88 / 408
第87話 錬金工房
しおりを挟む
スタシャが錬金工房に引き篭もってから、しばらく経った頃、僕は錬金工房に様子を見に行くことにした。今回は、マグ姉が同行することになった。道中で、僕達は手を繋いでいるのが習慣になっており、村人も微笑ましく見ていた。今後の栽培の予定などを話しながら、成人式に日程を決めていった。マグ姉がほとんど決めていたので、本当に微調整程度で済んだ。
そんな話をしながら、錬金工房に到着した。表には二人のホムンクルスらしい女性が、屋敷周りの片付けや庭造りを休み無く続けていた。スタシャは、あれから何体のホムンクルスを作ったんだ? あれからアダマンタイトの催促がなかったから、自前……というか大量に持ち去ったインゴットで作ったんだろう。
僕達の姿を見て、ホムンクルスは見事なお辞儀をして挨拶をしてきた。僕はビックリしたが、挨拶をし返すと、ホムンクルスは作業を再開した。二人共、前に見たホムンクルスと外見がそっくりだ。違いといえば、髪の長さくらいか? 一人は肩くらいで、もう一人はショートだ。どうみても、人間にしか見えないな。マグ姉に僕がこの二人がホムンクルスであることを説明すると、僕以上に驚いていた。
屋敷に入ると、ホムンクルスが僕達を出迎えてくれた。今度は、長い髪をポニーテールにしていた。質の良さそうなテーブルと椅子がある部屋に案内され、僕達はその椅子に座ると、紅茶が差し出された。香りもよく、とても上等な茶葉であると感じた。マグ姉の舌も認める程だったから、いいものなのだろう。しばらく、スタシャは現れなかったので、待つことになった。
ちょうど、紅茶を飲み終える頃、スタシャがアルビノを伴って、部屋に入ってきた。マグ姉は立ち上がり、少し身構えたが、スタシャが気にする様子もなく、椅子に座ったので、マグ姉も続けて座った。
「今日は何のようなのだ? ロッシュに言われたものは、倉庫に置いてあるので後で確認すると良い。もう一つの方は、まだ始められていないからもう少し待ってくれ」
「ほう早いな。もう完成品が出来上がったのか。後で確認させてもらおう。その前に、ホムンクルスを何体作ったのだ? 表に二人、玄関に一人、ここに一人で全部で四人なのか?」
「五人だ。今は、資材を調達してもらうために森に入っている。そのうち戻るだろうが。もう、アダマンタイトも空っぽだ。また貰いにいるからよろしく頼むぞ」
スタシャのアダマンタイトの消費が激しすぎる。貴重だと言っていたが、以前は潤沢に使えた身分だったのだろうか?
「なんだ? 文句でもあるのか? あるだけ使ってしまうのは……性だな。こればかりはどうしようもない。でもな、これでも利口に使っているつもりだ。ホムンクルスは、前にも言ったが不眠不休で働いてくれるから、錬金術の仕事が捗るのだぞ。それに、私も空いた時間に研究も出来るし、いい事づくしではないか。ロッシュが、前に言っていたからこれ以上は増やさない努力をするが」
妙なところで自信を持たれても困るが……とにかく、スタシャには最小限の素材だけを渡すようにしよう。スタシャに村中の資源を奪われかねないからな。すると、マグ姉が話に加わってきた。
「私、話が全然わからないんだけど。ロッシュが頼んだものってなんなの?」
僕がスタシャに頼んだものは、どうしても必要なものだ。それは、鋼と染料だ。鍛冶工房が出来て、農具や包丁などの料理用具などの製造が出来るようになったのだが、どうしても鉄の品質が良くない。というより、僕の魔法でつくる金属はどうしても不純物が全く含まれない。そのため、柔らかすぎ、道具の性能が低すぎるのだ。そのためにも、鋼を作る必要があったのだが、この村の施設では難しく、魔法でも困難だった。そこで、錬金術に目をつけたのだ。性質の変化や素材の合成などが得意な錬金術では、鋼を作るのにうってつけなのだ。
鋼は、純鉄に炭素を加えることで出来る。おそらく、完成品が出来ているのはこっちの方だろう。鋼の完成は、農業の効率をかなり上げることが出来るだろう。もう一つの染料は、衣類用だ。村産の綿が出来てから、衣類は村で作ることが出来るようになっていたが、染料を作ることが出来なかった。もちろん、草を煮詰めたりすれば、色を抽出できるだろうが、量産が難しく、色にムラがありすぎて、満足の行く衣類を作ることが出来なかった。そのため、錬金術で素材から色の抽出を依頼したのだ。
「今、素材集めをしているのは、その染料を抽出するためのものだ。そういえば、最近、宝石集めをしたそうではないか。宝石からも染料を抽出できるから、クズで構わないから持ってきてくれ」
「よく知っていたな。宝石ならたくさんあるから、今度屋敷に来てくれ。必要なものは持っていくと良い。宝石といえば、面白いものを拾って加工したものがあるんだ。マグ姉、スタシャに見せてやってくれ」
僕がそう言うと、マグ姉は頷いて、嬉しそうな表情をして左手をスタシャが見える位置に差し出した。スタシャは最初は関心がなさそうな顔をしていたが、マグ姉の左手の薬指に七色の輝く宝石を見て、次第に顔色が変わっていった。スタシャの顔が吸い込まれるように、マグ姉の指輪に近づき、くっつきそうな勢いで見つめていた。
「こ、これは……まさか。マーガレットよ。なんてものを身に着けているんだ。これは、アウーディア石ではないか!! 貴様、やってはならぬことをしてしまったな。王家の秘宝を盗んだな」
スタシャが今にもマグ姉に攻撃をしそうなほど激怒していた。僕は、この指輪について、説明した。採掘していて偶々見つけたこと、これを身に着けているのはマグ姉以外にもいること、全部で十二個あることを順々に話していくと、スタシャの怒りは醒めていき、逆に興奮しだした。
「まさか、発掘できる石だとは信じられぬ。しかし、現物がここにある以上、ロッシュの言っていることは間違っていないのだろう。そうか……その石を私に譲ってくれないか? 悪いようには使わない。この石はすごい可能性を持っていると思う。私もこの石について、調べられるだけ調べたことがある。最古の文献を調べてわかったことは……」
話が長くなったので、要約すると、スタシャが言うには、アウーディア石には土地を豊かにする力が宿っている可能性があるというものだった。アウーディア王国が建国される前は、土地が枯れ果て、死の大地だったという。初代王がアウーディア石をなんらかの方法を使い、豊穣な土地に生まれ変わらせたらしい。アウーディア王国はそれ以降、豊穣な土地に支えられて繁栄し続けた。文献では、初代王が手にしていた石はこぶし大サイズであったが、最近見た時は小石程度のサイズだった。
いろいろと分からないことがあるし、可能性の話が多すぎるので、信憑性という点ではかなり低いといえる。しかし、豊穣な土地に生まれ変わる可能性を秘めている物が手元にあり、その力を引き出すことが出来るかもしれない人物が側にいるのなら、試してみたくなって仕方がないだろう。
僕は、スタシャにアウーディア石を融通することにした。この事が後にどういう影響が出るかは、僕には分からなかった。知的好奇心を大いに刺激したアウーディア石を手にしたスタシャは、しばらく屋敷から出てくることはなかった。どうやら、研究に没頭してしまったようだ。その間も、アルビノ達が鋼の製造を進めてくれたおかげで、農具の殆どが鋼製となった。スタシャがいなくとも、支障はないようなので、僕はスタシャの好きなようにやらせた。
後日、染料も完成したと言うので、僕が見に行くと、素晴らしいものが出来上がっていた。これで、素敵な水着が作れそうだな。
そんな話をしながら、錬金工房に到着した。表には二人のホムンクルスらしい女性が、屋敷周りの片付けや庭造りを休み無く続けていた。スタシャは、あれから何体のホムンクルスを作ったんだ? あれからアダマンタイトの催促がなかったから、自前……というか大量に持ち去ったインゴットで作ったんだろう。
僕達の姿を見て、ホムンクルスは見事なお辞儀をして挨拶をしてきた。僕はビックリしたが、挨拶をし返すと、ホムンクルスは作業を再開した。二人共、前に見たホムンクルスと外見がそっくりだ。違いといえば、髪の長さくらいか? 一人は肩くらいで、もう一人はショートだ。どうみても、人間にしか見えないな。マグ姉に僕がこの二人がホムンクルスであることを説明すると、僕以上に驚いていた。
屋敷に入ると、ホムンクルスが僕達を出迎えてくれた。今度は、長い髪をポニーテールにしていた。質の良さそうなテーブルと椅子がある部屋に案内され、僕達はその椅子に座ると、紅茶が差し出された。香りもよく、とても上等な茶葉であると感じた。マグ姉の舌も認める程だったから、いいものなのだろう。しばらく、スタシャは現れなかったので、待つことになった。
ちょうど、紅茶を飲み終える頃、スタシャがアルビノを伴って、部屋に入ってきた。マグ姉は立ち上がり、少し身構えたが、スタシャが気にする様子もなく、椅子に座ったので、マグ姉も続けて座った。
「今日は何のようなのだ? ロッシュに言われたものは、倉庫に置いてあるので後で確認すると良い。もう一つの方は、まだ始められていないからもう少し待ってくれ」
「ほう早いな。もう完成品が出来上がったのか。後で確認させてもらおう。その前に、ホムンクルスを何体作ったのだ? 表に二人、玄関に一人、ここに一人で全部で四人なのか?」
「五人だ。今は、資材を調達してもらうために森に入っている。そのうち戻るだろうが。もう、アダマンタイトも空っぽだ。また貰いにいるからよろしく頼むぞ」
スタシャのアダマンタイトの消費が激しすぎる。貴重だと言っていたが、以前は潤沢に使えた身分だったのだろうか?
「なんだ? 文句でもあるのか? あるだけ使ってしまうのは……性だな。こればかりはどうしようもない。でもな、これでも利口に使っているつもりだ。ホムンクルスは、前にも言ったが不眠不休で働いてくれるから、錬金術の仕事が捗るのだぞ。それに、私も空いた時間に研究も出来るし、いい事づくしではないか。ロッシュが、前に言っていたからこれ以上は増やさない努力をするが」
妙なところで自信を持たれても困るが……とにかく、スタシャには最小限の素材だけを渡すようにしよう。スタシャに村中の資源を奪われかねないからな。すると、マグ姉が話に加わってきた。
「私、話が全然わからないんだけど。ロッシュが頼んだものってなんなの?」
僕がスタシャに頼んだものは、どうしても必要なものだ。それは、鋼と染料だ。鍛冶工房が出来て、農具や包丁などの料理用具などの製造が出来るようになったのだが、どうしても鉄の品質が良くない。というより、僕の魔法でつくる金属はどうしても不純物が全く含まれない。そのため、柔らかすぎ、道具の性能が低すぎるのだ。そのためにも、鋼を作る必要があったのだが、この村の施設では難しく、魔法でも困難だった。そこで、錬金術に目をつけたのだ。性質の変化や素材の合成などが得意な錬金術では、鋼を作るのにうってつけなのだ。
鋼は、純鉄に炭素を加えることで出来る。おそらく、完成品が出来ているのはこっちの方だろう。鋼の完成は、農業の効率をかなり上げることが出来るだろう。もう一つの染料は、衣類用だ。村産の綿が出来てから、衣類は村で作ることが出来るようになっていたが、染料を作ることが出来なかった。もちろん、草を煮詰めたりすれば、色を抽出できるだろうが、量産が難しく、色にムラがありすぎて、満足の行く衣類を作ることが出来なかった。そのため、錬金術で素材から色の抽出を依頼したのだ。
「今、素材集めをしているのは、その染料を抽出するためのものだ。そういえば、最近、宝石集めをしたそうではないか。宝石からも染料を抽出できるから、クズで構わないから持ってきてくれ」
「よく知っていたな。宝石ならたくさんあるから、今度屋敷に来てくれ。必要なものは持っていくと良い。宝石といえば、面白いものを拾って加工したものがあるんだ。マグ姉、スタシャに見せてやってくれ」
僕がそう言うと、マグ姉は頷いて、嬉しそうな表情をして左手をスタシャが見える位置に差し出した。スタシャは最初は関心がなさそうな顔をしていたが、マグ姉の左手の薬指に七色の輝く宝石を見て、次第に顔色が変わっていった。スタシャの顔が吸い込まれるように、マグ姉の指輪に近づき、くっつきそうな勢いで見つめていた。
「こ、これは……まさか。マーガレットよ。なんてものを身に着けているんだ。これは、アウーディア石ではないか!! 貴様、やってはならぬことをしてしまったな。王家の秘宝を盗んだな」
スタシャが今にもマグ姉に攻撃をしそうなほど激怒していた。僕は、この指輪について、説明した。採掘していて偶々見つけたこと、これを身に着けているのはマグ姉以外にもいること、全部で十二個あることを順々に話していくと、スタシャの怒りは醒めていき、逆に興奮しだした。
「まさか、発掘できる石だとは信じられぬ。しかし、現物がここにある以上、ロッシュの言っていることは間違っていないのだろう。そうか……その石を私に譲ってくれないか? 悪いようには使わない。この石はすごい可能性を持っていると思う。私もこの石について、調べられるだけ調べたことがある。最古の文献を調べてわかったことは……」
話が長くなったので、要約すると、スタシャが言うには、アウーディア石には土地を豊かにする力が宿っている可能性があるというものだった。アウーディア王国が建国される前は、土地が枯れ果て、死の大地だったという。初代王がアウーディア石をなんらかの方法を使い、豊穣な土地に生まれ変わらせたらしい。アウーディア王国はそれ以降、豊穣な土地に支えられて繁栄し続けた。文献では、初代王が手にしていた石はこぶし大サイズであったが、最近見た時は小石程度のサイズだった。
いろいろと分からないことがあるし、可能性の話が多すぎるので、信憑性という点ではかなり低いといえる。しかし、豊穣な土地に生まれ変わる可能性を秘めている物が手元にあり、その力を引き出すことが出来るかもしれない人物が側にいるのなら、試してみたくなって仕方がないだろう。
僕は、スタシャにアウーディア石を融通することにした。この事が後にどういう影響が出るかは、僕には分からなかった。知的好奇心を大いに刺激したアウーディア石を手にしたスタシャは、しばらく屋敷から出てくることはなかった。どうやら、研究に没頭してしまったようだ。その間も、アルビノ達が鋼の製造を進めてくれたおかげで、農具の殆どが鋼製となった。スタシャがいなくとも、支障はないようなので、僕はスタシャの好きなようにやらせた。
後日、染料も完成したと言うので、僕が見に行くと、素晴らしいものが出来上がっていた。これで、素敵な水着が作れそうだな。
10
お気に入りに追加
2,660
あなたにおすすめの小説
家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。
最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!
転移術士の成り上がり
名無し
ファンタジー
ベテランの転移術士であるシギルは、自分のパーティーをダンジョンから地上に無事帰還させる日々に至上の喜びを得ていた。ところが、あることがきっかけでメンバーから無能の烙印を押され、脱退を迫られる形になる。それがのちに陰謀だと知ったシギルは激怒し、パーティーに対する復讐計画を練って実行に移すことになるのだった。
レベルが上がらずパーティから捨てられましたが、実は成長曲線が「勇者」でした
桐山じゃろ
ファンタジー
同い年の幼馴染で作ったパーティの中で、ラウトだけがレベル10から上がらなくなってしまった。パーティリーダーのセルパンはラウトに頼り切っている現状に気づかないまま、レベルが低いという理由だけでラウトをパーティから追放する。しかしその後、仲間のひとりはラウトについてきてくれたし、弱い魔物を倒しただけでレベルが上がり始めた。やがてラウトは精霊に寵愛されし最強の勇者となる。一方でラウトを捨てた元仲間たちは自業自得によるざまぁに遭ったりします。※小説家になろう、カクヨムにも同じものを公開しています。
無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します
雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク
普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。
だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。
洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。
------
この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる