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第43話 魚の養殖場
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村から見たら対岸の湿地帯の利用方法として、魚の養殖場とマグ姉からの願いで水生薬草の栽培をすることにした。もともと、旧領都では、大きな規模で魚の養殖が行われていた記録があった。もしかすると、それに携わっていた人がこの村に残っているかもしれない。
養殖されていた魚は、鯉であったようだな。川に仕切りを付けて、その中を生け簀にして、鯉を放ち繁殖させていたみたいだ。随分とたくさんの生け簀が当時あったみたいだが、今は見る影もない。ふと思ったが、海が近いので、漁をしたりしないのだろうか? 山育ちの僕は、あまり海のことについて考えることがなかったが、養殖するよりも海で漁をしたほうがいいのではないかと思い始めた。
しかし、見方を変えれば、昔も状況は同じはずだ。それでも養殖を選んだのには何か意味があるに違いない。それは、イルス領の記録を読んでも分からなかった。ゴードンを呼んで話を聞くために、呼び寄せると、知らない女性を共に屋敷にやってきた。
「ロッシュ村長。少し遅くなり、申し訳ありませんでした。魚の養殖の話と言うので、養殖に携わっていた者を連れてまいりました。彼女の意見も参考になると思い、勝手に連れてきてしまって、申し訳ありません」
「いや、いい判断だ。ゴードンには助けられる。それに、携わっていた者が村に残っていたことに感謝せねばな」
僕は、女性の方に目を向けた。歳は40歳位だろうか? 腕や足、あごの辺りにワニの鱗のようなものがある。ワニ系の亜人だろうか。少しうつむきがちで、印象としては暗い感じだった。
「よく来てくれた。当時の話を聞けると非常に助かる。君さえ良ければ、是非、養殖の仕事をしてほしいとも思っている。まずは、君の名前を教えてくれないか? 」
彼女は、少しびっくりしたような表情を浮かべていた。少し涙を浮かべていた。
「わ、私に養殖の仕事をさせていただけるのですか!! 私は、ずっと水に囲まれて仕事をしていましたから、農作業が苦手で、ずっと皆に迷惑を掛けっぱなしで……前々から、水に囲まれた仕事に戻りたいって思っていましたので……」
彼女が感極まって泣き始めてしまった。ゴードンは、悲しそうに彼女を見ていた。僕は、ゴードンに目を向けると、ゴードンは僕に気付いた。
「彼女は、クロコと申します。彼女が泣くのを許してやってください。私は、彼女がつらい気持ちになっているのを前々から知っていましたが、私にはどうすることも出来ず、なんとか彼女でも農作業を簡単に出来ないものか、ずっと考えておりましたが、私の知恵ではどうすることもできず、彼女を苦しめていました。ロッシュ村長から養殖の話を聞いて、すぐに彼女に報せに行ってしまったのです」
「そうか。私ももう少し村人の話に耳を傾けなければならなかったな。農地を拡張していけば、食べ物がたくさん食べられる。そうすれば、皆が幸せになると思い込んでいた。農作業に適さない者もいるということをすっかり失念してしまった。クロコ、すまなかったな」
僕の謝罪を聞いて、クロコは泣くのを止めた。
「村長のおかげで、この村は救われました。この村で、村長を悪く言う人はいません。ですから、謝罪などなさらないでください。私が、ただ農作業が苦手なだけなのですから。それよりも、養殖について聞きたいことがあると伺っています。なんなりと聞いてください」
「そうか、それは助かる。では、いくつか聞こう」
クロコとの会話は有意義だった。イルス領が養殖をするようになったのは、先代、つまり僕の父上でからで、イルス領の近くの海には、海棲魔獣が度々出没し、海への漁が出来なったらしい。それゆえ、領内の魚はすべて、他の領地から持ってきていたのだ。しかし、鮮度が悪く、食中毒患者も多くでたみたいだ。そのため、先代が、養殖事業を始めたらしい。
先代は、水場での仕事が得意なワニ系の亜人を多く使い、養殖事業を大きくしていき、自領で魚を賄えるまでになっていた。クロコは、養殖の現場の責任者のような仕事をやっており、魚の入手から繁殖までを管理していたみたいだ。
僕は、クロコに湿地帯の説明をして、現地に行ってみることにした。やはり、現地にいかなければ、養殖が出来るか判断できないみたいだ。堤防の上に立ち、湿地帯を見下ろしていると、クロコは、堤防を降りていき湿地帯に入り込んでいった。僕が湿地帯に入ると足が飲み込まれていって抜け出せなくなりそうになっているところ、なぜか、クロコは平地を歩くのと変わらない足取りで歩いていく。水場が得意な亜人だけあるな。
僕らは、堤防に引き返した。クロコは、思案顔をし、僕に報告をしてくれた。
「私は、この湿地帯で養殖は可能と判断します。ただ、養殖池にするためには、いくつか変えなければいけないことがあります。まずは、今は浅く掘られていますが、もう少し深く掘る必要があります。あとは、四つの生け簀を一セットとし、二つの生け簀に水生薬草の栽培をします。そのための区画を整理する必要があります。このエリアだと、かなりの数の生け簀が作れると思いますが、まずは一セットから始めるということでよろしいですか? 」
クロコからの報告は実に具体的で、理に適ったものだった。当然、僕はクロコの意見に賛成をした。僕は、土魔法で、クロコの指示に従って、100メートル × 100メートルの生け簀を四つ作り、魚が交互に行き来できるような作りにした。これが一セットなるのか……結構大規模なものとなるな。
「急かすようで悪いが、どれくらいで実用化できそうなのだ? 僕は、養殖については疎くてね」
「そうですね。これからの段取りとしては、薬草の定植と繁殖をしなければなりません。現状、エサとなるものがないので、薬草の繁殖をさせることでエサを作り出します。それから、鯉の確保、繁殖という流れになるので、早くとも一年は必要になるかと思います。ですから、来年の夏が初出荷という風になると思います」
なるほどな。エサを必要としないのはありがたいな。鯉は何を食べているんだろ? 薬草を食べられると少し困るな。マグ姉に怒られそうだ。その辺りを確認しておかないとな。
「そうですね。このやり方のいいところは、エサが不要であることです。もちろん、エサがあれば、鯉がよく太りますし、繁殖もしやすくなると思いますが、現状を考えれば、それは難しいので、このやり方を採用しました。薬草の件は、大丈夫だと思います。多少の食害はあるかもしれませんが、薬草そのものは鯉は食べませんから。鯉は薬草が繁殖した生け簀で増えた小さな虫を食べるので、問題ありません」
そんなやり方があるんだな。私だけでは、到底思いつかないやり方だ。これが軌道に乗れば、新鮮な魚をいつでも食べられるようになる。嬉しいことだ。
あとは、人員か。これだけの規模だ。クロコ一人では回らないだろう。これについても、クロコに確認しなければならないだろう。
「この規模でしたら、一人でも出来なくはないですが、もう数人増やしていただけると、今後拡張した際に、スムーズに進むと思います。出過ぎたマネですが、養殖に携わっていた、私と同じワニ系の亜人が数名います。その者たちを是非、ここで働かせていただきたいです」
それは、いい話を聞けた。僕は、クロコの提案に賛成し、すぐに、クロコの話にあった亜人をゴードンを通じて、屋敷に呼んでもらい、養殖の仕事について話をしたら、二つ返事で了承してくれた。養殖事業は、クロコを入れて四人態勢で挑んでもらうことにした。僕は、最初、誰を責任者にすべきか迷ったが、すんなり、クロコで決まった。どうやら、他の亜人は、もともとクロコの部下だったみたいだ。彼女らもクロコと同じ悩みを持っていたらしく、苦労をしていたみたいだ。
この一件で、僕はもう少し適材適所というものを考えなければいけないと痛感させられた。
養殖されていた魚は、鯉であったようだな。川に仕切りを付けて、その中を生け簀にして、鯉を放ち繁殖させていたみたいだ。随分とたくさんの生け簀が当時あったみたいだが、今は見る影もない。ふと思ったが、海が近いので、漁をしたりしないのだろうか? 山育ちの僕は、あまり海のことについて考えることがなかったが、養殖するよりも海で漁をしたほうがいいのではないかと思い始めた。
しかし、見方を変えれば、昔も状況は同じはずだ。それでも養殖を選んだのには何か意味があるに違いない。それは、イルス領の記録を読んでも分からなかった。ゴードンを呼んで話を聞くために、呼び寄せると、知らない女性を共に屋敷にやってきた。
「ロッシュ村長。少し遅くなり、申し訳ありませんでした。魚の養殖の話と言うので、養殖に携わっていた者を連れてまいりました。彼女の意見も参考になると思い、勝手に連れてきてしまって、申し訳ありません」
「いや、いい判断だ。ゴードンには助けられる。それに、携わっていた者が村に残っていたことに感謝せねばな」
僕は、女性の方に目を向けた。歳は40歳位だろうか? 腕や足、あごの辺りにワニの鱗のようなものがある。ワニ系の亜人だろうか。少しうつむきがちで、印象としては暗い感じだった。
「よく来てくれた。当時の話を聞けると非常に助かる。君さえ良ければ、是非、養殖の仕事をしてほしいとも思っている。まずは、君の名前を教えてくれないか? 」
彼女は、少しびっくりしたような表情を浮かべていた。少し涙を浮かべていた。
「わ、私に養殖の仕事をさせていただけるのですか!! 私は、ずっと水に囲まれて仕事をしていましたから、農作業が苦手で、ずっと皆に迷惑を掛けっぱなしで……前々から、水に囲まれた仕事に戻りたいって思っていましたので……」
彼女が感極まって泣き始めてしまった。ゴードンは、悲しそうに彼女を見ていた。僕は、ゴードンに目を向けると、ゴードンは僕に気付いた。
「彼女は、クロコと申します。彼女が泣くのを許してやってください。私は、彼女がつらい気持ちになっているのを前々から知っていましたが、私にはどうすることも出来ず、なんとか彼女でも農作業を簡単に出来ないものか、ずっと考えておりましたが、私の知恵ではどうすることもできず、彼女を苦しめていました。ロッシュ村長から養殖の話を聞いて、すぐに彼女に報せに行ってしまったのです」
「そうか。私ももう少し村人の話に耳を傾けなければならなかったな。農地を拡張していけば、食べ物がたくさん食べられる。そうすれば、皆が幸せになると思い込んでいた。農作業に適さない者もいるということをすっかり失念してしまった。クロコ、すまなかったな」
僕の謝罪を聞いて、クロコは泣くのを止めた。
「村長のおかげで、この村は救われました。この村で、村長を悪く言う人はいません。ですから、謝罪などなさらないでください。私が、ただ農作業が苦手なだけなのですから。それよりも、養殖について聞きたいことがあると伺っています。なんなりと聞いてください」
「そうか、それは助かる。では、いくつか聞こう」
クロコとの会話は有意義だった。イルス領が養殖をするようになったのは、先代、つまり僕の父上でからで、イルス領の近くの海には、海棲魔獣が度々出没し、海への漁が出来なったらしい。それゆえ、領内の魚はすべて、他の領地から持ってきていたのだ。しかし、鮮度が悪く、食中毒患者も多くでたみたいだ。そのため、先代が、養殖事業を始めたらしい。
先代は、水場での仕事が得意なワニ系の亜人を多く使い、養殖事業を大きくしていき、自領で魚を賄えるまでになっていた。クロコは、養殖の現場の責任者のような仕事をやっており、魚の入手から繁殖までを管理していたみたいだ。
僕は、クロコに湿地帯の説明をして、現地に行ってみることにした。やはり、現地にいかなければ、養殖が出来るか判断できないみたいだ。堤防の上に立ち、湿地帯を見下ろしていると、クロコは、堤防を降りていき湿地帯に入り込んでいった。僕が湿地帯に入ると足が飲み込まれていって抜け出せなくなりそうになっているところ、なぜか、クロコは平地を歩くのと変わらない足取りで歩いていく。水場が得意な亜人だけあるな。
僕らは、堤防に引き返した。クロコは、思案顔をし、僕に報告をしてくれた。
「私は、この湿地帯で養殖は可能と判断します。ただ、養殖池にするためには、いくつか変えなければいけないことがあります。まずは、今は浅く掘られていますが、もう少し深く掘る必要があります。あとは、四つの生け簀を一セットとし、二つの生け簀に水生薬草の栽培をします。そのための区画を整理する必要があります。このエリアだと、かなりの数の生け簀が作れると思いますが、まずは一セットから始めるということでよろしいですか? 」
クロコからの報告は実に具体的で、理に適ったものだった。当然、僕はクロコの意見に賛成をした。僕は、土魔法で、クロコの指示に従って、100メートル × 100メートルの生け簀を四つ作り、魚が交互に行き来できるような作りにした。これが一セットなるのか……結構大規模なものとなるな。
「急かすようで悪いが、どれくらいで実用化できそうなのだ? 僕は、養殖については疎くてね」
「そうですね。これからの段取りとしては、薬草の定植と繁殖をしなければなりません。現状、エサとなるものがないので、薬草の繁殖をさせることでエサを作り出します。それから、鯉の確保、繁殖という流れになるので、早くとも一年は必要になるかと思います。ですから、来年の夏が初出荷という風になると思います」
なるほどな。エサを必要としないのはありがたいな。鯉は何を食べているんだろ? 薬草を食べられると少し困るな。マグ姉に怒られそうだ。その辺りを確認しておかないとな。
「そうですね。このやり方のいいところは、エサが不要であることです。もちろん、エサがあれば、鯉がよく太りますし、繁殖もしやすくなると思いますが、現状を考えれば、それは難しいので、このやり方を採用しました。薬草の件は、大丈夫だと思います。多少の食害はあるかもしれませんが、薬草そのものは鯉は食べませんから。鯉は薬草が繁殖した生け簀で増えた小さな虫を食べるので、問題ありません」
そんなやり方があるんだな。私だけでは、到底思いつかないやり方だ。これが軌道に乗れば、新鮮な魚をいつでも食べられるようになる。嬉しいことだ。
あとは、人員か。これだけの規模だ。クロコ一人では回らないだろう。これについても、クロコに確認しなければならないだろう。
「この規模でしたら、一人でも出来なくはないですが、もう数人増やしていただけると、今後拡張した際に、スムーズに進むと思います。出過ぎたマネですが、養殖に携わっていた、私と同じワニ系の亜人が数名います。その者たちを是非、ここで働かせていただきたいです」
それは、いい話を聞けた。僕は、クロコの提案に賛成し、すぐに、クロコの話にあった亜人をゴードンを通じて、屋敷に呼んでもらい、養殖の仕事について話をしたら、二つ返事で了承してくれた。養殖事業は、クロコを入れて四人態勢で挑んでもらうことにした。僕は、最初、誰を責任者にすべきか迷ったが、すんなり、クロコで決まった。どうやら、他の亜人は、もともとクロコの部下だったみたいだ。彼女らもクロコと同じ悩みを持っていたらしく、苦労をしていたみたいだ。
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この子のおかげで作家デビューできました
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