僕は、そのことを噛み締めながら、その夜は楽しく酒を飲み、様々な話で盛り上がりを見せることになった。
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